核心解説
この問題は、
看護師の特定行為 (Specific Medical Acts by Nurses) に関する法制度の理解を問うています。特定行為は、
保健師助産師看護師法 に基づき、一定の研修を修了した看護師が、医師が作成した手順書に従って実施できる診療の補助行為です。この制度の法的位置づけを正確に把握することが重要です。
正解の根拠 (Answer Rationale):
正解は④番です。
最重要! 看護師の特定行為は、あくまで
診療の補助 (Assistance of Medical Practice) の範囲内で行われます。これは
保健師助産師看護師法 第37条 に定められた看護師の業務の一つであり、医行為の一部を、医師の指示の下で実施するものです。特定行為制度によって、より専門的・体系的な研修を受けた看護師が、安全に手順書に基づいて実施できる範囲が拡大されましたが、その本質は診療の補助であることに変わりはありません。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意!
①番:研修機関の指定は
厚生労働大臣 が行います。都道府県ではありません。この点はよく混同されるポイントです。
②番:手順書を作成するのは
医師 です。看護師は医師が作成した手順書に基づいて特定行為を実施します。看護師が自らの判断で手順書を作成することはできません。
③番:特定行為は
保健師助産師看護師法 に基づいています。医師法は医師の業務を規定する法律であり、看護師の特定行為の直接的な根拠法ではありません。
関連概念の整理 (Related Concepts):
診療の補助 は、看護師の本来業務である
療養上の世話 (Nursing Care) とは区別されます。特定行為は、この診療の補助のうち、特に手順書に基づき実施可能な行為として明確化されたものです。研修修了者は、2026年時点でも、特定行為の種類(区分)ごとに指定研修機関で研修を受ける必要があります。
概念整理: 特定行為は
保健師助産師看護師法 に基づく
診療の補助 の一種です。医師が作成した手順書が必要で、研修は
厚生労働大臣指定 の機関で行います。
一目で比較!:
| 業務 | 根拠法 | 指示者 |
|---|
| 療養上の世話 | 保健師助産師看護師法 | 医師の指示がなくても可 |
| 診療の補助(一般的) | 保健師助産師看護師法 | 医師の指示が必要 |
| 特定行為 | 保健師助産師看護師法 | 医師の手順書が必要 |
看護過程ポイント: 特定行為の実施前には、
患者の状態アセスメント と
手順書の内容確認 が必須です。実施後は、結果と患者の反応を記録し、医師に報告します。
暗記のコツ: 「特定行為=診療の補助の拡大版」と覚えましょう。根拠法は「保助看法」、研修指定は「厚労大臣」、手順書作成は「医師」、この3点セットで暗記すると混乱しにくいです。
国試頻出ポイント: 特定行為の法的根拠(保助看法)と、研修機関の指定主体(厚生労働大臣)は、頻出の組み合わせです。医師法と混同しないように注意しましょう。