感染症と代表的な原因ウイルスの組合せで正しいのはどれか。 | MyMerci
一般・状況設定問題
問題

感染症と代表的な原因ウイルスの組合せで正しいのはどれか。

解説
「伝染性単核球症」は、主に唾液を介して感染する「EB(エプスタイン・バール)ウイルス」の初感染によって発症し、発熱、扁桃炎、リンパ節腫脹などを呈します。手足口病とヘルパンギーナはコクサッキーウイルス等、咽頭結膜熱はアデノウイルスが原因です。

詳細解説

核心解説 この問題は、感染症とその原因ウイルスの組み合わせに関する知識を問うものです。最重要! 小児感染症を中心に、それぞれの特徴的な症状と原因ウイルスを正確に覚えておくことが国試対策の基本です。特に、類似した症状を呈する疾患(例:手足口病とヘルパンギーナ)の原因ウイルスを混同しないように注意しましょう。

正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は④ 伝染性単核球症 (Infectious Mononucleosis) の原因ウイルスは、Epstein-Barrウイルス (EBV) です。EBVはヘルペスウイルス科に属し、主に唾液を介して感染します(キス病とも呼ばれます)。発熱、咽頭痛、リンパ節腫脹、肝脾腫などを特徴とします。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! 手足口病 (Hand, Foot and Mouth Disease) の主な原因はコクサッキーウイルスA16エンテロウイルス71です。アデノウイルス (Adenovirus) は咽頭結膜熱や流行性角結膜炎の原因です。
② 咽頭結膜熱 (Pharyngoconjunctival Fever)(プール熱)の原因はアデノウイルス (Adenovirus) です。ヒトパピローマウイルス (HPV) は子宮頸癌や尖圭コンジローマの原因です。
混同注意! 突発性発疹症 (Exanthem Subitum)(6歳未満の乳幼児に多い)の原因はヒトヘルペスウイルス6型 (HHV-6) または7型 (HHV-7) です。コクサッキーウイルス (Coxsackievirus) は手足口病やヘルパンギーナの原因です。
⑤ ヘルパンギーナ (Herpangina) の原因はコクサッキーウイルス(主にA群)やエンテロウイルスです。単純ヘルペスウイルス (Herpes Simplex Virus, HSV) は口唇ヘルペスや性器ヘルペスの原因です。

関連概念の整理 (Related Concepts)
小児の代表的な発疹性感染症と原因ウイルスをまとめておきましょう。
疾患名原因ウイルス主な症状
麻疹(はしか)麻疹ウイルス発熱、カタル症状、Koplik斑、全身性発疹
風疹(三日はしか)風疹ウイルス発熱、リンパ節腫脹、淡紅色発疹
水痘(みずぼうそう)水痘・帯状疱疹ウイルス (VZV)発熱、全身性の水疱性発疹
突発性発疹症HHV-6 / HHV-7高熱(解熱後に発疹出現)
伝染性紅斑(リンゴ病)パルボウイルスB19頬部の紅斑(リンゴ状)、四肢の網状発疹
手足口病コクサッキーウイルスA16 / エンテロウイルス71口腔内・手足の水疱性発疹
ヘルパンギーナコクサッキーウイルスA群 / エンテロウイルス発熱、咽頭の水疱・潰瘍
咽頭結膜熱アデノウイルス発熱、咽頭炎、結膜炎
伝染性単核球症Epstein-Barrウイルス (EBV)発熱、扁桃炎、リンパ節腫脹、肝脾腫

概念整理
この問題の核心は、小児感染症と原因ウイルスの正確な対応関係です。特に「手足口病 vs ヘルパンギーナ(共にコクサッキーウイルス)」と「咽頭結膜熱(アデノウイルス) vs 伝染性単核球症(EBウイルス)」の区別が重要です。

一目で比較!
疾患原因ウイルス混同しやすい疾患
手足口病コクサッキーウイルスA16ヘルパンギーナ(原因ウイルスが類似)
咽頭結膜熱アデノウイルス伝染性単核球症(咽頭症状が類似)
突発性発疹症HHV-6/7風疹(発疹パターンが類似)
伝染性単核球症EBV溶連菌感染症(扁桃炎症状が類似)

暗記のコツ
アデノウイルスは咽頭結膜熱(プール熱)と覚えましょう。プールで感染するイメージです。
EBウイルスは伝染性単核球症(キス病)と覚えましょう。EBはEpstein-Barrの頭文字です。
HHV-6突発性発疹症(6ヶ月〜2歳に多い)と覚えましょう。数字の6が一致します。

国試頻出ポイント
看護師国家試験では、感染症と原因ウイルスの組合せは毎年必ずと言っていいほど出題されます。特に、小児に多い発疹性疾患の原因ウイルスは確実に押さえておきましょう。また、感染経路(飛沫感染、接触感染、空気感染)と合わせて覚えると、感染対策の問題にも応用できます。

出題パターン注意!
単純な組合せ問題に加え、「A君(3歳)が発熱し、咽頭に水疱が見られる。考えられる疾患は?」といった状況設定問題で出題されることもあります。症状から原因ウイルスを推測できるようにしておきましょう。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド
この概念は、小児病棟や外来での感染症看護に直結します。

臨床シナリオ (Clinical Scenario)
ある小児科外来に、2歳の女児が「3日続く高熱と、今朝から全身に発疹が出た」と来院しました。発熱は39度台で、活気は少し低下しています。発疹は体幹部を中心に紅色の小丘疹が散在しています。母親は「熱が下がってから発疹が出てきた」と話しています。
この女児に最も疑われる疾患は 突発性発疹症 (Exanthem Subitum) であり、原因ウイルスは ヒトヘルペスウイルス6型 (HHV-6) です。看護師は、疾患の特徴(熱が下がってから発疹が出る)を説明し、予後が良好で特別な治療は不要であることを伝えます。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察: 体温、発疹の性状と分布、全身状態(活気、哺乳力/食欲、呼吸状態)、けいれんの有無。
2. アセスメント: 突発性発疹症は高熱を呈するが、解熱後は全身状態は良好であることが多い。ただし、熱性けいれんのリスクがあるため注意が必要。
3. 報告と介入: 医師の診断後、安静・水分補給・解熱剤の適切な使用(指示に基づく)について母親に指導します。
4. 感染対策: HHV-6は唾液を介して感染するため、標準予防策(手洗いの徹底、タオル・食器の共用を避ける)を指導します。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 熱性けいれんのリスク:高熱時は解熱剤を使用し、けいれん時の対応(側臥位、安全確保)を家族に事前指導しておきましょう。
- まれな合併症:HHV-6はまれに脳炎・髄膜炎を引き起こすことがあるため、意識障害や異常行動が見られた場合は速やかに医師へ報告します。
- 突発性発疹症は特別な隔離は不要ですが、標準予防策の徹底で施設内伝播を予防します。

看護プロトコル
- 観察項目: バイタルサイン(特に体温と心拍数)、発疹の出現時期と解熱との関係、全身状態(活気、哺乳/食事量、眠りの状態)
- 報告基準 (SBAR): Situation (状況): 「○○ちゃん、2歳女児、3日続く高熱と解熱後の発疹出現」 Background (背景): 「昨日まで39度台の発熱が続いていた。今朝、解熱とともに体幹部に発疹出現」 Assessment (評価): 「突発性発疹症を疑う。全身状態は安定しているが、熱性けいれんのリスクあり」 Recommendation (提案): 「経過観察で良いと考えるが、家族への説明と安静の指導が必要」
- 記録のポイント: 発熱の経過(ピーク、解熱剤使用の有無)、発疹の初発部位・性状・拡がり、家族への指導内容。

先輩看護師の一言
「小児の感染症は、症状の出方に特徴があるものが多いです。特に『熱が下がってから発疹が出る』というのが突発性発疹症の最大のポイント!このパターンを覚えておけば、お母さんに『心配いりませんよ』と自信を持って説明できますね。国試でも、この特徴的な経過が頻出なので、しっかり押さえておきましょう!」

重要概念

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