核心解説
この問題は、
保健師助産師看護師法(保助看法)に定められた看護師免許の
欠格事由(Disqualification)に関する知識を問うています。欠格事由とは、免許を与えないことができる条件のことで、絶対的欠格事由と相対的欠格事由に分類されます。保助看法では、看護師としての業務を適正に行うことが難しいと判断される特定の状況を定めており、これを理解することは看護師の法的な資格要件を把握する上で極めて重要です。
正解の根拠(Answer Rationale)
正解は
最重要!③番の「罰金以上の刑に処せられた者」です。保健師助産師看護師法第14条において、罰金以上の刑に処せられた者は、免許を与えないことができるとされる
相対的欠格事由の一つとして明記されています。これは、刑法上の犯罪歴がある者が、生命や健康に直接関わる看護業務を行う際の信頼性や適格性に疑義が生じる可能性があるため、免許付与を制限できるようにするための規定です。ただし「絶対的欠格事由」ではなく「相対的欠格事由」であるため、状況によっては免許が与えられる場合もあります。
誤答の分析(Distractor Analysis)
混同注意!①番の「20歳未満の者」は欠格事由に該当しません。看護師国家試験の受験資格には年齢制限はなく、看護師養成課程を修了していれば20歳未満でも受験・免許取得が可能です(実際に19歳で合格する事例もあります)。
混同注意!②番の「海外に居住している者」も欠格事由には該当しません。日本国内に住所がなくても、国家試験に合格し必要な手続きを踏めば免許の取得は可能です。ただし、業務を行うためには日本の医療現場で働く必要があります。
混同注意!④番の「伝染性の疾病にかかっている者」は、保健師助産師看護師法に規定される欠格事由の文言とは異なります。法律では「
心身の障害により業務を適正に行うことができない者」が相対的欠格事由として規定されており、伝染性疾患であること自体が直接の欠格事由とはなりません。感染症対策は別途必要ですが、免許付与の制限事由とはされていません。
関連概念の整理(Related Concepts)
看護師免許に関する欠格事由は、保助看法第14条に規定されています。主な相対的欠格事由は以下の通りです。
| 分類 | 具体的な内容 |
|---|
| 刑事罰関連 | 罰金以上の刑に処せられた者 |
| 心身の状態 | 心身の障害により業務を適正に行うことができない者 |
| 薬物関連 | 麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者 |
また、医師法や歯科医師法など他の医療職の法律でも同様の欠格事由が定められています。国試では、この規定を「絶対的欠格事由」と「相対的欠格事由」に区別して出題されることが頻繁にあるため、正確に区別して覚えましょう。
概念整理
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絶対的欠格事由: 必ず免許を与えない事由(例:成年被後見人など)
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相対的欠格事由: 免許を与えないことができる事由(罰金以上の刑、心身の障害、薬物中毒者など)
- 罰金以上の刑に処せられた者は相対的欠格事由であり、刑の執行が終わった後も一定期間は制限がかかる場合がある
一目で比較!
| 法律 | 欠格事由の例 |
|---|
| 保助看法 | 罰金以上の刑、心身の障害、薬物中毒者(相対的) |
| 医師法 | 罰金以上の刑、心身の障害(相対的) |
| 介護保険法 | 禁錮以上の刑、不正利得(絶対的/相対的) |
看護過程ポイント
この問題は直接的な看護過程の実践とは関係ありませんが、看護師の法的な適格性を理解することは、
倫理的・法的に安全な看護実践の基盤となります。看護師として免許を取得した後も、法律で定められた義務(秘密保持義務、療養上の世話の義務など)を遵守することが求められます。
暗記のコツ
「罰金以上の刑」は「
お財布が痛いほどの罰(罰金)」と覚えましょう。罰金以下の過料(行政上の制裁)は欠格事由に該当しません。罰金=刑事罰、過料=行政罰という違いを押さえておくと、類似問題で間違えにくくなります。
国試頻出ポイント
保健師助産師看護師法の欠格事由は、国家試験で
High Yield(高頻出)テーマです。特に「罰金以上の刑」と「過料」の違い、「絶対的」と「相対的」の区別が頻繁に問われます。また、医師法や歯科医師法との比較問題も出題されるため、他職種の法律と併せて学習すると効果的です。
出題パターン注意!
単純な「どれが欠格事由か」を選ぶ問題だけでなく、「相対的欠格事由に該当するのはどれか」というように修飾語が付いた問題や、「欠格事由に該当しないのはどれか」という否定形の問題にも注意が必要です。事例問題として「罰金刑を受けた看護師が再び免許を申請できるか」という形で出題されることもあります。