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必修問題
ストレッチャーでの角の曲がり方を図に示す。適切なのはどれか。
1
1(足側を先頭にして、角(壁)から離れて回りする。)
✓ 正解
2
2(頭側を先頭にして、角(壁)から離れて回りする。)
3
3(足側を先頭にして、角(壁)に沿って回り(直角に方向転換)する。)
4
4(頭側を先頭にして、角(壁)に沿って回り(直角に方向転換)する。)
解説
ストレッチャーで移動する際は、患者の安全と状態観察のために「看護師が患者の頭側に立って足側(進行方向)へ進む」のが基本です。角を曲がる際も足側を先頭にして安全に曲がります(図の1)。
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核心解説
この問題は、ストレッチャー (Stretcher)を用いた患者搬送の基本技術、特に「角の曲がり方」に関する安全な手順を問うています。ストレッチャー搬送時の基本原則 は、「患者の頭側に看護師が立ち、患者の顔色や状態を常に観察しながら、足側を進行方向に向けて押す」ことです。この原則を角の曲がり方に適用すると、最重要! 患者の頭部が常に看護師側にあり、かつ進行方向の安全確認がしやすい「足側を先頭にして、壁から離れて(内側に余裕をもって)大きく回る」方法が最も安全で適切です。これにより、患者の頭部が壁に接触するリスクを回避し、急な方向転換による頭部への衝撃や不安 を軽減できます。
正解の根拠 : 選択肢1の「足側を先頭にして、角(壁)から離れて回る」が正解です。これは、以下の根拠に基づきます。
1. 患者の状態観察 : 看護師が患者の頭側に立ち、顔色や意識レベルを確認しながら搬送できます。
2. 患者の安全 : 足側を先頭にすることで、角を曲がる際に患者の頭部が壁に衝突するリスクを最小限に抑えられます。
3. 搬送効率 : 壁から離れて(内側に余裕をもって)回ることで、ストレッチャー全体の軌道が安定し、急激な回転による患者の不安や転落リスクを防げます。
誤答の分析 :
混同注意!
- ②番:頭側を先頭にして壁から離れて回る方法は、頭側が進行方向になるため、看護師が患者の状態を確認しづらく、患者の足元の安全確認も困難です。
- ③番:足側を先頭にして壁に沿って回る方法は、壁に沿うことで回転半径が小さくなり、患者の頭部が壁に接触する危険性が高まります。特に高齢者や意識レベルの低い患者では頭部外傷のリスクが生じます。
- ④番:頭側を先頭にして壁に沿って回る方法は、最も危険です。患者の頭部が壁に衝突する可能性が最も高く、看護師が進行方向の安全を確認するのも困難です。
関連概念の整理 : ストレッチャー搬送の基本原則は、患者の安全確保 (Safety)と継続的な観察 (Observation)です。これは車椅子搬送やベッド移乗の技術とも共通する「患者の頭部を守る」という看護の基本理念に基づきます。特に、頭部外傷や脳神経系疾患の患者では、搬送中の振動や衝撃が病態を悪化させる可能性があるため、より慎重な操作が求められます。
概念整理 : ストレッチャー搬送の原則
- 頭側優先: 看護師は常に患者の頭側に立ち、状態観察と保護を行う。
- 足側進行: 進行方向は足側。これにより頭部の安全を確保する。
- 角の曲がり方: 壁から離れて(内側に余裕をもって)大きく回る。壁に沿って急に曲がらない。
一目で比較! :
方法 患者の頭部安全 看護師の観察 総合評価 足側先頭・壁から離れる 高い(頭部が壁に接触しにくい) 良好(頭側に立てる) 適切 足側先頭・壁に沿う 低い(頭部が壁に接触しやすい) 良好 不適切 頭側先頭 低い(頭部が進行方向にさらされる) 不良(患者の顔が見えない) 不適切
看護過程ポイント :
- アセスメント : 患者の年齢、意識レベル、頭部外傷の有無、安静度(ベッド上安静か、安静度制限があるか)を確認する。
- 計画 : 搬送ルート(角の数、通路の幅、障害物の有無)を事前に確認し、安全な手順を計画する。
- 実施 : 足側を先頭にし、角では減速し、壁から離れてゆっくりと大きく回る。患者に声かけを行い、不安を軽減する。
- 評価 : 搬送後に患者の顔色、意識レベル、苦痛の有無を確認する。
暗記のコツ : 「足側を先に、頭は私が守る!」と覚えましょう。看護師は患者の頭側に立ち、足を進行方向に向けることで、頭を常に守れる位置をキープします。角の曲がり方は「壁から離れて、大きく回る」が合言葉です。
国試頻出ポイント : ストレッチャー搬送は基礎看護技術 の頻出テーマです。問題文は図や写真で出題されることが多く、「患者の頭部の安全」と「看護師の位置」を常に意識しましょう。似た問題として車椅子の坂道の昇り方(患者が前向きか後ろ向きか)も併せて学習すると、理解が深まります。
出題パターン注意! : 単純な図の選択問題から、状況設定問題(例:「意識レベルの低い患者を頭部CT検査室へ搬送する際、角の曲がり方として適切なのはどれか」)に発展します。また、複数のストレッチャー操作(エレベーターへの乗せ方、ベッドとの接続方法)と組み合わせて出題されることもあります。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ : 80代女性、大腿骨頸部骨折(Femoral Neck Fracture)で手術後、病棟からリハビリテーション室へストレッチャーで搬送する場面を想像してください。患者は全身麻酔後でまだ眠気があり、やや意識レベルが低下しています。通路のT字路を右に曲がる必要があります。看護介入と判断戦略 :1. 観察 : 搬送前に患者の意識レベル(JCS I-1~3程度)、バイタルサイン(血圧、脈拍、SpO2)を確認。鎮静剤や麻薬の影響で血圧低下や呼吸抑制がないかアセスメントします。 2. 準備 : ストレッチャーのサイドレールを上げ、安全ベルトを装着。点滴ラインやドレーンチューブの位置を確認し、巻き込みや抜去を予防します。 3. 実施 : 角に差し掛かる前に減速し、患者に「今から曲がりますよ」と声かけ。足側を先頭に、壁から約1m程度離れて(内側に余裕をもって)ゆっくりと大きく回ります。同時に、患者の顔色や表情を観察し、痛みや不快感がないかを確認します。 4. 判断と報告 : もし患者が「怖い」「痛い」と訴えた場合、直ちに停止し、原因をアセスメント。無理に搬送を続けず、必要に応じて医師や先輩看護師に報告(SBAR)します。 最重要! 急な方向転換は、患者にめまいや吐き気、血圧変動を引き起こす可能性があるため、動作は常に「ゆっくり、大きく、安定して」が鉄則です。患者安全・注意事項 :
- 禁忌行為 : ストレッチャーを壁に沿わせて急に曲がること(頭部衝突のリスク)、頭側を先頭にすること(患者の状態観察不可)、高速での方向転換(転落・振動のリスク)。- 標準ケア : 搬送前後のバイタルサイン測定、必ず2名以上のスタッフで実施(特に角では1名が患者の頭側、1名が足側を担当)、患者への逐次声かけ、清潔なシーツの使用。
看護プロトコル :- 観察項目 : 意識レベル、呼吸状態(SpO2)、顔色、疼痛の有無、ドレーンやラインの位置・固定状態。 1 報告基準(SBAR) - S (Situation): 「〇〇病棟の看護師です。患者の△△さんをリハビリ室へ搬送中です。」
- B (Background): 「現在、意識レベルはJCS I-2、バイタルサインは安定しています。」
- A (Assessment): 「角を曲がる際に患者が恐怖感を訴えました。搬送速度を落とし、安全に曲がれました。」
- R (Recommendation): 「引き続き観察を継続し、リハビリ室到着後も状態確認をお願いします。」 2 記録 搬送時刻、使用したストレッチャー、搬送経路、患者の状態変化(あれば)、実施した看護介入、患者の反応。 先輩看護師の一言 : 「ストレッチャー搬送は、一見簡単そうに見えるけど、患者さんの命を預かる大切な看護技術です。特に角の曲がり方一つで、患者さんに大きな不安や危険を与えてしまいます。国試では『正しい図』を選ぶ問題が多いですが、実際の現場では『この患者さんは頭部を保護しなければ』『意識がもう一つはっきりしないから、ゆっくり曲がろう』といった判断力が求められます。基本をしっかり理解して、応用できる看護師を目指しましょう!」
ストレッチャー搬送 (Stretcher Transport) — 患者をベッドから検査室や病室へ移動させる際に用いる、車輪付きの搬送用ベッド。患者の安全確保と継続的な観察が基本原則。足側進行 (Feet-First Direction) — ストレッチャーの足側を進行方向に向けて搬送する方法。患者の頭部を保護し、看護師が患者の顔色や状態を観察しやすくする。患者安全 (Patient Safety) — 医療現場において、患者を身体的・精神的危険から守るための全ての取り組み。ストレッチャー搬送では転落防止、頭部保護、状態観察が重要。基礎看護技術 (Basic Nursing Skills) — 看護の基本となる実践的な技術。ストレッチャー搬送、車椅子移乗、ベッドメイキング、清拭、食事介助などが含まれる。看護師の位置 (Nurse's Positioning) — ストレッチャー搬送において、看護師は常に患者の頭側に立つ。これにより、患者の状態を継続的に観察し、緊急時に迅速に対応できる。
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