分娩第1期の定義として正しいものはどれか。 | MyMerci
周産期にある人と家族の看護
問題

分娩第1期の定義として正しいものはどれか。

解説
分娩第1期は、陣痛開始(または規則的な子宮収縮の開始)から子宮口が完全開大(約10cm)するまでの期間である。第2期は子宮口全開大から胎児娩出まで、第3期は胎児娩出から胎盤娩出までを指す。

詳細解説

核心解説 この問題は、分娩の進行段階 (Stages of Labor) の定義、特に分娩第1期 (First Stage of Labor) の正しい理解を問う基本問題です。分娩は大きく3期に分けられ、各期の開始と終了の境界を正確に把握することが看護師国家試験で頻出のポイントです。

核心概念の分析 (Key Concept): 分娩は、陣痛開始(または規則的子宮収縮の開始)から胎盤娩出までを一連の過程とし、以下の3期に分類されます。 第1期 (First Stage): 陣痛開始 → 子宮口完全開大(約10cm) 第2期 (Second Stage): 子宮口完全開大 → 胎児娩出 第3期 (Third Stage): 胎児娩出 → 胎盤娩出 この問題では、特に第1期と第2期の境界(子宮口完全開大)を正しく理解しているかが問われています。

正解の根拠 (Answer Rationale): 正解は①番「子宮口が完全開大するまでの期間」です。分娩第1期は、陣痛 (Labor Pain / Uterine Contraction) が始まり、それによって 子宮口 (Cervical Os) が徐々に開大し、最終的に約10cm(完全開大)に達するまでの期間を指します。この間、分娩は潜伏期(開口期)と活動期(進行期)にさらに分けられます。

誤答の分析 (Distractor Analysis): 混同注意! ②番「胎児が娩出されるまでの期間」は、分娩第2期 (Second Stage of Labor) の定義です。子宮口が完全に開大した後、胎児が産道を通って娩出されるまでの期間であり、いきみ(腹圧)が必要となる重要な時期です。 混同注意! ③番「胎盤が娩出されるまでの期間」は、分娩第3期 (Third Stage of Labor) の定義です。胎児娩出後、子宮が収縮して胎盤が子宮壁から剥離・娩出されるまでの期間です。この時期には弛緩出血(Postpartum Hemorrhage)のリスクがあるため、子宮底の観察が重要です。 ④番「陣痛開始から胎盤娩出までの期間」は、分娩の全過程(Total Labor)を指します。看護介入の優先順位や観察項目は各期で大きく異なるため、全過程をまとめて第1期と定義することは誤りです。 ⑤番「子宮口全開大から胎児娩出までの期間」は、上記の通り、分娩第2期の定義です。

関連概念の整理 (Related Concepts): 分娩各期の看護介入の違いも併せて覚えましょう。
分娩期定義看護のポイント
第1期陣痛開始~子宮口完全開大アセスメント: 陣痛周期・強度、児心音、子宮口開大度、破水の有無。
看護介入: アンビューバッグ準備、リラクゼーション法の指導、水分・栄養補給の促進。
第2期子宮口完全開大~胎児娩出アセスメント: いきみの仕方、児心音(遷延徐脈に注意)、胎児下降度。
看護介入: いきみ方の指導、会陰保護、分娩介助の準備。
第3期胎児娩出~胎盤娩出アセスメント: 子宮収縮状態、出血量、胎盤の完全性。
看護介入: 子宮底マッサージ、弛緩出血の予防(オキシトシン (Oxytocin) 投与の確認)。

概念整理: 分娩は3つの連続した期で構成される。各期の開始・終了の境界を「子宮口完全開大」と「胎児娩出」の2つのイベントで区切る。これを「第1期=開口期」「第2期=娩出期」「第3期=後産期」と暗記しても良い。
一目で比較!: 「第1期」 vs 「第2期」: いきみの有無で区別できる。第1期は子宮口が開く段階で、母体はいきんではいけない。第2期は子宮口が開いた後の胎児を押し出す段階で、母体はいきむ。
看護過程ポイント: アセスメント(Assessment)では、分娩期の判断が最も優先される。陣痛開始時間、内診所見(子宮口開大度)、児心音(胎児機能不全の有無)を継続的に観察する。看護診断(Nursing Diagnosis)例:「陣痛に関連する疼痛」「分娩進行に関連する不安」。
暗記のコツ: 「第1期:陣痛開始→子宮口全開大」「第2期:子宮口全開大→児娩出」「第3期:児娩出→胎盤娩出」を、それぞれ「開口・娩出・後産」のキーワードで覚えよう。
国試頻出ポイント: 分娩期の定義は毎年のように出題される基本問題。特に「第2期は子宮口全開大から胎児娩出まで」という定義を正確に覚え、第1期と混同しないように。また、各期における観察項目や看護介入も合わせて問われることが多い。
出題パターン注意!: 単純な定義問題から、事例問題で「陣痛開始から8時間経過。内診で子宮口7cm開大。この時点で看護師が優先すべき観察項目はどれか」のように、第1期進行中の具体的な看護介入を問う形に発展することがある。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 初産婦のAさん(28歳)が、夜間0時に「お腹が10分おきに張って痛い」とLDR室に入室しました。内診所見は子宮口3cm開大、展退度50%、児頭下降度はSP-1です。看護師として、Aさんの分娩期を判断し、どのような看護ケアを提供すべきでしょうか。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 1. 観察 (Observation): まず、陣痛周期・持続時間・強度、児心音(CTGモニター装着)、バイタルサイン(血圧、脈拍、体温)を確認します。この時点で分娩第1期(潜伏期)と判断します。 2. アセスメント (Assessment): 分娩が順調に進行しているか(陣痛周期が規則的か、児心音に異常がないか)、母体の疲労度や疼痛レベルを評価します。 3. 介入 (Intervention): 最重要! 第1期では母体はいきまないように指導することが重要です。また、疼痛緩和のためにリラクゼーション法(呼吸法)を促したり、アロマテラピーやマッサージを提供したりします。水分補給や軽い食事(指示があれば)も促します。定期的な排尿の確認も忘れずに(膀胱充満が子宮収縮を妨げるため)。 4. 評価 (Evaluation): 内診で子宮口開大度が進んでいるか、陣痛周期が短くなっているかを確認し、分娩の進行度を評価します。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): - 異常所見に注意: 破水(PROM)の有無、羊水の性状(混濁・胎便混入)、児心音の変動(基線細変動の減少、遅発一過性徐脈)、母体の血圧上昇(妊娠高血圧症候群の兆候)。 - 感染対策: 内診は無菌操作で行い、感染徴候(発熱、悪臭のする帯下)に注意する。 - 禁忌事項: 分娩第1期では、母体にいきみを許可しない(子宮口が完全に開いていない状態でいきむと、子宮頸管裂傷や胎児仮死のリスクがある)。
看護プロトコル: - 観察項目: バイタルサイン(特に体温、血圧)、陣痛の周期・強度(トコグラム)、児心音(CTG)、内診所見(子宮口開大度、展退度、児頭下降度、破水の有無、胎胞の状態)、排尿の有無、疼痛スケール(NRS)、母体の心理状態(不安・疲労度)。 - 報告基準(SBAR): 状況(Situation)「分娩第1期潜伏期のAさん。子宮口3cm。陣痛周期10分」、背景(Background)「初産、妊娠39週、妊娠経過に異常なし」、アセスメント(Assessment)「分娩は順調に進行中」、提案(Recommendation)「疼痛緩和とリラクゼーション法の継続を提案します。異常時は連絡します。」 - 記録のポイント: 観察時刻、内診所見、陣痛周期・強度、児心音、実施したケア(呼吸法指導、疼痛緩和ケア、水分摂取など)を漏れなく記録する。
先輩看護師の一言: 「分娩の各期を正確に把握することは、母体と胎児の安全を守る第一歩です。『第1期はいきみ禁止』『第2期はいきみを促す』『第3期は弛緩出血を警戒』とセットで覚えて、実際の分娩介助で落ち着いて対応できるようにしましょう!特に第1期から第2期への移行を見逃さず、母体にいきみが来たらすぐに医師をコールできるように準備しておくことが大切です。」

重要概念

MyMerciで看護師国家試験を完全対策

過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。

無料で始める

学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。