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健康障害の病期別の小児と家族の看護
問題

3歳の女児が、アセトアミノフェン内服後も解熱しない39.5℃の発熱と、呼びかけに反応が鈍い状態で受診した。顔色は不良で、四肢にチアノーゼを認める。この患児の看護で最も適切なのはどれか。

解説
意識障害とチアノーゼはショックや敗血症などの重篤な状態を示唆する。看護師は直ちに医師に報告し、緊急対応を要請する必要がある。冷却や経口補水は状態安定後に行うべきであり、解熱薬の追加は医師の指示が必要である。
同じテーマの次の問題生後6か月の乳児が、38.5℃の発熱と喘鳴、鼻翼呼吸を認め、RSウイルス (RSV) 感染症と診断された。入院時の看護で優先度が最も高い観察項目はどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、小児の救急看護における、重篤度のアセスメントと優先順位の判断を問うています。特に、発熱に加えて意識障害と末梢循環不全(チアノーゼ)を認める患児への初期対応が焦点です。 1. 核心概念の分析 (Key Concept)
この患児は、発熱 (Fever)解熱薬不応に加え、意識障害(呼びかけに反応が鈍い)末梢循環不全(顔色不良、四肢チアノーゼ)を呈しています。これらは、最重要! 敗血症性ショック (Septic Shock)急性脳症 (Acute Encephalopathy)などの生命を脅かす緊急事態を示唆するサインです。発熱自体よりも、全身状態の悪化を優先してアセスメントする必要があります。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 意識障害とチアノーゼは、脳血流低下と組織低酸素のサインであり、ショック状態への移行を示す危険な所見です。看護師の第一優先は、直ちに医師に報告 (Immediate reporting to the physician)し、緊急対応チーム(コードブルーなど)を要請することです。医師の指示のもと、静脈路確保、輸液蘇生、抗生剤投与などの救命処置が迅速に開始できるように準備する必要があります。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ②番の冷却タオルでの全身冷却は、体温調節中枢が未熟な小児では熱放散の促進によりかえって皮膚血管収縮を招き、ショックを悪化させる可能性があるため禁忌です。③番の解熱坐薬の追加は、医師の指示なしに行うことは看護師の裁量を超える(医行為の範囲外)ため不適切です。④番の経口補水液の頻回投与は、意識障害のある患児では誤嚥のリスクが高く、全身状態が安定してから行うべきです。⑤番の毛布での保温は、発熱のある患児に保温を行うと体温がさらに上昇し、熱性けいれんや脳症を誘発するリスクがあるため不適切です。また、ショック状態では体温調節が困難なため、保温は医師の指示に従うべきです。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts)
混同注意! 熱性けいれん (Febrile Seizure)急性脳症 (Acute Encephalopathy)の鑑別は重要です。熱性けいれんは、発作後すぐに意識が回復しますが、急性脳症では発作後も意識障害が持続します。本例のように意識障害が持続する場合、急性脳症やショックを疑う必要があります。また、小児のバイタルサインサインの年齢別正常値(心拍数、呼吸数、血圧)と、小児のショックのサイン(頻脈、末梢冷感、尿量減少、意識レベルの変化)をセットで覚えておきましょう。
概念整理: 小児の緊急時アセスメント:発熱+意識障害+チアノーゼ → 敗血症性ショック or 急性脳症を疑う。優先順位は「A:気道確保」→「B:呼吸補助」→「C:循環補助」→「D:意識評価」の順で行う。
一目で比較!:
状態意識レベルチアノーゼ初回対応
単純性熱性けいれん発作後速やかに回復なし静観、解熱処置
急性脳症発作後も意識障害持続ありうる医師へ報告、全身管理
敗血症性ショック低下あり(末梢性)医師へ報告、蘇生処置

看護過程ポイント: アセスメント:意識レベル(JCS・GCS)、バイタルサイン、皮膚の色調・湿潤度・毛細血管再充満時間(CRT)、SpO2、尿量。 看護診断:「非効果的脳組織灌流」「非効果的末梢組織灌流」「非効果的体温調節」。 計画:バイタルサインの頻回測定、医師への即時報告、緊急対応準備(静脈路、輸液、酸素、モニター)。 実施:医師の指示に基づく酸素投与、輸液、薬剤投与(抗生剤、解熱薬)。 評価:意識レベルの改善、チアノーゼの消退、バイタルサインの安定化。
暗記のコツ: 「小児の重篤サイン:発熱+意識障害+チアノーゼ=ショックを疑え」と覚えましょう。「熱だけなら冷やす、意識も悪いなら急いで報告!」
国試頻出ポイント: 小児の救急看護の問題では、単純な発熱への対応(解熱処置)と、全身状態不良への対応(報告・蘇生)の優先順位を問う問題が頻出です。特に、「医師への報告が最も優先される」という選択肢が正解になるパターンを押さえておきましょう。
出題パターン注意!: 基本問題(正誤判断)→ 状況設定問題(事例問題)への発展が予想されます。例えば、「3歳児、発熱と意識障害あり、看護師の観察と対応を問う」のような形で、アセスメント項目や報告内容(SBAR)を具体的に問われる可能性があります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
あなたは小児科病棟の夜勤看護師です。39.5℃の発熱と活気のなさで入院した3歳女児の経過観察中、患児が「ぐったりしている」「呼びかけに反応が鈍い」と家族が訴えました。観察すると、顔色は蒼白で、四肢は冷たく、爪の色が紫色になっています(チアノーゼ)。バイタルサインは、心拍数160回/分、呼吸数40回/分、血圧70/40mmHg、SpO2 90%(室内気)です。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察:意識レベル(JCS or GCS)、バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸数、SpO2)、皮膚の色調・CRT(毛細血管再充満時間)、尿量を確認します。
2. アセスメント最重要! 意識障害+チアノーゼ+低血圧(小児のショックは代償期に頻脈が先行し、血圧低下は非代償期サイン!)=敗血症性ショック (Septic Shock) の可能性を強く疑います。
3. 報告:直ちに医師にSBARで報告します。S:状況(ぐったり、呼びかけに反応鈍い、チアノーゼ)、B:背景(発熱で入院、アセトアミノフェン内服後も解熱せず)、A:アセスメント(ショックを疑う)、R:提案(静脈路確保、輸液開始、酸素投与の準備)。
4. 介入:医師の指示が来るまでの間、酸素マスク(10L/分)を準備、静脈路確保の物品(輸液セット、翼状針、輸液ポンプ)を用意、コードブルーの準備をします。誤嚥防止のため、患児を側臥位にします。
5. 評価:バイタルサイン、意識レベル、SpO2、尿量を5分ごとに再評価します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 禁忌行為:意識障害のある患児に経口補水液を与えない(誤嚥リスク)。発熱があるからといって、医師の指示なく冷却タオルで全身を冷やさない(ショック増悪リスク)。医師の指示なく解熱薬を追加投与しない。
- 医療安全:急変時は、一人で抱え込まず、ナースコールで応援を呼び、チームで対応する(KYT:急変対応訓練を想定)。
- 感染対策:敗血症が疑われるため、静脈路確保は清潔操作で行い、点滴ラインは速やかに接続する。
看護プロトコル: 小児の急変時プロトコルに従い、医師への報告基準(SBAR)と観察項目(バイタルサイン、意識レベル、SpO2、尿量、皮膚所見)を事前に確認しておく。記録には、観察時刻、所見、報告内容、医師の指示、実施した処置、患者の反応を時系列で正確に記載する。
先輩看護師の一言: 「小児の急変は本当に怖いですよね。でも、国試で学んだ『発熱+意識障害+チアノーゼ=ショックを疑え』という知識が、現場で患者さんを救う判断につながります!大事なのは、『おかしい』と感じた時に、すぐに周りを頼って報告すること。一人で判断しないことが、安全で最善のケアへの第一歩です。落ち着いて、アセスメントと報告を徹底しましょう!」

重要概念

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