核心解説
この問題は、
日本の総人口 (Total Population of Japan) に関する基本的な知識を問うています。看護師国家試験では、社会保障制度や保健医療計画の基礎となる
人口動態統計 (Vital Statistics) の理解が求められます。特に、日本の人口減少社会の現状を把握することは、今後の看護需要を予測する上で重要です。
正解の根拠
平成30年(2018年)の日本の総人口は、総務省統計局の人口推計によると約
1億2,644万人 でした。この数値に最も近い選択肢は③の「1億2,600万人」です。2010年(約1億2,806万人)をピークに人口減少が続いており、2018年はその傾向が顕著になった時期です。
誤答の分析
混同注意! ①「1億人」は日本の人口が1億人を下回っていた戦後間もない時期(1950年代前半)の値です。
②「1億600万人」は1960年代後半~1970年代の値に近く、高度経済成長期の人口です。
④「1億4,600万人」は現在の人口を大きく上回っており、日本の人口が最も多かった時期(2005~2010年頃の約1億2,800万人)よりもさらに多い数値です。
関連概念の整理
日本の人口構造を理解する上で、
少子高齢化 (Aging Society with Declining Birthrate) の進行は必須です。2018年の合計特殊出生率 (Total Fertility Rate, TFR) は約1.42で、人口維持に必要な2.07を大きく下回っています。また、65歳以上の高齢化率 (Aging Rate) は約28%に達しており、国民の約3.5人に1人が高齢者という状況です。これらのデータは、看護師が
高齢者看護 (Gerontological Nursing) や
在宅看護 (Home Care Nursing) の重要性を理解する基盤となります。
概念整理: 日本の人口は2008~2010年頃の約1億2,800万人をピークに減少傾向。平成30年(2018年)は約1億2,644万人。人口減少と少子高齢化が進行中。
一目で比較!:
| 年代 | おおよその総人口 | 特徴 |
|---|
| 1950年頃 | 約8,300万人 | 戦後復興期、ベビーブーム |
| 1970年頃 | 約1億人 | 高度経済成長期 |
| 2000年頃 | 約1億2,700万人 | 人口増加が鈍化 |
| 2010年頃 | 約1億2,800万人 | 人口ピーク |
| 2018年 | 約1億2,644万人 | 人口減少局面 |
看護過程ポイント: アセスメント (Assessment) の段階で、人口動態統計は地域の健康課題を特定するための重要なデータです。高齢化率が高い地域では、認知症やフレイル、介護予防に関する看護計画が優先されます。
暗記のコツ: 「1億2,600万人」という数字は、「12(イチニ)で、600(ロクマル)万人」とリズムで覚えましょう。平成30年(2018年)の「30」という数字とセットでイメージすると記憶に定着しやすいです。
国試頻出ポイント: 総人口そのものを問う問題はそれほど多くありませんが、高齢化率、合計特殊出生率、都道府県別の人口構成など、人口動態に関連するグラフ問題が頻出します。また、
介護保険法 (Long-Term Care Insurance Act) や
医療法 (Medical Care Act) の地域医療構想の背景として、この人口減少・高齢化のトレンドを理解しておくことが重要です。
出題パターン注意!: 「平成30年の日本の人口は1億2,600万人である。○か×か。」のような単純な〇×問題。または、「日本の人口がピークを迎えたのはいつか。」といった応用問題に発展することがあります。