核心解説
この問題は、
世界の三大感染症 (Three Major Infectious Diseases) に関する知識を問うています。三大感染症とは、世界保健機関 (WHO) などが重点的に対策を推進してきた、特に発展途上国を中心に多くの命を奪っている感染症を指します。平成27年(2015年)時点での三大感染症は、
HIV感染症 (エイズ)、
結核 (Tuberculosis)、
マラリア (Malaria) です。このうち、選択肢に含まれているのはマラリアのみです。
正解の根拠 (Answer Rationale):
最重要! 平成27年(2015年)時点の世界的な保健課題として、
三大感染症 (HIV/AIDS, Tuberculosis, Malaria) は、国連ミレニアム開発目標 (MDGs) でも特に重点が置かれていました。マラリアは、ハマダラカ (Anopheles mosquito) を媒介とする原虫感染症で、発展途上国を中心に高い罹患率と死亡率を示すため、これに該当します。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
①
混同注意! ポリオ(急性灰白髄炎)は、ワクチン予防可能疾患であり、世界保健機関 (WHO) により根絶キャンペーンが行われている疾患です。現在では世界の多くの地域で根絶されていますが、三大感染症には含まれません。
③ 天然痘 (Smallpox) は、人類が唯一根絶に成功した感染症であり、世界保健機関 (WHO) によって1979年に根絶が宣言されています。三大感染症ではありません。
④ 麻疹 (Measles) もワクチン予防可能疾患であり、三大感染症には含まれません。ただし、近年ワクチン接種率の低下により世界的に再興が懸念されている疾患の一つです。
関連概念の整理 (Related Concepts): 三大感染症は、時代と共に変遷します。2015年以降の持続可能な開発目標 (SDGs) では、三大感染症に加えて、肝炎 (Hepatitis) や顧みられない熱帯病 (Neglected Tropical Diseases, NTDs) なども対策の対象として拡大されています。感染症の流行状況や国際的な保健政策の変化を常にアップデートしておくことが重要です。
概念整理: 平成27年(2015年)時点の世界の三大感染症は、
HIV感染症 (エイズ)、
結核、
マラリア です。これらの感染症は、貧困や衛生環境の悪い発展途上国を中心に猛威を振るい、世界的な健康格差の象徴とも言えます。
一目で比較!:
| 感染症名 | 病原体 | 主な感染経路 | 三大感染症 (2015年時点) |
|---|
| HIV/AIDS | ヒト免疫不全ウイルス (HIV) | 血液・体液感染 | ◯ |
| 結核 | 結核菌 (Mycobacterium tuberculosis) | 空気感染 | ◯ |
| マラリア | マラリア原虫 (Plasmodium spp.) | ハマダラカ (蚊媒介) | ◯ |
| ポリオ | ポリオウイルス | 経口感染 | × (根絶活動中) |
| 天然痘 | 天然痘ウイルス (Variola virus) | 飛沫・接触感染 | × (根絶済み) |
| 麻疹 | 麻疹ウイルス (Measles virus) | 空気感染 | × (ワクチン予防可能) |
看護過程ポイント: 看護師は、感染症のグローバルな動向を理解し、旅行者や海外からの渡航者の健康相談、感染症予防教育(特に渡航前の予防接種やマラリア予防薬の指導)、発熱患者への問診(渡航歴、海外渡航者との接触歴など)に役立てます。
暗記のコツ: 「
エイズ・結核・マラリア」の頭文字を取って「
エイ・ケツ・マラ」と覚えましょう。三大感染症は、国際保健の分野で頻出のキーワードです。
国試頻出ポイント: このテーマは、国際保健や感染症の対策、健康危機管理の文脈で出題されることが多いです。特に、
ミレニアム開発目標 (MDGs) や
持続可能な開発目標 (SDGs) との関連で問われることもあります。
出題パターン注意!: 単純な知識問題としての出題だけでなく、「ある発展途上国に渡航した旅行者が発熱で帰国しました。どの感染症を疑いますか?」といった状況設定問題に発展することもあります。三大感染症の特徴(症状、潜伏期間、予防法)をしっかり押さえておきましょう。