核心解説
この問題は、周産期の重要な定義の一つである「早産」の週数区分を問うています。看護師国家試験では、妊娠週数に基づく分娩の分類(早産、正期産、過期産)は必ず押さえておくべき基本事項です。ここで重要なのは、
早産 (Preterm Birth) の定義が「妊娠22週0日から36週6日までの分娩」であることです。この「22週0日」という起点は、
最重要! わが国において、出生の届出が義務付けられ、生命徴候があれば「生きて生まれた」とみなされる「在胎22週」が法的・医学的な境界線となっていることに起因します。このため、妊娠22週未満の分娩は「流産」として扱われます。終了週数の「36週6日」までが早産であり、37週0日からは正期産(Term Birth)となります。この境界線を正確に理解することが、問題の核心です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は「妊娠22週0日から36週6日」です。
早産 (Preterm Labor/Birth) は、WHOや日本の産科医療の定義において、在胎22週0日から36週6日までの分娩とされています。これは、妊娠22週に達すると、新生児医療の進歩により救命の可能性が生じるため、周産期医療の介入対象となるからです。22週未満の分娩は、胎児の肺や中枢神経系が未熟で生命維持が極めて困難であり、「流産(Miscarriage/Abortion)」として分類されます。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
①
混同注意! 「妊娠21週0日から36週6日」は、21週0日~21週6日を含んでいます。この期間の分娩は、法的・医学的に「流産」であり、「早産」の定義には該当しません。早産の開始はあくまで22週0日からです。
③ 「妊娠22週0日から37週6日」は、終了時期が誤っています。37週0日以降は「正期産」です。正期産は妊娠37週0日から41週6日までの分娩を指します。37週0日から37週6日は「早期正期産(Early Term)」と呼ばれることもありますが、早産には含まれません。
④ 「妊娠23週0日から37週6日」は、開始週数が1週間遅く、終了週数が1週間長いため誤りです。早産の定義は22週0日からであり、23週0日からの定義は存在しません。また、37週6日を含む点も誤りです。
関連概念の整理 (Related Concepts)
分娩の週数分類をまとめます。
| 分類 | 週数 | 備考 |
|---|
| 流産 (Abortion) | 妊娠22週未満 | 出生届の対象外 |
| 早産 (Preterm Birth) | 妊娠22週0日~36週6日 | 超早産(22-27週)、早期早産(28-33週)、後期早産(34-36週)に細分類されることもある |
| 正期産 (Term Birth) | 妊娠37週0日~41週6日 | 早期正期産(37-38週)、正期産(39-40週)、晚期正期産(41週) |
| 過期産 (Post-term Birth) | 妊娠42週0日以降 | 胎盤機能不全のリスク上昇 |
これらの週数は、分娩管理や新生児の予後評価に直結するため、正確に暗記しておく必要があります。
概念整理: 早産の定義は「妊娠22週0日から36週6日」。22週未満は「流産」、37週以降は「正期産」。この3つの境界線を明確に区別することが重要です。特に「22週0日」という起点は、日本の「出生」の法的定義と直結している点を押さえましょう。
一目で比較!:
早産 (Preterm):22週0日~36週6日。胎児の肺サーファクタント産生が不十分なため、呼吸窮迫症候群 (RDS) のリスク。
正期産 (Term):37週0日~41週6日。生理的成熟が期待される。
過期産 (Post-term):42週0日以降。胎盤老化による子宮内胎児死亡や巨大児リスク。
看護過程ポイント:
アセスメント:妊娠週数の正確な算出(最終月経、超音波検査)。
看護診断:早産のリスク状態、または早産経過中の不安。
計画・実施:早産兆候(下腹部緊満感、性器出血、前期破水)の観察、子宮収縮抑制薬(リトドリン塩酸塩など)投与中の母体バイタルサイン・副作用(動悸、振戦)のモニタリング。新生児科との連携準備。
評価:子宮収縮の減弱、分娩進行の有無。
暗記のコツ: 「早産は22時までに生まれたら早い(早い=早産)。22時(22週)から0時(0日)がスタート、24時前(36週6日)まで」と語呂合わせで覚えましょう。また、「2(に)2(に)始まって、3(み)6(ろ)くで終わる」=「22週0日から36週6日」と韻を踏むと記憶に残りやすいです。
国試頻出ポイント: 早産の定義そのものを問う直接的な問題に加え、早産児の特徴(低出生体重、呼吸障害、体温調節障害)や、切迫早産の看護(安静、子宮収縮抑制薬の投与管理、母体搬送の判断)と組み合わせた事例問題が頻出です。特に「妊娠22週」という境界線は、人工妊娠中絶の可否や出生後の医療介入の基準にも関わるため、頻出のキーワードです。
出題パターン注意!: 単純な定義問題に加え、「妊娠34週の妊婦が破水し、陣痛が開始した場合、この分娩を何と呼ぶか」といった事例形式での出題や、「早産のリスク因子として正しいのはどれか」のような関連知識問題にも対応できるようにしましょう。