核心解説
この問題は、
患者調査に基づく
外来受療率の知識を問うものです。外来受療率とは、特定の傷病で外来診療を受けた患者数の割合を示し、日本の疾病構造を理解する上で重要です。
令和2年(2020年)の患者調査では、外来受療率が最も高い傷病(中分類)は
高血圧性疾患 (Hypertensive Diseases)です。高血圧性疾患は、症状が自覚されにくいながらも、生涯にわたる管理が必要な慢性疾患であり、通院による血圧コントロールが基本となるため、外来受療率が極めて高くなっています。選択肢の中で、
最重要!外来患者数が多いのは、高血圧性疾患が最多です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
令和2年患者調査の結果では、
外来受療率の高い傷病は、第1位が「高血圧性疾患」、第2位が「糖尿病」、第3位が「脂質異常症」と続きます。高血圧性疾患は、診療所ベースでの通院患者数が特に多く、高齢化に伴い患者数が増加しているため、外来医療の主要な位置を占めています。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!①番の
喘息 (Asthma)は、小児から成人まで幅広く存在しますが、外来受療率は高血圧性疾患よりも低いです。②番の
糖尿病 (Diabetes Mellitus)は、外来受療率が高い傷病の第2位ですが、高血圧性疾患の方が患者数がさらに多いです。④番の
悪性新生物〈腫瘍〉 (Malignant Neoplasms)は、死亡原因としては第1位ですが、外来受療率では高血圧性疾患より低いです。悪性新生物は、入院治療や専門的な外来治療が必要となる一方、高血圧性疾患のように大多数の患者が長期間通院するわけではないため、外来受療率は低くなります。
関連概念の整理 (Related Concepts)
患者調査では、「外来受療率」の他に「入院受療率」も重要な指標です。入院受療率が高い傷病は、
脳血管疾患 (Cerebrovascular Disease)や
骨折 (Fracture)、
悪性新生物 (Malignant Neoplasms)など、急性期治療や手術を要する疾患が上位を占めます。外来と入院の疾病構造の違いを把握することが、看護師としての疾病予防・健康管理の理解に繋がります。
概念整理: 患者調査は、全国の医療施設を対象に、患者の傷病状況を把握するための調査です。外来受療率が高い傷病は、主に「生活習慣病」であり、高血圧性疾患、糖尿病、脂質異常症が上位を占めます。
一目で比較!:
| 傷病 | 外来受療率順位(令和2年) | 特徴 |
| 高血圧性疾患 | 第1位 | 外来通院患者数が最多。生涯管理が必要。 |
| 糖尿病 | 第2位 | 外来管理が主体。合併症予防が重要。 |
| 悪性新生物 | 上位ではない | 死亡原因第1位だが、外来受療率は低い。 |
| 喘息 | 上位ではない | 小児から成人まで存在。外来管理も多い。 |
看護過程ポイント:
アセスメントの段階では、患者の生活背景(食生活、運動習慣、ストレスなど)を評価し、血圧コントロールに影響を与える因子を特定します。
計画・実施では、服薬アドヒアランスの向上、減塩指導、体重管理、定期的な血圧測定の習慣化などの看護介入が重要です。
暗記のコツ: 「高血圧」は「高い」→「外来受療率も高い」と覚えましょう。また、「外来は高血圧と糖尿病」「入院は脳血管と骨折」というイメージで整理すると良いです。
国試頻出ポイント: 患者調査の結果は、保健統計の分野で頻出です。特に「外来受療率が最も高い傷病は?」という形で、高血圧性疾患が正解となる問題が繰り返し出題されています。
出題パターン注意!: 単純な知識問題として「外来受療率第1位は?」と出題されるほか、「高齢者の疾病管理において、外来で最も多くみられる疾患は?」といった事例問題に発展する可能性があります。また、「糖尿病と高血圧性疾患、どちらが外来受療率が高いか」といった比較問題にも注意しましょう。