核心解説
この問題は、
褥瘡 (Pressure Ulcer / Bedsore) の好発部位と、それを決める
体位 (Body Position) との関係性を問うています。褥瘡の発生機序は、骨突出部と床面との間に持続的な
圧迫 (Pressure) が加わることで血流障害が生じ、組織が虚血・壊死に陥ることです。そのため、体位によって圧迫される部位が異なり、それを正確に覚えることが看護ケアの第一歩となります。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 側臥位 (Lateral Position) では、体重が体の側面部に集中します。具体的には、
耳介部 (Auricle / Ear)、
肩峰部 (Acromion)、
大転子部 (Greater Trochanter)、
腸骨稜 (Iliac Crest)、
外果 (Lateral Malleolus / 外くるぶし) などが代表的な好発部位です。耳介部は側頭骨という硬い骨の上に軟骨組織があり、非常に圧迫されやすく、褥瘡発生リスクが高い部位です。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
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混同注意! ①番の
後頭部 (Occipital Region)、③番の
仙骨部 (Sacral Region)、④番の
肩甲骨部 (Scapular Region) は、すべて
仰臥位 (Supine Position / 背臥位) で圧迫を受けやすい代表的な好発部位です。側臥位の問題でこれらの部位を選んでしまうのは、体位と圧迫部位の対応が整理できていない典型的な誤りです。仰臥位では後頭部、肩甲骨、肘頭、仙骨、踵骨が主な好発部位となります。
関連概念の整理 (Related Concepts)
褥瘡予防の基本は、
除圧 (Pressure Relief) と
体位変換 (Positioning / Repositioning) です。側臥位にする際には、膝の間にクッションを入れて大転子や外果の接触を避け、耳介部が直接床に当たらないように配置することが重要です。また、褥瘡アセスメントには
DESIGN-R® などの評価ツールが用いられます。
概念整理: 褥瘡は圧迫・ずれ力・摩擦・湿潤が原因で発生する。体位により圧迫部位が異なる。
一目で比較!:
| 体位 | 主な好発部位 |
|---|
| 仰臥位 | 後頭部 肩甲骨 仙骨部 踵骨 |
| 側臥位 | 耳介部 肩峰部 大転子部 腸骨稜 外果 |
| 腹臥位 | 前額部 胸部 膝蓋骨 足背 |
| 座位 | 坐骨結節部 仙骨部 |
看護過程ポイント: 【アセスメント】全身の骨突出部を観察し、発赤・硬結・水疱の有無を確認。【診断】「皮膚統合性の障害リスク状態」や「組織損傷(褥瘡)」。【介入】体位変換は2時間ごとを基本とし、体圧分散マットレスやクッションを活用。【評価】褥瘡の発生予防、もしくは進行の防止。
暗記のコツ: 「仰臥位は『後ろ』(後頭部・肩甲骨・仙骨・踵)。側臥位は『横』(耳・肩峰・大転子・外くるぶし)。」と、体位の方向と身体のどの面がベッドに接するかをイメージしながら覚えましょう。
国試頻出ポイント: 褥瘡の好発部位は、体位別に必ず1問出題される頻出テーマです。単純暗記だけでなく、「なぜその部位が好発するのか」を解剖学的な骨突出と関連付けて理解しておくことで、応用問題にも対応できます。
出題パターン注意!: 「術後、側臥位で安静をとっている患者の褥瘡予防で、特に注意すべき部位はどれか?」という事例問題にも対応できるように、臨床場面を想定した学習が重要です。