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一般・状況設定問題
関節の運動とその定義の組合せで正しいのはどれか。
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1
屈曲 ―― 関節の角度が大きくなる(伸ばす)動き
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2
外転 ―― 手足が体の中心軸から遠ざかる動き
✓ 正解
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3
内旋 ―― 腕や脚を外側(外回り)に回す動き
-
4
回外 ―― 前腕を回して手のひらを下に向ける動き
解説
腕や脚を体の中心から遠ざけるように横に上げる動きを「外転」、中心に近づける動きを「内転」といいます。
同じテーマの次の問題インシデントレポートについて適切なのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、関節の運動 (Joint Movement) の基本用語とその定義の正しい組合せを問うています。関節運動の名称は、解剖学的な基準面(矢状面・前頭面・水平面)と、体の正中線(中心軸)に対する方向性で定義されます。看護師国家試験では、体位変換や関節可動域訓練(ROM訓練)の指示を理解する上で必須の知識です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
選択肢② 「外転 ―― 手足が体の中心軸から遠ざかる動き」 が正解です。
最重要! 外転 (Abduction) とは、解剖学的正位(立位で手掌を前方に向けた姿勢)を基準に、四肢を体の正中線(中心軸)から外側へ遠ざける運動を指します。例えば、腕を横に上げる(肩関節外転)や、脚を横に開く(股関節外転)動作が該当します。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
①番 混同注意! 「屈曲 (Flexion)」は関節の角度を小さくする(曲げる)動きです。関節の角度を大きくする(伸ばす)動きは「伸展 (Extension)」であり、定義が逆転しています。
③番 「内旋 (Internal Rotation / Medial Rotation)」は、腕や脚を内側(体の中心に向かう方向)に回す動きです。外側に回す動きは「外旋 (External Rotation / Lateral Rotation)」です。定義が逆転しています。
④番 「回外 (Supination)」は、前腕を回して手のひらを上(前方)に向ける動きです。手のひらを下(後方)に向ける動きは「回内 (Pronation)」です。定義が逆転しています。
関連概念の整理 (Related Concepts)
関節運動の理解には、解剖学的正位 (Anatomical Position) の理解が不可欠です。手掌が前方を向いた状態を基準に、運動方向を定義します。また、同じ「回す」動作でも、「回旋 (Rotation)」と「回外/回内 (Supination/Pronation)」は異なる運動軸で起こるため、混同しないようにしましょう。
概念整理: 関節の基本運動6つ(屈曲/伸展、外転/内転、回旋、回外/回内、外反/内反、挙上/下制)は、看護技術の基本(体位変換、移乗動作、ROM訓練)の理解に直結します。特に「外転」と「内転」は、体の正中線を基準とする対の運動です。
一目で比較!: | 運動 | 定義(基準:解剖学的正位) | 具体例 |
|---|
| 屈曲 (Flexion) | 関節角度を小さくする(曲げる) | 肘を曲げる、膝を曲げる |
| 伸展 (Extension) | 関節角度を大きくする(伸ばす) | 肘を伸ばす、膝を伸ばす |
| 外転 (Abduction) | 正中線から遠ざける | 腕を横に上げる、脚を開く |
| 内転 (Adduction) | 正中線に近づける | 腕を体側に戻す、脚を閉じる |
| 回旋 (Rotation) | 長軸を中心に回す | 首を回す(内旋/外旋) |
| 回外 (Supination) | 前腕を回し手のひらを上に | スープのスープ皿を持つ動作 |
| 回内 (Pronation) | 前腕を回し手のひらを下に | 手のひらを机に置く動作 |
看護過程ポイント: 関節可動域訓練 (Range of Motion Exercise, ROM訓練)の計画立案時には、患者の関節がどの方向にどの程度動くか(他動的・自動的)をアセスメントし、運動制限の原因(筋力低下、拘縮、疼痛など)を明確にします。看護診断としては「活動耐性低下 (Activity Intolerance)」や「身体可動性障害 (Impaired Physical Mobility)」が関連します。
暗記のコツ: 「外転(Abduction)」は「Ab-(離れて)」+「duction(導く)」=「中心から遠ざける」。「内転(Adduction)」は「Ad-(向かって)」+「duction(導く)」=「中心に向かって導く」と覚えましょう。「回外(Supination)」は、スープ(Soup)をすくうとき手のひらが上を向く、と連想すると覚えやすいです。
国試頻出ポイント: 関節運動の定義は、単純な知識問題としてだけでなく、リハビリテーション看護や整形外科看護の事例問題の中で、「この患者の可動域制限を評価するための用語はどれか」といった形で出題されます。特に、肩関節(外転・内転・屈曲・伸展・回旋)と股関節の運動方向を、具体例と共に正しく理解しておくことが重要です。
出題パターン注意!: 「関節運動の定義」は過去に頻出のテーマです。近年は、リハビリテーションの指示書や看護記録に記載された運動用語(例:「肩関節外転45度」「膝関節屈曲拘縮」)の意味を問う形で出題されることが増えています。定義を正確に覚え、解剖学的なイメージと結びつけましょう。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)70歳代女性、右大腿骨頸部骨折(Femoral Neck Fracture)で人工骨頭置換術後2日目。ベッド上安静指示が出ています。看護師が「足首を動かしてみましょう」と声をかけ、自動運動を促しています。このとき、看護師は患者の足関節がどの方向に動いているかを観察する必要があります。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)1. 観察: 「足首を手前に引いて(背屈:Dorsiflexion)、足先を伸ばして(底屈:Plantar Flexion)」と指示。患者が足関節を動かす様子を観察します。この動きは「屈曲(足関節の角度を小さくする)」と「伸展(角度を大きくする)」の概念に該当します。2. アセスメント: 最重要! 術後の安静臥床により、下肢静脈血栓症(Deep Vein Thrombosis, DVT)のリスクが高い状態です。足関節の自動運動(足関節ポンプ運動)は、腓腹部の筋ポンプ作用を促し、静脈還流を促進するため、DVT予防に有効です。関節運動がスムーズか、疼痛が出現しないかを評価します。3. 報告・介入: 患者が「動かすと痛い」と訴えた場合、疼痛の部位・程度・性状(VASスケールなど)を評価し、医師へ報告(SBAR形式)。指示に基づき、鎮痛薬の投与や運動量の調整を検討します。また、ROM訓練の範囲(関節の許容範囲)を超えていないか確認します。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)- 混同注意! 股関節置換術後は、脱臼予防のため、股関節の過度な屈曲や内転・内旋が禁忌となることがあります(術式による)。関節運動の用語(外転・内転・屈曲・伸展・回旋)を正しく理解し、禁忌肢位を守ることが重要です。- 高齢者では、関節可動域制限(拘縮)が存在する場合があるため、無理な他動運動は禁忌です。疼痛や抵抗を感じたら、すぐに運動を中止し、安全を優先します。
看護プロトコル: ROM訓練の計画には、関節可動域測定 (Range of Motion Measurement)の結果を記録します。訓練の前後でバイタルサインと疼痛の評価を行い、皮膚の状態(発赤・損傷の有無)も確認します。記録には、実施した運動(例:右肩関節外転30度、自動運動)と患者の反応を具体的に記載します。
先輩看護師の一言: 「関節の動きの名称を覚えるのは、最初は『外転ってどっちだっけ?』と迷うかもしれません。でも、体位変換やリハビリの指示を理解する上で、この知識は絶対に欠かせません。解剖学の教科書の図を見ながら、自分の腕や脚を実際に動かして確認すると、イメージが定着しやすいですよ!国試でも臨床でも、関節運動の用語は『共通言語』です。しっかりマスターしましょう!」
- 外転 — 四肢を体の正中線から遠ざける運動。例:腕を横に上げる。
- 内転 — 四肢を体の正中線に近づける運動。例:開いた脚を閉じる。
- 回外 — 前腕を回して手のひらを前方(上)に向ける運動。例:スープをすくう動作。
- 回内 — 前腕を回して手のひらを後方(下)に向ける運動。例:手のひらを机に置く動作。
- 屈曲 — 関節の角度を小さくする(曲げる)運動。例:肘を曲げる。
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