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一般・状況設定問題
プリン体の代謝産物である尿酸で正しいのはどれか。
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1
下肢末端は温度が下がるので結晶化しやすい。
✓ 正解
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2
男性ホルモンによって腎排泄が増加する。
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3
激しい運動で産生が減少する。
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4
利尿薬によって排泄される。
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5
肝臓で分解される。
解説
尿酸は血液に溶けにくい性質があり、特に体温が低く血流が滞りやすい「足の親指の付け根(下肢末端)」などで尿酸塩として結晶化しやすく、これが痛風発作の原因となります。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、プリン体 (Purine body) の代謝産物である 尿酸 (Uric Acid) の体内動態と病態生理学的特徴を問うています。尿酸は 肝臓でプリン体が代謝されて生成 され、主に 腎臓から尿中に排泄 される最終産物です。看護師国家試験では、痛風 (Gout) の病態理解や高尿酸血症 (Hyperuricemia) 患者の生活指導に直結する重要テーマです。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 尿酸は血液中での溶解度が低く、特に 体温が低く血流が滞りやすい部位 で結晶化しやすい性質があります。足趾(特に母趾)や足関節などの下肢末端は体温が低く、かつ末梢循環が不良になりやすいため、尿酸塩 (Urate) の結晶が析出しやすく、これが痛風発作 (Gout Attack) の好発部位となる病態生理学的根拠です。
従って、選択肢①「下肢末端は温度が下がるので結晶化しやすい」が正解です。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!
②番(男性ホルモンによって腎排泄が増加する): 誤り。男性ホルモン(アンドロゲン, Androgen)には 尿酸の腎排泄を抑制する 作用があります。これが男性に痛風患者が多い理由の一つです。女性ホルモン(エストロゲン, Estrogen)には逆に排泄促進作用があります。
③番(激しい運動で産生が減少する): 誤り。激しい運動では筋肉の代謝亢進により ATPが大量に消費 され、その分解過程で プリン体 (Purine body) が産生され、結果として 尿酸の産生が増加 します。激しい運動後の痛風発作はこのメカニズムが関与します。
④番(利尿薬によって排泄される): 誤り。多くの利尿薬(特に サイアザイド系利尿薬 (Thiazide Diuretics) や ループ利尿薬 (Loop Diuretics))には 尿酸の再吸収を促進し、排泄を抑制する 副作用があり、高尿酸血症 (Hyperuricemia) を誘発します。尿酸排泄促進薬(ベンズブロマロンなど)は別の薬剤です。
⑤番(肝臓で分解される): 誤り。尿酸は 肝臓で生成 される代謝産物であり、肝臓でさらに分解されることはありません。ヒトは ウリカーゼ (Uricase) という尿酸分解酵素を持たないため、尿酸は体内で最終産物として存在し、主に腎臓から排泄されます。
概念整理: 尿酸の代謝と排泄
| プロセス | 部位 | 特徴 |
|---|
| 生成 | 肝臓 | プリン体(ATP, DNA, RNA)の代謝産物 |
| 排泄 | 腎臓(約2/3)・腸管(約1/3) | 尿細管で再吸収と分泌を受ける |
| 溶解度 | 血中 | 低い(pHや温度に影響されやすい) |
一目で比較!: 高尿酸血症の原因
| タイプ | 原因 | 具体例 |
|---|
| 産生過剰型 | プリン体の過剰摂取・代謝亢進 | アルコール(特にビール)・果糖・激しい運動・抗がん剤 |
| 排泄低下型 | 腎臓からの尿酸排泄低下 | 腎機能障害・利尿薬・アスピリン少量・肥満 |
看護過程ポイント: 痛風患者への看護
- アセスメント (Assessment): 痛風発作の好発部位(第一中足趾節関節, MTP関節)の観察。誘因(飲酒、過食、脱水、ストレス、外傷)の聴取。
- 看護診断 (Nursing Diagnosis): 【急性疼痛】痛風発作に伴う関節痛、【知識不足】高尿酸血症の生活管理に関するもの。
- 看護介入 (Intervention): 発作時は患部の安静・冷却。痛みの緩和と関節保護。水分摂取の促進(尿中尿酸排泄促進)。食事指導(プリン体の多い食品、アルコール、果糖の制限)。
- 評価 (Evaluation): 疼痛の程度、血清尿酸値のコントロール、生活習慣の改善状況。
暗記のコツ: 「尿酸は寒いところで固まる(結晶化)」とイメージしましょう。足の指先(冷えやすい)が痛風発作の好発部位です。また、「男は尿酸を出しにくい(男性ホルモンは排泄抑制)」と覚えると、性差の理解が深まります。
国試頻出ポイント: 痛風の誘因、好発部位、治療薬(コルヒチン、NSAIDs、尿酸排泄促進薬、尿酸生成抑制薬アロプリノール)、生活指導(水分摂取、アルコール・プリン体制限)が頻出です。薬剤性高尿酸血症(サイアザイド系利尿薬、アスピリン少量)も押さえましょう。
出題パターン注意!: 「高尿酸血症を有する患者への看護指導」という形で、具体的な食事内容や生活行動を選ばせる問題が出題されます。「激しい運動を勧める」「プリン体の多い食品を勧める」といった誤った選択肢に注意しましょう。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)50代男性、夜間睡眠中に突然左足の親指の付け根に激痛が出現し、救急外来を受診。関節は発赤・腫脹・熱感があり、軽く触れるだけでも激しく痛がります。既往歴に高血圧があり、サイアザイド系利尿薬を内服中。血清尿酸値は8.5mg/dLと高値です。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)- 1観察 (Observation)患部の視診・触診(発赤・腫脹・熱感の程度)、バイタルサイン(Vital Signs)測定、疼痛スケール(NRS)の評価、内服薬の確認(特に利尿薬の有無)。
- 2アセスメント (Assessment)典型的な痛風発作 (Gout Attack) と判断。誘因として利尿薬の内服と夜間の脱水(睡眠中の体温低下と相まって発症しやすい)を考慮。
- 3報告と介入 (Report & Intervention)最重要! 医師へSBARで報告(S: 左脚母趾MTP関節の激痛と発赤腫脹、B: 高血圧でサイアザイド内服中、A: 痛風発作を疑う、R: 疼痛コントロールと検査指示を仰ぐ)。指示に基づき、NSAIDs や コルヒチン (Colchicine) を投与。患部の安静を保つため、ギャッジアップなどで楽な体位をとらせ、足を心臓より高く上げる挙上指示。冷却用パック(タオルで包む)で局所冷却。
- 4患者指導 (Patient Education)痛風発作は治療で改善するが、生活習慣の是正が再発予防に不可欠であることを説明。特に水分摂取(1日2L以上)、アルコール制限(特にビール)、内服薬の継続の重要性を指導。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)- 禁忌! 患部への温罨法は炎症を悪化させるため禁忌。必ず冷却。- 注意! 痛風発作の急性期には尿酸降下薬(アロプリノールなど)の新規導入は発作を遷延させるため控える。発作が落ち着いてから開始する。- 痛風結節 (Tophus) がある場合、皮膚の菲薄化と感染リスクに注意。破綻した場合は創傷ケアが必要。- 脱水は尿酸排泄を低下させるため、十分な経口摂取を促す。ただし心不全・腎不全患者では水分量に注意。
看護プロトコル: 痛風発作時- 観察項目: 疼痛部位・性状・強度(NRS 0-10)、関節の発赤・腫脹・熱感・可動域制限、発熱の有無、バイタルサイン、内服薬・食事・飲酒歴、尿量と色調。- 報告基準(SBAR): 疼痛コントロール不良時、発熱出現時、症状の改善がみられない場合。- 記録: 疼痛スケール、患部の状態、実施したケア、患者の反応、医師への報告内容と指示内容。- 家族説明: 発作時の対応(安静・冷却・受診)、生活習慣の改善(減酒、低プリン食、水分摂取)について協力を依頼。
先輩看護師の一言: 「国試では『尿酸の結晶化』をイメージできれば、痛風の病態と好発部位は怖くありません!臨床では、患者さんに『水分をたくさんとってくださいね』と一言伝えるだけで再発予防につながります。利尿薬を飲んでいる高血圧の患者さんには、痛風発作が起きたら主治医に相談するよう伝えましょう。看護の視点でリスクをキャッチして、患者さんの生活を支えてくださいね!」
- 尿酸 (Uric Acid) — プリン体の最終代謝産物。血中で溶解度が低く、結晶化しやすい性質を持つ。高値は痛風や腎障害の原因となる。
- 痛風 — 高尿酸血症により尿酸塩結晶が関節などに沈着し、急性の炎症性関節炎を繰り返す疾患。第一中足趾節関節に好発する。
- 高尿酸血症 — 血清尿酸値が7.0mg/dLを超える状態。産生過剰型と排泄低下型に分類される。
- プリン体 (Purine body) — 核酸(DNA、RNA)やATPを構成する塩基。体内で代謝され、最終的に尿酸となる。レバー、魚卵、ビールなどに多く含まれる。
- サイアザイド系利尿薬 (Thiazide Diuretics) — 高血圧治療薬の一つ。尿酸排泄を抑制する副作用があり、高尿酸血症や痛風発作の誘因となる。
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