感染症と感染経路の組合せで正しいのはどれか。 | MyMerci
一般・状況設定問題
問題

感染症と感染経路の組合せで正しいのはどれか。

解説
麻疹、水痘、結核は「空気感染(飛沫核感染)」する代表的な疾患です。インフルエンザは主に飛沫感染および接触感染です。

詳細解説

核心解説 この問題は、感染症 (Infectious Disease) とその主な 感染経路 (Route of Infection) の正しい組合せを問う、看護師国家試験の基礎的かつ頻出問題です。
核心概念の分析 (Key Concept): 感染経路は大きく分けて、空気感染 (Airborne Transmission)飛沫感染 (Droplet Transmission)接触感染 (Contact Transmission) の3つが基本です。これらを正しく理解し、代表的な疾患と結びつけることが、感染対策(スタンダードプリコーション+経路別感染予防策)の実践に直結します。
正解の根拠 (Answer Rationale): 正解は②番麻疹 (Measles)空気感染 の組合せです。麻疹、水痘(帯状疱疹を含む)、結核(肺結核)は、空気感染(飛沫核感染)する代表的な疾患です。空気感染は、咳やくしゃみで飛散した飛沫が乾燥して軽くなった「飛沫核」が長時間空気中に浮遊し、遠方にまで運ばれて感染を起こします。そのため、空気感染予防策として N95マスク (N95 Respirator) や陰圧個室管理が必要となります。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
①番:混同注意! 結核 (Tuberculosis) は、肺結核の場合、空気感染が主な経路です。接触感染は二次的な経路であり、主経路としては誤りです。結核菌を含む飛沫核を吸入することで感染が成立します。
③番:混同注意! マラリア (Malaria) は、蚊(ハマダラカ)を媒介とする ベクター媒介感染 (Vector-borne Transmission) です。飛沫感染は、咳やくしゃみなどの飛沫が直接粘膜に付着して感染する経路です。マラリアは人から人への飛沫感染はしません。
④番:混同注意! インフルエンザ (Influenza) の主な感染経路は 飛沫感染接触感染 です。経口感染は、汚染された飲食物を介した感染経路(例:ノロウイルス、O157)であり、インフルエンザの主経路ではありません。
関連概念の整理 (Related Concepts): 感染経路の鑑別は、標準予防策(スタンダードプリコーション)に加えて、どの経路別予防策(空気・飛沫・接触)を追加するかを決定する上で極めて重要です。また、同じ空気感染でも、結核菌は紫外線に弱く、麻疹ウイルスは感染力が非常に強いといった特徴の違いも知っておくと、より深い理解につながります。 概念整理: 三大感染経路と代表疾患
感染経路特徴代表疾患予防策(追加)
空気感染飛沫核(5μm以下)が空気中に長時間浮遊麻疹、水痘、結核(肺結核)N95マスク、陰圧個室
飛沫感染飛沫(5μm以上)が1m以内に飛散インフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎(ムンプス)、百日咳サージカルマスク、個室(またはベッド間隔1m以上)
接触感染感染者または汚染環境との直接・間接接触MRSA、ノロウイルス、疥癬手袋、ガウン、個室(またはコホート隔離)
一目で比較!: 混同注意! 空気感染と飛沫感染の違いは、飛沫の大きさと空中での挙動です。飛沫感染は咳やくしゃみで飛んだ飛沫(大きい)が相手の粘膜に直接付着して感染するため、距離が近い(1m以内)ことが重要です。一方、空気感染は飛沫が乾燥して小さくなった飛沫核が空気中を漂うため、遠く離れていても換気系統を介して感染が成立します。 例:結核患者が退室後、換気が不十分な部屋で次の患者が感染するリスク 看護過程ポイント: アセスメント:感染症が疑われる患者を受け持ったら、まず主な感染経路をアセスメントし、適切な隔離予防策を直ちに開始します(例:発疹+発熱+咳嗽があれば、麻疹や水痘を疑い、空気感染予防策を開始)。計画・実施:経路別予防策に基づいたケア(手袋・ガウンの着用、個室管理、マスクの種類)を計画し、実施します。患者への説明と協力を得ることも重要です。評価:医療関連感染の発生がないか、予防策が適切に実施されているかを評価します。 暗記のコツ: 空気感染の3疾患は「水・麻・結(みず・ま・けつ)」と覚えましょう。水痘、麻疹、結核です。飛沫感染は「インフルエンザ、風疹、おたふく(ムンプス)、百日咳」が代表的です。 国試頻出ポイント: この問題は、感染経路の正しい組合せを選ぶシンプルな知識問題として頻出です。さらに発展して、「経路別予防策で使用するPPE(個人防護具)の選択」や、「複数の感染経路を持つ疾患(例:COVID-19は飛沫+接触感染)」の理解も問われます。 出題パターン注意!: 最近の国試では、「入院中の患者に麻疹が発生した場合の感染対策」といった状況設定問題(事例問題)で出題されることが増えています。単なる暗記だけでなく、「なぜこの対策が必要か」を理解しておくことが、得点力向上につながります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): あなたは内科病棟の看護師です。朝の情報収集で、昨夜から発熱(39.2℃)と咳嗽、全身の発疹がある患者さんが新規入院してきたことを知ります。医師からは「麻疹疑い」と報告がありました。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 最重要! ①観察とアセスメント:直ちに患者さんの状態を確認し、バイタルサイン(体温、呼吸状態、SpO2)、発疹の性状(Koplik斑の有無)、咳嗽の程度を観察します。 麻疹 (Measles) は空気感染するため、速やかに空気感染予防策(陰圧個室への移動または空気感染予防策の開始、N95マスクの着用)を開始する必要があるとアセスメントします。
②報告と指示受け:SBAR(Situation: 麻疹疑いの患者入院、Background: 昨夜からの発熱と発疹、Assessment: 空気感染の可能性あり、Recommendation: 陰圧個室への移動とN95マスク着用が必要)を用いて医師に報告し、隔離の指示と検査(血液検査、咽頭ぬぐい液)のオーダーを受けます。
③介入とケア:患者さんに病状と隔離の必要性を丁寧に説明し、協力を得ます。N95マスクを着用してケアを提供し、部屋の出入口には「空気感染予防策」の札を掲示します。患者さんにもサージカルマスクの着用を依頼します(咳エチケット)。
④患者安全・注意事項院内感染防止のため、麻疹ワクチン未接種のスタッフは患者さんのケアにあたらないように調整する必要があります。 また、妊婦(風疹ではないが、麻疹も胎児影響のリスクあり)や免疫不全患者との接触を避けるよう注意します。退院後も、感染力が強いため、適切な換気と環境整備(清掃)が重要です。 看護プロトコル: 観察項目:バイタルサイン(特に体温、呼吸状態)、発疹の出現・消退の経過、咳嗽の程度、全身状態(食欲、倦怠感)。報告基準(SBAR):S(発熱と発疹が出現した患者が入院)、B(麻疹疑い)、A(空気感染のリスクあり)、R(陰圧個室管理とN95マスク着用の指示を仰ぐ)。記録:隔離開始日時、PPEの種類、患者の状態、家族への説明内容と反応。家族への説明:面会制限の必要性、予防接種歴の確認と必要な場合の曝露後予防(ワクチンまたは免疫グロブリン)について医師が説明すること。 先輩看護師の一言: 「感染症の患者さんを受け持った時、一番最初に考えるのは『この疾患の主な感染経路は何か』です。それを間違えると、自分も患者さんも守れません。国試では『正しい組み合わせ』を選ぶ問題が多いですが、臨床では『この患者さんにはどの予防策を追加するべきか』を瞬時に判断する力が求められます。空気感染、飛沫感染、接触感染の代表疾患は、紙に書いて何度も唱えて、頭に叩き込みましょう!」

重要概念

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