こんな問題があと1,192問挑戦 ›
一般・状況設定問題
高齢者の医療の確保に関する法律の内容で正しいのはどれか。
-
1
医療の給付は市町村が行う。
-
2
高齢者は一律3割の医療費を自己負担する。
-
3
40歳以上の被保険者と被扶養者にがん検診を行う。
-
4
後期高齢者の医療給付の内容は国民健康保険と同じである。
✓ 正解
解説
後期高齢者医療制度による医療給付の内容(療養の給付など)は、基本的に国民健康保険などの医療保険と同じです。運営主体(保険者)は都道府県単位の「後期高齢者医療広域連合」であり、自己負担割合は所得に応じて1〜3割です。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)に基づく後期高齢者医療制度の基本的な内容を問うています。この法律は、75歳以上の後期高齢者を対象とした医療制度を定めており、その運営や給付内容を正しく理解することが求められます。鍵となるのは、後期高齢者医療制度が既存の医療保険制度(国民健康保険や被用者保険)とは別の独立した制度である一方、医療給付の内容(療養の給付、入院時食事療養費、訪問看護療養費など)は、基本的に他の医療保険と同一の水準であるという点です。
正解の根拠 (Answer Rationale):
④番「後期高齢者の医療給付の内容は国民健康保険と同じである。」が正解です。最重要!後期高齢者医療制度における療養の給付(診察、薬剤、処置、手術、入院等)の内容は、国民健康保険法や健康保険法と同一の基準で提供されます。患者が受ける医療サービスの範囲や質に差はなく、保険診療の原則がそのまま適用されます。運営主体や保険料の徴収方法が異なるだけで、給付の「中身」は国民健康保険と同じであると覚えておきましょう。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意!
①番「医療の給付は市町村が行う。」→ 誤り。後期高齢者医療制度の保険者(運営主体)は、都道府県単位で設置される後期高齢者医療広域連合です。市町村は保険料の徴収や申請受付などの窓口業務を担いますが、医療給付の決定や支払いを行う主体ではありません。これを「国民健康保険は市町村が保険者」と混同しないようにしましょう。
②番「高齢者は一律3割の医療費を自己負担する。」→ 誤り。一律ではありません。後期高齢者の医療費の自己負担割合は、現役並み所得者は3割、一般所得者は2割(令和4年10月より)、住民税非課税世帯などの低所得者は1割です。所得に応じて3段階に分かれています。
③番「40歳以上の被保険者と被扶養者にがん検診を行う。」→ 誤り。この法律では、特定健康診査(特定健診)と特定保健指導が、40歳以上75歳未満の被保険者および被扶養者を対象に実施されます。がん検診は健康増進法や各自治体の事業で行われ、高齢者医療確保法の直接の規定ではありません。
関連概念の整理 (Related Concepts):
- 後期高齢者医療制度の財源構成:公費(約5割)、後期高齢者医療保険料(約1割)、現役世代からの支援金(約4割)で成り立っています。高齢者の医療費を現役世代と税金で支える構造です。
- 特定健康診査・特定保健指導:メタボリックシンドロームに着目した健診と保健指導で、医療保険者に実施が義務付けられています。40歳~74歳の被保険者・被扶養者が対象です。
概念整理: 後期高齢者医療制度は75歳以上の独立した医療保険制度であり、給付内容は国民健康保険など他の医療保険と同一。運営主体は後期高齢者医療広域連合。自己負担割合は所得に応じて1割・2割・3割。
一目で比較!:
| 項目 | 国民健康保険 | 後期高齢者医療制度 |
|---|
| 対象 | 0~74歳(主に自営業など) | 75歳以上 |
| 保険者 | 市町村 | 後期高齢者医療広域連合 |
| 給付内容 | 標準給付(療養の給付等) | 標準給付(同一内容) |
| 自己負担割合 | 原則3割(現役並み所得は3割) | 1割・2割・3割 |
看護過程ポイント: 高齢患者の入院時、医療費や自己負担額に関する質問を受けた際に、後期高齢者医療制度の仕組みを簡潔に説明できる必要があります。特に、入院時の食事代や差額ベッド代など、保険適用外の費用についても制度の範囲を説明できると良いでしょう。
暗記のコツ: 「後期高齢者は広域連合(こういきれんごう)、給付の中身は国保(こくほ)と同(おな)じ」と語呂で覚えましょう。自己負担割合は「現役は3割、一般は2割、低所得は1割」と所得段階で変わることをセットで記憶します。
国試頻出ポイント: この問題は、医療保険制度の中でも特に「後期高齢者医療制度」の基本事項が問われます。保険者が「市町村」ではなく「広域連合」であること、自己負担割合が「一律ではない」こと、給付内容が「他の保険と同一」であることの3点が頻出です。また、特定健診の対象年齢(40~74歳)との組み合わせもよく出題されます。
出題パターン注意!: 「後期高齢者医療制度の運営主体は市町村である(×)」や「後期高齢者の医療費自己負担は一律3割である(×)」といった誤りを正しいと誤認させようとする引っかけ問題が頻出です。また、特定健診・特定保健指導の対象年齢と後期高齢者医療制度の対象年齢(75歳以上)の境界線を混同しないように注意しましょう。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario):あなたは一般病棟で働く看護師です。75歳の男性患者Aさんが、肺炎で緊急入院しました。Aさんは後期高齢者医療制度に加入しています。入院手続きの際、家族から「保険証がなくても大丈夫ですか?」「入院費はいくらくらいかかりますか?」と質問がありました。看護師として、制度を踏まえた適切な対応が求められます。看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment):最重要!- 1観察・アセスメント患者の保険証(後期高齢者医療被保険者証)の有無、所得区分(現役並み/一般/低所得)を確認。家族が不安を抱えていないか観察。
- 2報告・連絡保険証がない場合は、医療費の一時的な全額負担(10割)の可能性と、後日保険証提示による払い戻し(高額療養費の申請も含む)について、医療事務(医事課)と連携して説明できる体制を整える。
- 3介入家族に「後期高齢者医療制度の保険証があれば、医療費は保険適用となり、窓口での支払いは自己負担分のみです。自己負担割合はAさんの所得に応じて1~3割になります。また、高額な医療費になった場合は、高額療養費制度で自己負担限度額を超えた分が後日払い戻されます」と、制度の概要を分かりやすく説明する。
- 4評価家族の不安が軽減されたか、理解が得られたかを確認する。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions):- 後期高齢者の場合、認知機能の低下や視力障害により、保険証を紛失しやすい。入院時に保険証の保管場所を確認し、必要に応じて病院で預かる対応を取る。
- 低所得者(住民税非課税世帯)の場合、入院時の食事代が減額される制度(標準負担額減額)がある。栄養管理計画書や入院案内と併せて、医療事務と連携し適切に案内する。 看護プロトコル: 入院時オリエンテーションの一部として、保険証の確認、自己負担割合の確認、高額療養費制度の簡単な説明を含める。特に「入院が長引いた場合の費用の見通し」については、看護師だけで判断せず、医療ソーシャルワーカー(MSW)や医療事務に相談する。
先輩看護師の一言: 「国試では制度の細かい数字を覚えるのも大事だけど、現場で一番困るのは『患者さんや家族にどう説明するか』だよ。特に高齢者はお金の心配が大きいから、『保険証があれば安心ですよ』『高額になった時は戻ってくる仕組みがあります』と、優しく伝えてあげてね。制度を味方につけるのが、看護師の役割の一つだよ!」
- 後期高齢者医療制度 — 75歳以上のすべての人が加入する医療保険制度。保険者は都道府県単位の後期高齢者医療広域連合。医療給付の内容は国民健康保険などと同一である。
- 後期高齢者医療広域連合 — 後期高齢者医療制度の保険者(運営主体)。都道府県ごとに設置され、保険料の決定や医療給付の管理などを行う。
- 特定健康診査 — 高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者に義務付けられた40歳~74歳の被保険者・被扶養者を対象とする健康診査。メタボリックシンドロームの予防・改善に重点を置く。
- 高額療養費制度 — 医療費の自己負担額が一定の限度額を超えた場合、超えた分が後日払い戻される制度。後期高齢者医療制度にも適用され、所得区分ごとに限度額が設定されている。
- 国民健康保険 — 主に自営業者や退職者などが加入する医療保険。保険者は市町村。後期高齢者医療制度とは別の制度だが、給付内容は基本的に同一である。
MyMerciで看護師国家試験を完全対策
過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。
無料で始める
学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。