核心解説
この問題は、日本の国民健康づくり運動である
「健康日本21(第二次)」における、成人の1日あたりの食塩(塩分)摂取量の目標値を問うています。健康日本21(第二次)は2013年度から2023年度までの10年間計画で、生活習慣病予防を主眼に置き、特に高血圧症対策として食塩摂取量の低減は重要な目標項目でした。
当該計画の目標値は、男性も女性も共通して1日当たり8.0g未満(8.0g)でした。現在は「健康日本21(第三次)」(2024年度~)へと移行しており、目標値はさらに厳しい
7.0g未満に引き下げられていますが、国試においては「健康日本21(第二次)」の数値(8.0g)を問う問題が頻出です。世界保健機関 (WHO) は
5.0g未満を推奨しており、日本の目標は国際的な基準を踏まえつつも、日本の食生活の実態を考慮して設定された経緯があります。
正解の根拠 (Answer Rationale)
健康日本21(第二次)の最終評価(2023年)では、成人の1日あたりの食塩摂取量目標値を
8.0g未満と設定していました。この目標は、
高血圧症 (Hypertension) の予防と重症化防止を目的としており、
循環器疾患 (Cardiovascular Disease)のリスク低減に直結する重要な指標です。問題文の「正解はどれか」という単純な知識問題では、この
8.0gを正確に記憶しているかが問われています。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
①
6.0g:
混同注意! WHOの推奨値(5.0g未満)に近い数値であり、より厳しい基準ですが、健康日本21(第二次)の目標値ではありません。健康日本21(第三次)の目標値である
7.0g未満とも異なります。
②
8.0g:正解です。健康日本21(第二次)の成人における食塩摂取量の目標値です。
③
10.0g:日本人の平均摂取量に近い値ですが、あくまでも現状値であり、目標値ではありません。国試では「目標値」と「平均摂取量」を混同しないように注意が必要です。
④
12.0g:高血圧症の治療における厳格な減塩目標(6.0g未満など)や、以前の目標値と比較して明らかに高い数値です。過去の数値と混同しないようにしましょう。
関連概念の整理 (Related Concepts)
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健康日本21(第二次)の主要目標:食塩摂取量8.0g未満の他に、
野菜摂取量350g/日、
果物摂取量200g/日、
BMI(肥満度)の適正範囲などがあります。
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健康日本21(第三次)(2024年度~):食塩摂取量の目標値が
7.0g未満に引き下げられました。国試では、新旧の目標値を比較して出題される可能性が高まっています。
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最重要! 高血圧症患者への看護介入:減塩指導(味付けの工夫、加工食品の注意喚起)、体重管理、運動療法の推奨、服薬アドヒアランスの向上がポイントです。
概念整理: 健康日本21(第二次)の食塩摂取目標値は
8.0g未満。第三次では
7.0g未満に強化。WHO推奨は
5.0g未満。
一目で比較!:
| ガイドライン/計画 | 食塩摂取目標値 | 期間 |
|---|
| 健康日本21(第二次) | 8.0g未満 | 2013~2023 |
| 健康日本21(第三次) | 7.0g未満 | 2024~ |
| WHO推奨 | 5.0g未満 | ~現在 |
| 高血圧治療ガイドライン(JSH2019) | 6.0g未満 | ~現在 |
看護過程ポイント:
アセスメント:患者の食習慣(外食頻度、味付けの濃さ、漬物・加工食品の摂取量)を評価。
看護診断:
非効果的健康維持 (Ineffective Health Maintenance)。計画:具体的な減塩目標(例:1日8g未満)を患者と共有。実施:味付けの工夫(だしを利かせる、香辛料の活用)、食品ラベルの見方指導。評価:食事記録や尿中ナトリウム排泄量で摂取量を確認。
暗記のコツ: 「健康21の塩分は
8g(やっと)覚えよう!」と語呂合わせ。第三次は「
7g(なな)っと覚えよう!」と合わせて暗記。
国試頻出ポイント: 単純な数値問題としてだけでなく、
高血圧症の看護、
慢性腎臓病 (CKD)、
心不全 (Heart Failure)などの事例問題の中で、減塩指導の内容と関連づけて出題されることが多い。特に「健康日本21(第二次)と第三次の違い」は今後注目のポイント。
出題パターン注意!: 「高血圧症の患者への看護計画で適切なのはどれか」という状況設定問題で、「減塩目標を1日6g未満にする」という選択肢が誤答(治療ガイドラインの目標は6g未満だが、健康日本21の目標は8g未満であり、患者の状態による)となる場合がある。数値だけでなく、どのガイドラインの目標なのかを文脈で判断する力が問われる。