核心解説
この問題は、
滅菌手袋 (Sterile Gloves) の正しい装着手順、特に無菌操作 (Aseptic Technique) の基本原則を問うています。滅菌手袋の装着において最も重要なのは、
素手(非滅菌)が触れてよいのは手袋の「内側(折り返し部分)」のみであり、外側表面(患者や滅菌野に接触する面)には決して触れてはいけないという原則です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は④です。右手に手袋を装着するため、左手(素手)で右手用手袋の折り返し部分(カフ部分)をつまみます。図の④はこの折り返し部分を指しており、ここは装着後に内側(皮膚面)になるため、素手で触れても無菌状態を破壊しません。
最重要! 折り返し部分は、装着後に手袋の上から引っ張って調整するための「非滅菌手が触れられる唯一の場所」です。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ①、②、③はすべて手袋の外側表面(背側や手掌側)を示しています。これらの部位は素手で触れてはいけません。触れてしまうと手袋が非滅菌となり、患者の創部や中心静脈カテーテル挿入部などに感染を引き起こすリスクが生じます。
関連概念の整理 (Related Concepts)
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無菌操作の原則: 滅菌物と非滅菌物は接触させない。滅菌野の縁から1インチ(約2.5cm)以内は非滅菌とみなす。
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手袋の種類: 手術用手袋(個包装、サイズ調整可)と診察用手袋(ボックス型、ノンステリル)。国試では手術用手袋の装着手順が頻出。
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装着後の確認: 手袋にピンホール(微細な穴)がないか、サイズが適切か(指先にたるみがないか)を確認する。
概念整理: 無菌操作の核心は「非滅菌物が滅菌物に触れない」こと。滅菌手袋装着時、非滅菌の素手が触れて良いのは「装着後に内側になる折り返し部分(カフ)」のみ。外側表面(手掌・手背)は厳禁。
一目で比較!:
| 部位 | 素手で触れる可否 | 理由 |
|---|
| 折り返し部分(カフ・内側) | 可(装着時のみ) | 装着後に皮膚面になり、滅菌野に触れないため |
| 手袋外側表面(手掌・手背) | 不可 | 滅菌野(患者の創部・カテーテル)に直接触れるため、汚染すると感染リスク |
看護過程ポイント:
アセスメント: 手袋のサイズ、包装の破損・汚染の有無、装着環境(清潔度)。
計画・実施: 手袋装着前に手指衛生を徹底。利き手から装着し、折り返し部分のみを素手でつまむ。装着後は折り返しを広げ、滅菌手袋の外側で調整する。
評価: 装着後、手袋に破損がないか、フィット感は適切か、無菌操作が守られたかを確認。
暗記のコツ: 「素手が触れるのは、内側だけ!」と覚えましょう。「折り返し(カフ)=セーフゾーン」とイメージしてください。手袋を靴下に例えると、履くときに触る「履き口の内側」が折り返し部分にあたります。
国試頻出ポイント: 無菌操作はほぼ毎年出題される超頻出テーマです。滅菌手袋の装着手順に加え、滅菌パックの開け方、滅菌野の作成、ガウンテクニックと組み合わせた問題もよく出ます。図とともに「どこを触っていいか」を必ず覚えておきましょう。
出題パターン注意!: 単純な知識問題(図の部位選択)だけでなく、「術前の器械出し看護師の行動として適切なのはどれか」のような状況設定問題に発展することもあります。基本手順を体で覚えるまで練習しましょう。