声帯の運動や緊張度を調節する神経を分枝するのはどれか。 | MyMerci
MyMerci — 問題も詳しい解説もすべて無料 無料で始める
一般・状況設定問題
問題

声帯の運動や緊張度を調節する神経を分枝するのはどれか。

解説
声帯の運動を支配する反回神経(下喉頭神経)や上喉頭神経は、第X脳神経である「迷走神経」の枝です。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。

詳細解説

核心解説 この問題は、脳神経 (Cranial Nerves) のうち、声帯 (Vocal Cords) の運動と緊張度を調節する神経が、どの脳神経の分枝であるかを問うています。声帯の動きを支配するのは、反回神経 (Recurrent Laryngeal Nerve)(下喉頭神経)と 上喉頭神経 (Superior Laryngeal Nerve) であり、これらは全て 迷走神経 (Vagus Nerve: 第X脳神経) の分枝です。したがって、正解は「迷走神経」です。 正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 声帯の運動(開大・閉鎖)は 反回神経(下喉頭神経) が支配し、声帯の緊張度(発声時のピッチ調節)は 上喉頭神経 が支配します。これらは両方とも、迷走神経 の分枝として頚部・胸部を下行する際に分岐します。例えば、甲状腺手術などで反回神経を損傷すると、声帯麻痺(嗄声・誤嚥)が生じるため、術後の観察項目として「声のかすれ」は非常に重要です。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
三叉神経 (Trigeminal Nerve)混同注意! 顔面の感覚と咀嚼筋の運動を支配します。声帯には関与しません。
顔面神経 (Facial Nerve):顔面表情筋の運動と舌前2/3の味覚を支配します。声帯運動には関与しません。
舌咽神経 (Glossopharyngeal Nerve):咽頭の感覚と運動、舌後1/3の味覚、唾液分泌に関与します。咽頭反射(嘔吐反射)の求心路ですが、声帯運動の直接支配は受けません。
舌下神経 (Hypoglossal Nerve):舌の運動(舌筋)を支配します。声帯には関与しません。 関連概念の整理 (Related Concepts)
反回神経の走行をイメージすると覚えやすいです。右反回神経は鎖骨下動脈を、左反回神経は大動脈弓を回り込んで喉頭へ向かいます。そのため、胸部大動脈瘤や肺癌によるリンパ節転移 が左反回神経を圧迫し、嗄声(声がれ)を引き起こすことがあります。また、迷走神経 は咽頭・喉頭だけでなく、心臓・肺・消化管など広範囲を支配する重要な副交感神経であることも併せて押さえておきましょう。
概念整理: 声帯の運動(反回神経)と緊張度(上喉頭神経)は、どちらも迷走神経(第X脳神経)の分枝です。
一目で比較!:
脳神経主な機能声帯への関与
迷走神経 (X)咽頭・喉頭の運動・感覚、内臓の副交感神経あり(反回神経・上喉頭神経を分枝)
舌咽神経 (IX)咽頭の感覚・運動、味覚なし
顔面神経 (VII)表情筋運動、味覚なし

看護過程ポイント: 甲状腺術後や頚部郭清術後の患者では、声帯麻痺の有無をアセスメントするため、嗄声の有無、誤嚥の兆候(咳嗽・むせ) を観察します。必要時は耳鼻科医による喉頭ファイバースコープ検査が行われます。
暗記のコツ: 「声帯を動かすのは『迷子(迷走)になった反回神経』」と覚えましょう。反回神経は「喉頭へ戻る(反回する)」神経です。
国試頻出ポイント: 脳神経の機能とその障害時の症状は頻出です。特に「反回神経麻痺=迷走神経障害」という関係は、甲状腺疾患・手術と関連した問題でよく出題されます。
出題パターン注意!: 単純な脳神経の機能を問う問題から、「甲状腺手術後の患者に嗄声がみられた。障害されている神経はどれか。」のような状況設定問題へ発展します。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
40代女性、甲状腺全摘術後1日目。術後経過は良好でしたが、夜勤の看護師が「声が以前よりかすれている」「水分を飲むときにむせる」と申し送りを受けました。患者は「のどに何かひっかかっている感じがする」と訴えています。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
最重要! まず バイタルサイン(特に呼吸状態、SpO2) を確認し、気道閉塞の兆候がないかアセスメントします。次に、嗄声の程度と誤嚥の有無(むせ・咳嗽) を評価し、医師へ報告します(SBAR)。「S: 声がかすれ、飲水時にむせる。B: 甲状腺全摘後1日目。A: 反回神経麻痺の可能性。R: 耳鼻科コンサルトと喉頭ファイバーの指示を仰ぎたい。」混同注意! 単なる術後の喉の違和感と判断せず、反回神経損傷による声帯麻痺 を疑うことが重要です。また、誤嚥性肺炎予防のため、食事の際はとろみをつける、ゼリー食に変更するなどの対応を検討します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
両側の反回神経が損傷された場合、声帯が正中位で固定され 呼吸困難 (Dyspnea) をきたす可能性があります。その場合は気管切開を要するため、緊急時の準備(気管切開セット・挿管セット)を整えておくことが看護師の役割です。
看護プロトコル: 甲状腺術後の観察項目は「嗄声・誤嚥(反回神経)」「低カルシウム血症症状(副甲状腺損傷)」「創部の腫脹・出血(気道圧迫)」の3点です。これらをセットで覚えましょう。
先輩看護師の一言: 「甲状腺や頚部の手術後は、『声のかすれ』にすごく敏感になりましょう!患者さんが『のどが変』と言ったら、必ず声の質と呼吸状態を確認する習慣をつけてくださいね。国試の知識が、まさに患者さんの命を守る現場判断につながります!」

重要概念

「看護学生」国家試験過去問5年分 1,192 問 · ログイン不要

MyMerciで看護師国家試験を完全対策

過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。

無料で始める

学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。