核心解説
この問題は、日本の主要な
保健統計調査 と、その調査によって明らかにされる具体的な調査項目の正しい組合せを問うものです。統計調査の目的と調査内容を正確に理解しているかが鍵となります。
最重要! 各調査は目的が明確に異なるため、その目的と紐づけて覚えることが重要です。
1.
患者調査 (Patient Survey): 病院や診療所を利用する患者の状況を把握するために行われます。調査項目は「受療の状況」「傷病の状況」などです。そのため、選択肢1「患者調査 - 受療の状況」は正しい組合せです。
「患者」が「どのような傷病で」、「どの医療機関を」、「どのくらいの期間」利用しているかを調べる調査と覚えましょう。
2.
人口動態調査 (Vital Statistics): 出生、死亡、死産、婚姻、離婚といった「人口動態事象」を把握する調査です。「転出入」は住民の移動を把握するもので、
混同注意! これは「住民基本台帳人口移動報告」など別の統計で扱われる項目です。
3.
国民生活基礎調査 (Comprehensive Survey of Living Conditions): 世帯の健康、医療、福祉、所得、貯蓄など、国民生活の基礎的な事項を総合的に把握する調査です。主な項目は「世帯の構成」「所得の状況」「健康状態」「介護の状況」などです。「生活習慣」は、次に説明する国民健康・栄養調査の主要項目です。
4.
国民健康・栄養調査 (National Health and Nutrition Survey): 国民の身体状況、栄養摂取状況、生活習慣の実態を明らかにする調査です。「健康診断の受診状況」は、国民生活基礎調査や特定健康診査のデータなどで把握されることが多く、この調査の直接的な主要項目ではありません。
概念整理: この問題の核心は、公衆衛生の根幹をなす「保健統計」の体系的理解です。各調査の「対象」「目的」「主な調査項目」をセットで覚えることが、統計データを正しく解釈し、根拠に基づく看護(EBN)を実践する上で不可欠です。
一目で比較!:
| 調査名 | 主な調査目的 | 代表的な調査項目 |
| 患者調査 | 医療機関を受診する患者の状況把握 | 受療の状況、傷病名、診療内容 |
| 人口動態調査 | 出生・死亡・婚姻等の動向把握 | 出生数、死亡数、死因、婚姻件数 |
| 国民生活基礎調査 | 国民生活の基礎的項目の総合把握 | 世帯構成、所得、健康状態、介護 |
| 国民健康・栄養調査 | 健康状態・栄養・生活習慣の実態把握 | 身体状況、栄養摂取量、運動習慣 |
国試頻出ポイント: 各調査の「目的」と「主な調査項目」の組合せは、毎年必ずと言っていいほど出題される頻出分野です。特に、「患者調査」と「国民生活基礎調査」、「国民健康・栄養調査」の3つは、混同しやすいのでしっかり区別しましょう。
出題パターン注意!: 単純な組合せ問題だけでなく、「ある統計データ(例:世帯の平均所得)が何の調査から得られるか」を問う形式や、事例問題で「調査結果をどのように看護計画に活用するか」を問う応用問題にも対応できるよう、各調査の特性を理解しておきましょう。