生後2か月の乳児に、3日間続く39℃の発熱と機嫌不良がみられる。哺乳は普段の半分程度で、泣き方がいつもと違うと母親が訴え… | MyMerci
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健康障害の病期別の小児と家族の看護
問題

生後2か月の乳児に、3日間続く39℃の発熱と機嫌不良がみられる。哺乳は普段の半分程度で、泣き方がいつもと違うと母親が訴えている。この乳児に対して看護師が最初に行うべき観察はどれか。

解説
生後2か月の発熱と不機嫌は、細菌性髄膜炎などの重篤な感染症の可能性を考慮する必要がある。大泉門の膨隆は髄膜炎による頭蓋内圧亢進を示唆する重要な徴候であり、最初に観察すべき項目である。
同じテーマの次の問題生後6か月の乳児が、38.5℃の発熱と喘鳴、鼻翼呼吸を認め、RSウイルス (RSV) 感染症と診断された。入院時の看護で優先度が最も高い観察項目はどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、生後2か月の乳児における発熱と不機嫌を主訴とする重篤な感染症、特に細菌性髄膜炎 (Bacterial Meningitis)の可能性を念頭に置いた初期アセスメントを問うています。乳児は免疫系が未熟であり、全身状態の変化が急速に進行するため、頭蓋内圧亢進 (Increased Intracranial Pressure)の徴候を迅速に評価することが最優先となります。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): 生後2か月の乳児は、血液脳関門 (Blood-Brain Barrier) が未熟なため、菌血症から細菌性髄膜炎を発症しやすいです。発熱、不機嫌、哺乳不良、泣き方の変化は非特異的症状ですが、これらに加えて頭蓋内圧亢進の徴候を見逃さないことが肝心です。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 最重要! 大泉門 (Anterior Fontanel)の触診は、乳児の頭蓋内圧亢進を評価する最も簡便で重要な方法です。大泉門が緊張していたり、膨隆している場合は、髄膜炎による脳浮腫や髄液産生増加を示唆し、緊急の処置が必要です。看護師は最初にこの身体所見を確認すべきです。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis):
① 股関節開排制限の確認:混同注意! これは先天性股関節脱臼のスクリーニングであり、発熱と不機嫌の原因検索として優先度は低いです。
② 四肢の筋緊張の評価:筋緊張亢進は髄膜炎の後期徴候(項部硬直など)ですが、大泉門の触診に比べると初期アセスメントとして劣ります。
③ 眼底の観察:髄膜炎ではうっ血乳頭(視神経乳頭浮腫)がみられることがありますが、乳児の眼底観察は技術的に難しく、侵襲的であり、最初に行うべき観察ではありません。
④ 腹部の聴診:腸重積など消化器疾患の鑑別に有用ですが、発熱・不機嫌・哺乳不良という組み合わせでは、まず中枢神経系の評価を優先します。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): 乳児の細菌性髄膜炎の診断には、腰椎穿刺 (Lumbar Puncture) による髄液検査が確定診断となります。また、敗血症 (Sepsis) も鑑別すべき疾患であり、全身状態の評価(バイタルサイン、CRP、血算)も重要です。 概念整理: 乳児の大泉門は、通常生後12~18か月で閉鎖します。閉鎖前は頭蓋内圧の変動を直接触知できるため、膨隆・緊張は頭蓋内圧亢進のサイン、陥凹・陥没は脱水のサインです。正常は「平坦で柔らかい」です。 一目で比較!:
状態大泉門所見代表的疾患
頭蓋内圧亢進膨隆・緊張髄膜炎、水頭症、頭蓋内出血
脱水陥凹・陥没嘔吐下痢症、哺乳不良
正常平坦・柔らかい
看護過程ポイント: アセスメント:乳児の全身状態(意識レベル、哺乳量、泣き方の特徴)と大泉門の触診、バイタルサインを同時に評価。看護診断:「非効果的な脳組織灌流リスク」または「感染リスク」。介入:異常所見があれば直ちに医師へ報告(SBARで伝達)、腰椎穿刺の準備、点滴路確保、必要に応じて抗生物質の投与準備。 暗記のコツ: 「熱(発熱)+不機嫌+哺乳不良=髄膜炎を疑え!そして最初に大泉門を触れ!」と覚えましょう。 国試頻出ポイント: 乳児の非特異的症状(発熱、不機嫌、哺乳不良)から、重篤な疾患(髄膜炎、敗血症、尿路感染症)を疑う問題は毎年のように出題されます。特に「最初に行う観察」「優先すべき看護介入」を問う形式で頻出です。 出題パターン注意!: 単純な知識問題(大泉門の触診が何を評価するか)から、事例問題に発展します。例えば「発熱とけいれんのある生後3か月児への優先観察」といった形で、状況に応じた判断が求められます。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): あなたは小児病棟の看護師です。生後2か月の女児が、母親に抱かれて来院。母親は「昨夜から熱が下がらず、ミルクをあまり飲まなくなった。泣き方が普段と違って、弱々しい感じがする」と訴えています。バイタルサインは体温39.2℃、心拍数180/分、呼吸数50/分。顔色はやや不良です。看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): まずは大泉門の触診を躊躇なく行います。もし膨隆していれば、髄膜炎の可能性が高いと判断し、直ちに医師に報告します。同時に、腰椎穿刺 (Lumbar Puncture)の準備(検査同意書、局所麻酔薬、滅菌手袋、試験管など)を整え、母子の安静と酸素投与の準備も行います。最重要! 乳児は急変しやすいため、観察と介入は並行して迅速に行います。患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 髄膜炎が疑われる場合、抗菌薬の投与は腰椎穿刺後に行うことが原則ですが、全身状態が不良で髄液検査が遅れる場合は、血液培養採取後に経験的抗菌薬(例:セフォタキシムなど)を開始することもあります。常に医師の指示に従い、禁忌行為(例:腰椎穿刺の遅延)がないように注意します。また、感染対策として標準予防策 (Standard Precautions) と接触感染予防策を徹底します。 看護プロトコル: 観察項目:大泉門の膨隆/緊張度、意識レベル(JCS・GCS)、呼吸パターン、哺乳量、嘔吐の有無、けいれんの有無。報告基準(SBAR):S(状況)「生後2か月、発熱と不機嫌あり」、B(背景)「髄膜炎を疑う」、A(アセスメント)「大泉門膨隆あり、頭蓋内圧亢進の可能性」、R(提案)「腰椎穿刺の準備と抗菌薬投与について指示を仰ぎたい」。記録のポイント:観察時刻、大泉門の状態、バイタルサイン、母親の訴え、医師への報告内容と指示内容。 先輩看護師の一言: 「乳幼児の『いつもと違う』という母親の直感は、本当に大切です。国試では『大泉門を触る』という知識を覚えていれば解ける問題ですが、現場では『なぜ触るのか』『触って膨隆していたら次に何をするのか』まで考えられる看護師になりましょう。小さな命を守るために、病態と観察をリンクさせてくださいね!」

重要概念

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