自動体外式除細動器 (AED) の使用手順として正しいのはどれか? | MyMerci
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問題

自動体外式除細動器 (AED) の使用手順として正しいのはどれか?

解説
AEDの正しい使用手順は、電源投入、電極パッドの貼付、心電図解析、そしてショックが必要な場合のみショックボタンを押すことである。解析中およびショック時は患者に触れないことが重要である。

詳細解説

核心解説 この問題は、一次救命処置 (BLS) の一環として使用される自動体外式除細動器 (AED: Automated External Defibrillator)の正しい使用手順を問うています。最重要! 心停止の原因となる心室細動 (VF: Ventricular Fibrillation)無脈性心室頻拍 (VT: Pulseless Ventricular Tachycardia)に対する唯一の有効な治療法が除細動であり、その手順を正しく理解することが患者の生存率向上に直結します。AEDは音声ガイダンスに従うだけで使用できるように設計されていますが、その根拠を理解しておくことが重要です。

正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は④番です。AEDの標準的な使用手順は以下の通りです。
1. 電源を入れる:多くの機種は蓋を開けると自動で電源が入ります。
2. 電極パッドを貼る:患者の胸壁(右鎖骨下と左前腋窩線上の心尖部)に貼付します。
3. 心電図解析を待つ:解析中は絶対に患者に触れない(心肺蘇生 (CPR) も中断)。AEDが自動で心リズムを解析します。
4. ショックボタンを押す:AEDが「ショックが必要です」と指示した場合のみ、周囲の安全を確認し(患者に誰も触れていないことを確認)、ショックボタンを押します。
この一連の流れが④番の選択肢に正確に記載されています。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! 各誤答を分析します。
①番:心電図解析を行い、ショックが必要と判断されたら電源を入れる → 誤り。電源は最初に入れます。解析は電源投入後、電極パッドを貼ってから行われます。順序が逆です。
②番:ショックボタンを押す前に、必ず気管挿管を行う → 誤り。AEDの使用は、気管挿管などの高度な気道確保を優先するものではありません。まず除細動が優先されます。また、気管挿管は医師の行為であり、一次救命処置 (BLS) の範囲外です。
③番:まず人工呼吸を2回行い、その後電極パッドを貼る → 誤り。心停止の確認後、すぐに胸骨圧迫を開始し、AEDが到着したら直ちに使用します。人工呼吸はCPRの一部ですが、AEDの使用前に2回の人工呼吸を必ず行う必要はありません。特に、市民救助者によるHands-Only CPR(胸骨圧迫のみ)が推奨される状況では、人工呼吸は後回しにされます。
⑤番:電極パッドを貼った後、直ちに胸骨圧迫を再開する → 誤り。電極パッドを貼った後は、AEDの指示に従い、まず心電図解析を行います。解析中は患者に触れてはいけないため、胸骨圧迫は中断します。ショック後、または「ショック不要」の指示が出た後、直ちにCPR(胸骨圧迫)を再開します。

関連概念の整理 (Related Concepts)
AEDの使用は、成人の院外心停止 (OHCA) における「Chain of Survival」(生存の連鎖)の重要な一环です。特に、早期除細動が神経学的予後良好な生存率を大幅に向上させるというエビデンスに基づいています。AEDが「ショック不要」と判断するリズムには、心静止 (Asystole) や無脈性電気活動 (PEA: Pulseless Electrical Activity) があり、これらに対しては除細動は無効であり、質の高いCPRと血管作動薬の投与が優先されます。

概念整理: AED (自動体外式除細動器)は、心停止のうち除細動可能リズム(VF/無脈性VT)に対して電気ショックを与え、心臓の正常な拍動再開を試みる医療機器。音声ガイダンスに従うだけで操作可能だが、周囲の安全確認(ショック時に患者に触れない)が絶対条件。

一目で比較!:
手順AED使用時用手的心肺蘇生 (CPR)
優先順位早期除細動(ショック適応時)質の高い胸骨圧迫(強く・速く・絶え間なく)
相互作用解析中・ショック中はCPR中断それ以外の時間はCPR継続
目的致死性不整脈の停止脳と心臓への灌流維持


看護過程ポイント: アセスメント:患者が反応なく、呼吸がない(死戦期呼吸を含む)ことを確認する。看護診断:非効果的な脳組織灌流リスク / 非効果的な心肺機能リスク。計画・実施:BLSプロトコルに従い、直ちにCPRを開始し、AEDを装着。AEDの解析中は患者に触れず、ショック後は直ちにCPRを再開する。医師の到着まで役割を遂行する。評価:ショック後、心拍再開の有無を評価。脈拍が戻れば、呼吸・循環の安定化を図る。

暗記のコツ: AEDの手順は「電源→パッド→解析→ショック」と覚えましょう。「でん・パッド・かい・ショック」とリズムよく唱えると忘れにくいです。また、解析中とショック時は「タッチ・オフ!(患者に触らない)」が鉄則です。

国試頻出ポイント: AEDの正しい手順(電源投入のタイミング、パッドの貼付位置、解析中の注意点、ショックボタンを押す条件)は、ほぼ毎年出題される必須項目です。特に、「解析中は患者に触れない」「ショック後は直ちにCPR再開」の2点は頻出です。事例問題では、AEDが到着したタイミングでの行動や、ショックを実施した後の継続ケアが問われます。

出題パターン注意!: 単純な手順の順序問題だけでなく、「AEDの使用中に救助者がすべき行動はどれか」や「AEDがショック不要と判断した場合の次の行動はどれか」といった応用問題にも対応できるようにしておきましょう。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 病棟で患者が突然意識を失い、心停止を確認した状況を想定します。

臨床シナリオ (Clinical Scenario)
50代男性、急性心筋梗塞 (AMI) で入院中。夜間、トイレ歩行後に胸痛を訴え、直後に突然意識消失。反応がなく、呼吸もない(死戦期呼吸に注意)。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 安全確認と応援要請:周囲の安全を確認し、大声で応援を呼び、コードブルーを発動します。
2. CPR開始:直ちに胸骨圧迫を開始(強く、速く、絶え間なく)。
3. AED準備:スタッフがAEDと救急カートを持参。
4. AED装着と解析:CPRを中断し、電源を入れ、パッドを貼付。AEDが心電図解析を開始。この間、患者に触れないことを周囲に伝えます。
5. ショック実施:AEDが「ショックが必要です」と音声指示。周囲の安全確認後、ショックボタンを押下。
6. CPR再開:ショック後、直ちに胸骨圧迫を再開。2分間のCPR後、再度AED解析。
7. 評価と報告:脈拍再開の有無を確認。医師に経過をSBARで報告します(Situation: 患者、心停止。Background: AMI入院。Assessment: AEDショック1回実施後、心拍再開?。Recommendation: 経過観察と今後の治療方針の確認)。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
最重要注意! AEDのショックボタンを押す前には、必ず「皆さん、離れてください!」と声をかけ、自分を含め誰も患者に触れていないことを目視で確認すること。誤って救助者がショックを受けると、重篤な傷害につながります。また、パッド貼付時に胸毛が濃い場合は、パッドに付属のカミソリで剃毛するか、予備のパッドで貼り直すことで、密着性を高めます。

看護プロトコル: 観察項目は、心停止確認からショック後の心拍再開までの経過時間(特にショックまでの時間)、CPRの質(圧迫深度・リズム)、ショック回数、使用したエネルギー量。記録は発生時刻、実施した処置の詳細を正確にタイムラインで記載。報告はSBAR形式で簡潔に。

先輩看護師の一言: 「AEDが到着したら、まずは落ち着いて音声ガイダンスに従うことが一番です。そして、『解析中』『ショック中』は周りの人に『触らないで!』と大きな声で指示するのが、看護師の大事な役割です。国試の知識が、実際に目の前で倒れた患者さんを救うための行動に直結しますよ!」

重要概念

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