訪問看護事業所について正しいのはどれか。 | MyMerci
一般・状況設定問題
問題

訪問看護事業所について正しいのはどれか。

解説
訪問看護事業所の開設は法人であることが要件であり、株式会社や医療法人のほか、「特定非営利活動法人(NPO法人)」も開設することが可能です。24時間対応は加算要件であり必須ではありません。

詳細解説

核心解説 この問題は、訪問看護事業所 (Home-visit Nursing Agency)の法的な運営基準と開設要件を問うています。在宅看護の基盤となる制度を正しく理解することが鍵となります。

正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は重要! ③番です。訪問看護事業所の開設は、法人格を有する者であることが必要です。これは、医療法に基づく医療提供施設として、安定した運営と責任体制を担保するための要件です。株式会社、医療法人、社会福祉法人、そして特定非営利活動法人 (NPO法人)も、この法人要件を満たすため、事業所を開設することができます。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ①番「24時間対応が義務付けられている」は誤りです。訪問看護事業所は、利用者の状態変化に迅速に対応できる体制を整えることが求められますが、24時間365日の対応体制は加算(24時間対応体制加算)の算定要件であり、すべての事業所に義務付けられているわけではありません。国試では「義務」か「努力義務/加算要件」かの区別が頻出です。

②番「自宅以外への訪問看護は認められない」も誤りです。訪問看護の提供場所は、利用者の居宅が基本ですが、介護老人保健施設や養護老人ホームなどの特定施設や、障害者支援施設など、法律で定められた施設への訪問も認められています。特に、介護保険法障害者総合支援法の両方で訪問看護が位置づけられていることを押さえておきましょう。

④番「従事する看護師は臨床経験5年以上と定められている」は誤りです。訪問看護事業所に従事する看護師に、法定の臨床経験年数は定められていません。ただし、訪問看護の特性上、多くの事業所では採用基準として一定の臨床経験(例:3年以上)を求めることが一般的です。また、管理者になるには、保健師・助産師・看護師としての経験が通算して6ヶ月以上必要という規定があります(これは管理者要件であり、従事者全員の要件ではありません)。

関連概念の整理 (Related Concepts)
訪問看護事業所の運営主体は、医療法人社会福祉法人営利法人(株式会社等)NPO法人、そして地方公共団体など多岐にわたります。看護師個人(個人事業主)での開設は認められません。また、事業所の種別として「訪問看護ステーション」が一般的ですが、病院や診療所が併設する訪問看護部門という形も存在します。

概念整理: 訪問看護事業所の開設には「法人格」が必須である。
一目で比較!:
要件義務加算要件(努力義務)
24時間対応○(24時間対応体制加算)
管理者の経験年数通算6ヶ月以上-
従事看護師の経験年数定めなし事業所ごとに設定

看護過程ポイント: 在宅看護におけるアセスメントでは、事業所の提供体制(緊急時対応の可否、訪問可能時間帯)を把握し、利用者の状態変化に応じたケア計画を立案する。
暗記のコツ: 「訪問看護の開設=法人格必要(NPOもOK)」と覚えましょう。「24時間対応=加算(義務ではない)」もセットで暗記。
国試頻出ポイント: 訪問看護事業所の開設主体、管理者要件、24時間対応の位置づけ(義務vs加算)は、在宅看護論の分野で毎年のように出題される核心論点です。
出題パターン注意!: 「訪問看護事業所の開設者として適切なのはどれか」という単純知識問題に加え、「事例:要介護高齢者が夜間に状態変化。訪問看護師の対応として適切なのはどれか」といった状況設定問題に発展します。制度と実践を結びつけて学習しましょう。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド この概念が実際の現場でどのように生きるかを考えてみましょう。
臨床シナリオ (Clinical Scenario)
新人看護師Aさんは、訪問看護ステーションに配属されました。ある日、ステーションの管理者から「うちのステーションは24時間対応体制加算を算定しているけど、利用者さんには『夜間の緊急時も必ず連絡してね』と伝えておいてね」と言われました。Aさんは「24時間対応って、法律で決まっているんじゃないの?」と疑問に思いました。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
Aさんの疑問は、まさにこの問題の核心です。訪問看護ステーションは、24時間対応を「義務」としてではなく、「加算要件」として選択的に実施しています。現場では、この違いを理解した上で、利用者に正確な情報を伝えることが重要です。
- 観察・アセスメント:まず、自分が所属するステーションが24時間対応加算を算定しているか、していないかを確認します。算定している場合、緊急時連絡先と対応可能な時間帯を利用者と家族に明確に伝えます。算定していない場合でも、利用者の状態によっては、主治医や当直医、救急搬送の連絡先を伝えるなど、代替の安全策を説明する必要があります。
- 報告・連絡・相談 (SBAR):夜間に利用者から電話があった場合、Situation(状況:誰が、どうした)Background(背景:既往歴、服薬状況)Assessment(評価:バイタルサイン、意識状態の変化)Recommendation(提案:受診が必要か、経過観察で良いか)を整理して、医師や先輩看護師に報告します。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 注意! 24時間対応をうたっていない事業所が、対応できない時間帯に利用者から連絡があった場合、対応を拒否するのではなく、救急医療機関の受診を促すなど、利用者の安全を最優先に行動する必要があります。
- 最重要! 訪問看護師は、単独で行動することが多いため、危険予知トレーニング (KYT)を日常的に行い、急変時や災害時などのリスクに備えることが重要です。
看護プロトコル: 訪問看護開始時に、利用者・家族へ「緊急時の連絡方法と対応可能時間帯」を文書で説明し、同意を得る。このプロトコルは、事業所の運営規定に明記し、全スタッフが共通理解を持つ。
先輩看護師の一言: 「訪問看護は、制度と法律をしっかり理解していないと、利用者さんに不利益が出てしまう仕事です。『義務』と『努力義務』、『加算』の違いは、現場での説明や書類作成に直結します。国試で点を取るためだけでなく、将来、利用者さんや家族を守るために、制度をしっかり学んでくださいね!」

重要概念

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