核心解説
この問題は、
自動体外式除細動器 (AED, Automated External Defibrillator) の正しい使用手順を問うています。AEDは、
心室細動 (Ventricular Fibrillation, VF) や無脈性心室頻拍 (Pulseless Ventricular Tachycardia, VT) などの致死的な不整脈に対して、電気ショックを与え心臓を正常なリズムに戻すための医療機器です。看護師を含むすべての医療従事者、そして一般市民も使用が推奨されており、その手順の正確な理解は救命率向上に直結します。
正解の根拠 (Answer Rationale):
正しい手順は、「電源を入れる」→「パッドを貼る」→「心電図解析」→「ショックボタン押下」です。
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最重要! まず電源を入れます。多くのAEDは蓋を開けるか電源ボタンを押すと自動的に音声ガイダンスが開始されます。
- 次に、パッドを胸壁に貼ります。パッドには貼る位置の図が描かれており、それに従います(通常、右上胸部と左側胸部)。
- パッドが貼られると、AEDが自動的に心電図解析を開始します。この間は、解析の正確性を確保するために患者に触れないようにします(「患者から離れてください」という音声が流れます)。
- 解析の結果、ショックが必要と判断された場合(VF/pulseless VT)、AEDが充電を開始し、「ショックボタンを押してください」と指示します。誰も患者に触れていないことを確認し、ショックボタンを押します。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意!
①番:電源投入後に心電図解析を先に行うのは誤りです。パッドが貼られていなければ、心電図解析はできません。
③番:パッド貼付後に心電図解析は正しいですが、電源投入を後回しにしています。電源が入っていなければ、解析もショックもできません。
④番:パッド貼付後に電源を入れるのは順序が逆です。電源を先に入れないと、音声ガイダンスが始まらず、パッドの貼り方もわからない可能性があります。
⑤番:心電図解析を最初に行うことは不可能です。電源とパッドが準備できて初めて解析が開始されます。
関連概念の整理 (Related Concepts):
AEDは、心停止の原因がVF/pulseless VTである場合にのみ効果を発揮します。心静止(Asystole)や無脈性電気活動(PEA)にはショックは無効です。また、パッドは極性(プラス・マイナス)が決まっており、正しい位置に貼ることが重要です。小児用(1歳〜8歳)には小児用パッドまたは減衰器を使用します。
概念整理: AEDの基本動作原理は、
自動心電図解析と
電気的除細動 (Defibrillation)です。使用者は解析とショックのタイミングで患者に触れないことが安全上の絶対条件です。
一目で比較!:
| 手順 | 内容 | 注意点 |
|---|
| 1. 電源投入 | 蓋を開ける/電源ボタンを押す | 音声ガイダンスが開始される |
| 2. パッド貼付 | 図示された位置に密着させる | 胸部が濡れている場合は拭く、貼付剤やペースメーカーは避ける |
| 3. 心電図解析 | AEDが自動的に解析 | この間は患者に触れない |
| 4. ショックボタン押下 | ショック指示が出た場合のみ押す | 「みんな離れて!」を確認後押下 |
看護過程ポイント:
アセスメント:意識・呼吸の確認(反応なし・死戦期呼吸含む)。
計画:心肺蘇生法 (CPR) の開始と同時にAEDを準備する。
実施:上記の手順を正確に遂行。ショック後は直ちに胸骨圧迫を再開する。
暗記のコツ: 「でん(電源)→ぱ(パッド)→かい(解析)→しょ(ショック)」と語呂合わせで覚えましょう。「でんぱかいしょ」です。
国試頻出ポイント: AEDの手順順序は毎年頻出の基本問題です。選択肢をよく読み、最初のステップが「電源」か「パッド」かを確認しましょう。
出題パターン注意!: 単純な順序問題に加え、「AED使用中に患者が動いた場合」「胸毛が濃い場合」「水たまりの上での使用」などの応用事例問題にも対応できるよう、具体的な注意事項も覚えておきましょう。