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一般・状況設定問題
患者、看護師、ベッド、車椅子の位置を図に示す。ベッド上にいる右片麻痺がある患者の端座位から車椅子への移乗を援助する看護師の足と車椅子の位置で適切なのはどれか。
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1
1(車椅子を患者の「左側」に配置し、看護師は自分の足を患者の「右足の外側」に当てて支持する。)
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2
2(車椅子を患者の「左側」に配置し、看護師は自分の足を患者の「両足の間」に入れて支持する。)
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3
3(車椅子を患者の「右側」に配置し、看護師は自分の足を患者の「左足の外側」に当てて支持する。)
✓ 正解
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4
4(車椅子を患者の「右側」に配置し、看護師は自分の足を患者の「両足の間」に入れて支持する。)
解説
右片麻痺の患者を車椅子へ移乗させる場合、車椅子は患者の「健側(左側)」に15〜30度の角度で配置します。また、看護師は患者の「患側(右側)」の前方に立ち、患側の下肢を膝でブロックするなどして支持・介助します。したがって図の3が適切です。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、片麻痺 (Hemiplegia) 患者のベッド上端座位から車椅子への移乗介助における、看護師の立ち位置と車椅子の配置の適切な組み合わせを問うています。最重要!ポイントは「患者の安全な移乗」と「看護師のボディメカニクス (Body Mechanics) の活用」です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
右片麻痺の患者さんは、左側が健側(麻痺のない側)、右側が患側(麻痺のある側)です。移乗介助の基本原則として、
1. 車椅子は健側(左側)に配置する。これは患者さんが自分で見て、自分の力(健側の手足)で移乗動作を行いやすくするためです。
2. 看護師は患側(右側)に立ち、患者の患側下肢を自分の膝でブロック(固定)する。これは、麻痺で筋力が低下した患側下肢が不意に滑ったり、膝が折れたりするのを防ぎ、患者さんの体重を安全に支持するためです。
これらの原則から、車椅子を患者の右側(患側)に配置し、看護師は患者の左足の外側(健側)に自分の足を当てて支持する選択肢③が適切です。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ①と②:車椅子を患側(右側)に配置してしまうと、患者は麻痺した右側を車椅子に向けることになり、立ち上がりや方向転換が困難で危険です。
④:看護師が患者の両足の間に入ると、患側(右側)の膝がブロックできず、患者の重心が不安定になり、転倒リスクが高まります。看護師自身も不安定な姿勢になり、腰痛の原因となります。
関連概念の整理 (Related Concepts)
移乗介助の基本原則:
1. 車椅子は健側に45度程度の角度で配置(患者が車椅子の座面を見やすい)。
2. ブレーキを確実にかけ、フットサポートを跳ね上げる。
3. 患者の麻痺側を支持し、健側を活かす。
4. 看護師は重心を低くし、自分の膝や腰を使わずに、大きな筋肉(大腿四頭筋など)を使う(ボディメカニクス)。
概念整理: 片麻痺患者の移乗介助は「健側優位の原則」と「患側の保護・固定」が核心。車椅子は患者が自分で移乗動作をしやすい健側へ。看護師は転倒のリスクが高い患側を確実に支持する。
一目で比較!: | 項目 | 健側(左) | 患側(右) |
|---|
| 患者の状態 | 筋力・感覚正常 | 麻痺あり・筋力低下 |
| 車椅子配置 | 適切(移乗動作の主体) | 不適切(危険) |
| 看護師の位置 | 支持の主体ではない | 適切(転倒防止のためブロック) |
看護過程ポイント: アセスメントでは、患者の麻痺の程度(Brunnstrom Stage)、バランス能力、指示の理解度を確認。看護診断は「身体的可動性障害 (Impaired Physical Mobility)」「転倒リスク状態 (Risk for Falls)」。計画では患者の残存機能を最大限活用し、安全に移乗できる環境を整える。評価では、移乗中の患者の表情、バランス、疼痛の有無を観察する。
暗記のコツ: 「車椅子は健側(動く方)へ、看護師は患側(危ない方)へ」と覚えましょう。健側の「健」は「元気に動く方」、患側の「患」は「看病が必要な方」とイメージすると、配置が間違えにくくなります。
国試頻出ポイント: 片麻痺患者の移乗・移動介助は毎年必出と言って良いテーマです。図やイラストで位置関係を問う問題、移乗手順の順序問題、ボディメカニクスの原理を問う問題など、様々な形式で出題されます。特に「車椅子の配置」「看護師の立ち位置」「ブレーキの確認」の3点はセットで覚えましょう。
出題パターン注意!: 単純な知識問題としてではなく、「患者が車椅子に移乗後にふらついた。看護師の最初の対応は?」といった状況設定問題に発展することがあります。常に「転倒予防」を最優先に考えてください。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)あなたは脳卒中後遺症で右片麻痺のある80歳の男性患者さんの担当です。日中の離床を促すため、ベッド上端座位から車椅子への移乗介助を行います。患者さんは「今日はなんとなく足に力が入らない」と話しています。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)1. 観察 (Observation): 患者の麻痺の程度、座位バランス、指示の理解度、疲労度を確認。ブレーキがかかっているか、フットサポートが邪魔になっていないか確認。2. アセスメント (Assessment): 「足に力が入らない」という訴えは、移乗時の転倒リスクが高いとアセスメント。普段より支持を厚くする必要があると判断。3. 介入 (Intervention): 車椅子を患者の健側(左側)に45度の角度で配置。看護師は患側(右側)の前に立ち、自分の右膝を患者の右膝の外側に当ててブロック。患者の腰部を両手で支え、「せーの」の掛け声で一緒に立ち上がる。立ち上がったら、患者の体を軸にして車椅子の方向へ旋回する。4. 評価 (Evaluation): 患者の顔色、呼吸状態、疼痛の有無を確認。座位が安定しているか、ずり落ちていないかを確認する。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)転倒防止のための最重要確認事項: 車椅子のブレーキは必ず両輪ともかける。フットサポートは跳ね上げておく。移乗中は患者の麻痺側(患側)から絶対に目を離さない。
看護プロトコル: 観察項目として、移乗前後のバイタルサイン(血圧、脈拍)、SpO2、自覚症状(めまい、ふらつき)を記録。報告基準(SBAR): Situation「右片麻痺患者の移乗介助後、ふらつきあり」、Background「既往歴・麻痺の程度」、Assessment「転倒リスク高い」、Recommendation「移乗時の見守り強化を提案」。
先輩看護師の一言: 「移乗介助で一番怖いのは、患者さんが立ち上がった瞬間に膝が抜けてしまうことです。特に麻痺側の膝は油断大敵!だからこそ、患側の膝を自分の膝でしっかりブロックすることが大切。この一手間で転倒事故を防げます。国試では図やイラストで位置関係を問われることが多いので、健側と患側のどちらに何を置くか、しっかりイメージしながら覚えてくださいね!」
- 片麻痺 — 身体の片側(左側または右側)の上下肢に麻痺がみられる状態。脳血管障害などで生じる。
- 健側 — 麻痺のない正常な側。移乗介助では、患者が力を発揮しやすい側として活用する。
- 患側 — 麻痺のある側。筋力低下・感覚障害があるため、保護と支持が必要。
- ボディメカニクス — 身体の力学を活用し、効率的で安全な動作を行う技術。看護師の腰痛予防や患者の転倒防止に重要。
- 移乗介助 — 患者がベッドから車椅子などへ移動する際に、安全に行えるよう援助する看護技術。
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