核心解説
この問題は、
学童期 (School-age children) の体格評価に用いる指標を問うています。体格評価の指標は発達段階によって使い分けることが重要で、乳幼児と学童では適切な指標が異なります。
肥満ややせのスクリーニングは、成長過程にある子どもの健康管理において非常に重要な看護アセスメント項目です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
学童期(6歳〜12歳頃)の体格評価には、
ローレル指数 (Rohrer Index) が用いられます。
ローレル指数は
体重(kg) ÷ 身長(cm)³ × 10⁷ で算出され、体格のプロポーション(肥満・やせ)を評価します。
学童期は身長と体重のバランスが変化しやすい時期であり、ローレル指数は
最重要! この時期の肥満評価に標準的に使用されています。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!
① Kaup指数 → これは
乳幼児(主に1歳未満〜就学前) の体格評価に用いる指標です。算出式は 体重(kg) ÷ 身長(cm)² × 10⁴ で、BMIと類似します。
乳幼児と学童では評価指標が異なることをしっかり区別しましょう。
③ Tanner分類 → これは
思春期の二次性徴(乳房・陰毛・外性器)の発達段階を評価する分類であり、体格評価とは全く異なります。思春期(10代)に用います。
④ Scammonの発育曲線 → これは
身体各組織(リンパ型、神経型、一般型、生殖器型)の発育パターンを示した成長曲線です。体格の数値評価ではなく、成長様式の理解に用いる概念です。
関連概念の整理 (Related Concepts)
体格評価指標は年齢によって使い分けます。
| 年齢 | 指標 |
|---|
| 乳幼児(0〜5歳) | Kaup指数(カウプ指数) |
| 学童(6〜12歳) | Rohrer指数(ローレル指数) |
| 成人 | BMI(Body Mass Index) |
また、肥満判定には厚生労働省の「
性別・年齢別BMIパーセンタイル値」も併用されます。
概念整理: 学童期の体格評価=ローレル指数(身長³で除する)。乳幼児期の体格評価=カウプ指数(身長²で除する)。両者は算出式と対象年齢が異なる。
一目で比較!: ローレル指数(学童期) vs カウプ指数(乳幼児期)→ どちらも肥満・やせの評価に用いるが、対象年齢と計算式(³乗か²乗か)が異なる。Tanner分類は二次性徴評価、Scammon曲線は成長パターン。
看護過程ポイント: アセスメント段階で、対象児の年齢に応じた適切な体格評価指標を選択する。学童期の肥満は生活習慣病予防の観点から早期発見・早期介入が重要であり、看護計画には栄養指導や運動習慣の確立を含める。
暗記のコツ: 「ローレルは学童(ローレル=学童)」と語呂合わせで覚えましょう。カウプは「カウプ=赤ちゃん(抱っこ)」と連想すると区別しやすいです。
国試頻出ポイント: 各発達段階に適した体格評価指標の組み合わせ問題や、計算式の特徴(³乗か²乗か)を問う出題が頻出。また、Tanner分類は思春期の二次性徴評価として独立した頻出事項です。
出題パターン注意!: 単純な「どれが学童の体格評価か」だけでなく、事例問題で「6歳の男児の肥満度を評価するために適切な指標はどれか」という形で出題されることが多いです。