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一般・状況設定問題
指鼻試験で評価するのはどれか。
-
1
視野
-
2
小脳機能
✓ 正解
-
3
表在反射
-
4
複合知覚
解説
指鼻試験(指鼻指試験)は、自分の人差し指で自分の鼻の頭と検者の指を交互に触れさせる検査であり、測定異常や企図振戦をみるための「小脳機能(協調運動)」の評価として行われます。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、指鼻試験 (Finger-to-Nose Test) の目的を問う、神経学的診察法の基本問題です。指鼻試験は、運動の協調性、すなわち小脳機能 (Cerebellar Function)を評価するための代表的検査です。小脳は、随意運動を円滑かつ正確に行うために、筋肉の収縮タイミングや力を微調整する役割を担います。この試験では、患者に自分の人差し指で自分の鼻の先と検者の示指を交互に触れさせる動作を繰り返させ、その動きの滑らかさ、速度、正確性を観察します。小脳に障害があると、目標に近づくにつれて震えが大きくなる企図振戦 (Intention Tremor)や、測定異常(Dysmetria:目標を超えたり届かなかったりする)が出現し、陽性所見となります。
正解の根拠 (Answer Rationale):
指鼻試験は、小脳が司る協調運動 (Coordination)の機能を直接評価する検査です。正解は「小脳機能」です。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
⚠️ 以下は、選択肢UI用の短いコメントではなく、学習用の詳細解説です。
- 混同注意! ①番の「視野」の評価には、対向視野検査(Counting Fingers Test)やゴールドマン視野計などが用いられます。指鼻試験で視野は評価できません。
- ③番の「表在反射」は、皮膚や粘膜への刺激に対する反射(例:腹壁反射、角膜反射など)で、深部腱反射とは異なります。指鼻試験は反射の評価ではありません。
- ④番の「複合知覚」(例:立体覚、二点識別覚など)は、大脳皮質の感覚連合野の機能を評価するもので、主に触覚や位置覚を統合した高次機能です。指鼻試験では評価しません。
関連概念の整理 (Related Concepts):
小脳機能評価の他の検査と併せて覚えましょう。
| 検査名 | 評価内容 |
|---|
| 指鼻試験 | 小脳機能(協調運動・企図振戦) |
| 膝蓋腱反射 | 深部腱反射(上位運動ニューロン障害の評価) |
| ロンベルグ試験 | 深部感覚・前庭機能(立位バランスの評価) |
| 踵膝試験 | 下肢の協調運動(小脳機能) |
| 回内回外試験 | 上肢の協調運動(小脳機能・交互反復運動障害) |
概念整理: 指鼻試験は、小脳の協調運動機能を評価する神経診察法。陽性所見として企図振戦や測定異常がみられる。視野、反射、複合知覚とは全く異なる領域の評価である。
一目で比較!: 小脳機能検査 vs 反射検査 vs 感覚検査。指鼻試験・踵膝試験は「小脳」、膝蓋腱反射・アキレス腱反射は「脊髄反射弓」、対向視野検査・立体覚検査は「大脳皮質(感覚野・連合野)」の評価。
看護過程ポイント: アセスメント段階で指鼻試験の結果(巧拙、振戦の有無)を観察・記録する。小脳障害が疑われる患者では、転倒リスクが高まるため、歩行介助や環境調整(手すりの設置など)を計画に含める。
暗記のコツ: 「指で鼻を触る」→「小脳が運動の細かい調整をする」→「小脳の検査!」と連想する。「小脳=協調運動・バランス・円滑な動き」のイメージで覚えよう。
国試頻出ポイント: 指鼻試験は小脳機能評価の代名詞として頻出。同時に、踵膝試験、回内回外試験とのセットで出題されることが多い。小脳疾患(小脳梗塞、小脳出血、脊髄小脳変性症)の看護と関連づけて学習すると効果的。
出題パターン注意!: 単純な「指鼻試験の目的は?」という知識問題に加え、「小脳梗塞の患者にみられる所見は?」という形で企図振戦や測定異常を問う問題、あるいは「パーキンソン病(静止時振戦)と小脳障害(企図振戦)の鑑別」として出題されることもある。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario): 脳神経外科病棟。70代男性、右小脳梗塞にて入院中の患者。リハビリテーション科の指示で、看護師がベッドサイドで指鼻試験を実施することになりました。患者は「手が震えてうまくできない」と話しています。看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment):1. 観察: 患者の指示理解度、姿勢(座位が安定しているか)、手指の状態を確認。試験前に安静を促し、疲労が影響しないように配慮する。2. 実施: 「右手の人差し指で、私の人差し指を触ってから、自分の鼻を触ってください」とゆっくり指示。検者の指の位置は患者の肩幅程度で、前方に提示する。動作を数回繰り返し、速度や正確性を観察する。3. アセスメント: 指が目標を超えてしまう(測定異常)か、目標に近づくにつれて震えが大きくなる(企図振戦)かを評価。陽性なら小脳性運動失調の可能性が高い。ロンベルグ試験や踵膝試験も併せて実施し、総合評価する。4. 報告・記録: SBARで報告。例:「S(状況):右小脳梗塞の患者、指鼻試験で右手指に企図振戦と測定異常を認めました。A(アセスメント):小脳性運動失調の所見。R(提案):転倒予防の徹底と、リハビリの運動プログラム調整を依頼したいです。」記録には、陽性の程度(軽度/中等度/高度)と左右差を具体的に記載する。患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions):- 最重要! 小脳障害患者はバランス障害と協調運動障害があるため、転倒リスクが極めて高い。検査中も座位を安定させ、必要時はベルト固定や介助者がつく。検査後はベッド柵を上げ、ナースコールを手元に置く。- 患者が疲労しやすい場合は、一度に複数の検査を実施せず、休憩を挟む。
看護プロトコル: 観察項目は「指鼻試験の巧拙(企図振戦の有無・測定異常の有無)」「左右差」「患者の疲労度」。報告基準は「陽性所見が初めて出現した」「経時的に悪化している」「転倒を起こした」。記録は「動作の滑らかさ」「振戦のタイミングと部位」「実施時刻と患者の状態」を記載。
先輩看護師の一言: 「指鼻試験はとてもシンプルな検査ですが、患者さんの協調運動の状態をリアルに感じられる大切な観察の場です。『なんとなくやりにくそう』という印象も、記録や報告の大切な材料になります。国試では検査名と目的をセットで覚え、臨床ではその結果が患者さんの生活動作(食事、更衣、歩行)にどう影響するかを想像してみてください!」
- 指鼻試験 — 小脳機能(協調運動)を評価する神経診察法。患者の示指で自分の鼻先と検者の指を交互に触れさせる。
- 企図振戦 — 目標に近づくにつれて振幅が大きくなる振戦。小脳障害の特徴的所見。
- 測定異常 — 運動の距離や範囲を正確に調節できず、目標をオーバーしたり届かなかったりする状態。小脳障害でみられる。
- 小脳 — 大脳の後下方、脳幹の背側に位置する器官。協調運動、平衡機能、筋緊張の調整を司る。
- 協調運動 — 複数の筋群が円滑かつ正確に協調して働く運動。小脳が中枢的な役割を果たす。
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