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必修問題
問題

正期産となる出産時期はどれか。

解説
WHOや日本産科婦人科学会の定義では、正期産は「妊娠37週0日から妊娠41週6日」までの期間における分娩を指します。
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詳細解説

核心解説 この問題は、正期産 (Term Delivery) の定義を問う基本的な知識問題です。妊娠期間の週数と分娩時期の分類は、看護師国家試験でも頻出の核心概念です。正期産とは、母子ともに健康な状態で経腟分娩が可能とされる、最もリスクの低い出産時期を指します。この定義は、世界保健機関 (WHO) や日本産科婦人科学会 (JSOG) の国際的な基準に基づいており、周産期医療において、早産や過期産との鑑別、分娩管理の計画を立てる上で必須の知識となります。

正解の根拠 (Answer Rationale)
正解は ③ 妊娠37週0日から41週6日 です。
最重要! 正期産とは、妊娠37週0日から妊娠41週6日までの期間に行われる分娩と定義されています。この期間は、胎児の主要な臓器(特に肺)の成熟が完了し、子宮外での生命維持に必要な機能が十分に備わっていると考えられる時期です。したがって、計画的な分娩誘発や帝王切開は、医学的な適応がない限り、この期間に行われることが標準です。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! 各選択肢は、週数のわずかな違いで「早産」や「後期早産」、「過期産」といった別のカテゴリーに分類されるため、正確な数字を覚えることが重要です。
① 妊娠35週0日から39週6日:この期間のうち、37週未満は早産 (Preterm Delivery)に分類されます。特に35週0日〜36週6日は「後期早産 (Late Preterm)」と呼ばれ、正期産に近いものの、呼吸障害や低体温、黄疸などのリスクがやや高いため、注意深い観察が必要です。
② 妊娠36週0日から40週6日:上記と同様に、36週0日〜36週6日は後期早産に含まれます。39週以降を含むため混乱しやすいですが、定義は37週0日からが正期産の開始となります。
④ 妊娠38週0日から42週6日:このうち、42週0日以降は過期産 (Post-term Delivery)に分類されます。過期産では、胎盤機能不全による胎児機能不全や、巨大児による分娩困難などのリスクが高まるため、妊娠41週を過ぎた時点で分娩誘発が考慮されることが一般的です。

関連概念の整理 (Related Concepts)
出産時期の分類は、新生児の管理方針を決定する上で極めて重要です。併せて、以下の分類を正確に理解しましょう。
分類妊娠週数特徴とリスク
早産 (Preterm)22週0日〜36週6日呼吸窮迫症候群 (RDS)、脳室内出血、感染症のリスクが高い。NICUでの管理が必要。
最重要!正期産 (Term)37週0日〜41週6日胎児の器官成熟が完了。最も安全な分娩時期。
過期産 (Post-term)42週0日以降胎盤機能不全、巨大児、羊水過少のリスク増加。

概念整理: 正期産の定義は、単なる週数の暗記ではなく、「胎児の成熟度」と「母体の安全」のバランスが最も取れた時期という病態生理学的な根拠に基づいています。この根拠を理解することで、早産や過期産のリスクをアセスメントする視点が養われます。
一目で比較!: 正期産 (Term) vs 後期早産 (Late Preterm) は混同しやすいです。後期早産は正期産とほぼ同じ体格で生まれますが、肺の成熟度や体温調節機能、血糖調節機能が未熟なため、生後24時間は特に慎重な観察が必要です。
看護過程ポイント: 分娩期の看護では、まず妊娠週数を正確に確認し、アセスメントとして「この分娩は正期産か、早産か、過期産か」を判断します。正期産であれば、標準的な分娩経過に沿ったケア(分娩監視装置装着、バイタルサイン測定、リラクゼーション法の指導など)を計画します。一方、早産や過期産と判断した場合は、リスクに応じたよりハイリスクなケア計画(新生児科医への事前連絡、母体搬送の検討、児のモニタリング強化など)を立案する必要があります。
暗記のコツ: 「37(みな)さん、41(よい)週までが正期産」と語呂合わせで覚えましょう。「みな(37)さん、よい(41)週まで」と唱えることで、正期産の開始週と終了週を簡単に記憶できます。
国試頻出ポイント: この定義は、単独で出題されるほか、「正期産で出生した児の体重」「正期産で計画される分娩誘発の適応」「正期産と早産の新生児の看護の違い」といった、より発展的な問題の前提知識として頻出します。定義を確実に押さえておくことで、他の問題を解く際の「基準」として活用できます。
出題パターン注意!: 近年の国試では、「妊娠38週の初産婦。陣痛発来。児の推定体重3000g。分娩経過は順調。」といった事例問題の中で、「この分娩は何に分類されるか」と問われたり、あるいは「正期産の児に観察すべき異常所見はどれか」など、定義とアセスメントを統合した問題が出題される傾向にあります。単なる週数の暗記に留まらず、その週数に応じた看護の優先順位まで考えられるようにしておきましょう。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
あなたは産科病棟で働く看護師です。妊娠38週2日の初産婦さんが、陣痛発来のため入院してきました。分娩監視装置(CTG)を装着し、陣痛の状態と児心拍数を確認しています。内診所見は子宮口開大4cm、児頭はSp(小泉門)を触知し、分娩は順調に進行しています。医師から「このまま自然分娩の方針で」と指示がありました。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
この患者さんは妊娠38週2日(正期産)であり、分娩経過も正常です。したがって、看護師は標準的な分娩介助計画に沿ってケアを提供します。
最重要! 観察 → アセスメント → 報告 → 介入 → 評価 の流れ: 1. 観察:分娩経過に応じて、陣痛の間隔・持続時間・強度児心拍数パターン(基線細変動、一過性頻脈・遅発性一過性徐脈の有無)、母体のバイタルサイン(血圧、脈拍、体温)、出血の有無、膀胱充満の程度を観察します。 2. アセスメント:観察結果から、分娩が正常に進行しているか(分娩曲線に沿っているか)、胎児機能不全の兆候がないかを評価します。正期産で胎児も成熟しているため、強い陣痛にも耐えられるアセスメントができます。 3. 報告:異常所見(例えば、胎児心拍数パターンに遅発性一過性徐脈が出現した、母体血圧が急上昇した)があれば、直ちにSBAR(Situation, Background, Assessment, Recommendation)を用いて医師に報告します。 4. 介入:疼痛緩和のための呼吸法指導やポジショニングの介助、リラクゼーションの促進、必要時にはフリースタイル分娩の提案などを行います。分娩第2期に入ったら、会陰保護や臍帯切断の準備をします。 5. 評価:介入後の効果(疼痛緩和の程度、分娩進行の状況)を評価し、次のケアに繋げます。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
正期産であっても、以下の点に注意が必要です。 - 医療安全:分娩室への入退室管理、母子誤認防止のためのバンド確認、分娩時の急変(羊水塞栓症、常位胎盤早期剥離など)に備えた緊急対応の準備(緊急帝王切開のセット、輸血準備)。 - 感染対策:手指衛生の徹底、内診時の清潔操作、分娩時の会陰切開や裂傷に対する無菌的な処置。 - 転倒・転落予防:陣痛時の歩行介助や、分娩台からの転落防止。
看護プロトコル: - 観察項目:分娩監視装置(CTG)記録の継続、母体バイタルサイン(分娩第1期は2〜4時間毎、第2期は15分毎)、内診所見(子宮口開大度、児頭下降度、児の位置)、排尿・排便の有無。 - 報告基準(SBAR):S(状況)「妊娠38週2日、初産婦、分娩第1期です。」、B(背景)「陣痛は5分間隔で、児心拍数は正常パターンです。」、A(アセスメント)「分娩は順調に進行しています。」、R(推奨)「現状のまま経過観察を継続します。」 - 記録のポイント:時間、観察事項、アセスメント、実施した看護ケア、患者の反応を正確に記載する。特に、医師への報告内容と指示内容は必ず記録する。
先輩看護師の一言: 「産科の現場では、『正常』を理解しているからこそ『異常』に気づけます。正期産の定義や正常分娩経過をしっかりと頭に入れておくことが、少しの変化も見逃さない観察眼の基本です。分娩の進行に合わせて、先を読んだ準備ができる看護師を目指しましょう!」

重要概念

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