こんな問題があと1,192問挑戦 ›
必修問題
心臓の刺激伝導系で最初の興奮部位はどれか。
-
1
洞房結節
✓ 正解
-
2
房室結節
-
3
His〈ヒス〉束
-
4
Purkinje〈プルキンエ〉線維
解説
心臓の拍動の起点(ペースメーカー)となる刺激伝導系の最初の興奮部位は、右心房にある「洞房結節」です。ここから房室結節→ヒス束→脚→プルキンエ線維へと興奮が伝わります。
同じテーマの次の問題感覚受容にリンパ液の動きが関与するのはどれか。2つ選べ。この問題が収録された問題集【合格ライン突破】 過去問5年分 本気の実戦問題KRW 20,000
核心解説
この問題は、心臓の拍動リズムを生み出す刺激伝導系 (Cardiac Conduction System)の基本構造を問うています。心臓は自ら規則正しく興奮(収縮)を繰り返す自動能を持ち、その起点となるのが洞房結節 (Sinoatrial Node, SA Node)です。
1. 正解の根拠 (Answer Rationale): 最重要! 洞房結節は右心房上部に位置し、心臓の自然なペースメーカーとして機能します。 ここで発生した電気的興奮が心房全体に広がり、心房収縮を引き起こした後、房室結節へ伝わります。心拍数(Heart Rate)はこの洞房結節の興奮頻度によって決定されるため、最初の興奮部位として最も重要です。
2. 誤答の分析 (Distractor Analysis): 混同注意!
②番の房室結節 (Atrioventricular Node, AV Node)は、洞房結節からの興奮を心房から心室へ伝える中継点であり、興奮をわずかに遅延させる役割を持ちます。最初の興奮部位ではありません。
③番のHis〈ヒス〉束 (Bundle of His)は、房室結節から心室中隔へ興奮を伝える伝導路の一部です。
④番のPurkinje〈プルキンエ〉線維 (Purkinje Fibers)は、心室心内膜側に広がり、心室全体に素早く興奮を伝える最終伝導路です。
3. 関連概念の整理 (Related Concepts): 刺激伝導系の順序は「洞房結節 → 房室結節 → ヒス束 → 右脚・左脚 → プルキンエ線維」です。また、心電図(ECG)のP波は心房の脱分極(洞房結節からの興奮)、QRS波は心室の脱分極(プルキンエ線維を介した興奮)を表します。洞房結節の機能不全時には、房室結節やプルキンエ線維が補充ペースメーカーとなることも理解しておきましょう。
概念整理: 洞房結節 (SA Node)は心臓の最上位ペースメーカーであり、自動能が最も高く(60~100回/分)、ここが心拍の起始点となる。房室結節は伝導遅延(約0.1秒)により心房収縮と心室収縮のタイミングを調整する。
一目で比較!:
| 部位 | 主な機能 | 自動能(拍動数/分) |
|---|
| 洞房結節 | 最初の興奮発生(ペースメーカー) | 60~100 |
| 房室結節 | 興奮伝導の遅延・中継 | 40~60 |
| ヒス束・脚・プルキンエ線維 | 心室への興奮伝導 | 20~40 |
看護過程ポイント:
- アセスメント: 心電図モニターでP波の有無と洞調律(Sinus Rhythm)を確認。P波が消失している場合は、洞房結節以外の部位(心房細動など)が興奮を発生している可能性をアセスメントする。
- 計画・介入: 洞不全症候群(Sick Sinus Syndrome)の患者では、徐脈(Bradycardia)や失神発作(Adams-Stokes発作)に注意し、必要時ペースメーカー挿入の準備を行う。
暗記のコツ: 「洞窟(洞房結節)からスタートして、部屋(房室結節)を通り、ヒゲ(ヒス束)を伝って、プルン(プルキンエ線維)と震える」と覚えると、興奮伝導の順序がイメージしやすい。
国試頻出ポイント: 刺激伝導系の順序は必修問題で毎年のように出題される基本中の基本。さらに応用として、心電図波形(P波、QRS波、T波)と各部位の興奮の対応関係も併せて問われることが多い。
出題パターン注意!: 単純な「最初の興奮部位は?」に加えて、「心電図でP波がない場合、考えられる病態は?」(心房細動、洞不全症候群など)や「房室ブロック(AV Block)ではどの部位の伝導が障害されるか?」という状況設定問題に発展する。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario): 80代女性、意識消失発作で救急搬入。心電図モニター上、心拍数35回/分の徐脈であり、P波が確認できない。看護師として、まず何をアセスメントすべきか?
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment):- 1観察最重要! まずバイタルサイン(血圧、呼吸数、SpO2)と意識レベル(JCS)を確認。症状(めまい、眼前暗黒感、失神の有無)を聴取する。
- 2アセスメント心拍数35回/分は重症徐脈であり、洞房結節の機能不全(洞不全症候群)または高度房室ブロックの可能性が高い。P波がないことから、心房の興奮が心室に伝わっていない、あるいは心房自体が興奮していないと推測する。
- 3報告・介入Critical Sign! 徐脈による低心拍出状態(血圧低下、意識障害)が疑われるため、直ちに医師にSBARで報告(Situation: 80代女性、徐脈35回/分、意識レベル低下; Background: 意識消失発作あり; Assessment: 洞不全症候群または高度房室ブロック疑い; Recommendation: 緊急ペースメーカー適応評価とアトロピン投与の検討を依頼)。静脈ルートの確保と、一時的ペースメーカー挿入の準備を行う。
患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 徐脈患者の急変リスク(Adams-Stokes発作、心停止)に備え、蘇生カート(Crash Cart)と除細動器(Defibrillator)をベッドサイドに準備する。転倒・転落予防のため、ベッド柵を上げ、患者から離れないようにする。 看護プロトコル:- 1観察項目心電図モニター(P波の有無、PR間隔、QRS幅)、バイタルサイン、意識レベル、胸痛・呼吸困難の有無。
- 2記録のポイント徐脈発症時刻、症状、心電図所見、医師への報告内容と指示内容、介入後の経過を正確に記録する。
先輩看護師の一言: 「心電図の基本は『P波はあるか?』『QRSは狭いか?』この2つを見るだけでも、かなりの情報が得られます。洞房結節がちゃんと司令塔の役割を果たしているか?それをいつも考えながらモニターを見てくださいね!」
- 洞房結節 (Sinoatrial Node, SA Node) — 右心房上部に位置する心臓の自然なペースメーカー。自動能が最も高く、心拍数を決定する最初の興奮部位。
- 房室結節 (Atrioventricular Node, AV Node) — 心房と心室の間に位置する伝導中継点。興奮伝導を遅延させ、心房収縮と心室収縮のタイミングを調整する。
- ヒス束 (Bundle of His) — 房室結節から心室中隔へ興奮を伝える伝導路。右脚・左脚に分岐する。
- プルキンエ線維 (Purkinje Fibers) — 心室心内膜側に広がる最終伝導路。心室全体に素早く興奮を伝え、同期した収縮を引き起こす。
- 自動能 — 心筋細胞が自発的に活動電位を発生させる性質。洞房結節が最も高く、次いで房室結節、心室の順に低くなる。
MyMerciで看護師国家試験を完全対策
過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。
無料で始める
学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。