核心解説
この問題は、
個人防護具 (Personal Protective Equipment, PPE) の着脱における感染対策の基本手順を問うています。
PPEの脱衣は「最も汚染が激しい部位」から先に外す ことが原則であり、これにより自身や周囲への二次感染を防止します。手袋は患者や環境に直接接触するため、最も高リスクな汚染部位とされます。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! PPE脱衣の標準手順では、
手袋 → ガウン → フェイスシールド/ゴーグル → マスク/呼吸器 の順で外します。手袋は表面に大量の病原体が付着しているため、まずこれを安全に外し、手指衛生(Hand Hygiene)を行ってから次のアイテムに移ります。これにより、手袋を外した後の手指で他の清潔なPPE部位を汚染するリスクを最小化します。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ②番「ガウン」:ガウンは体幹部を覆うため広範囲に汚染されていますが、手袋よりも先に外すと、汚染された手袋でガウンの内側(清潔面)や自分の衣服を触るリスクが高まります。③番「サージカルマスク」:マスクは顔面に密着しており、手袋やガウンを外した後に最後に外します。最後に外すことで、エアロゾル曝露後の顔面への自己接種リスクを低減します。④番「フェイスシールド」:これはガウンを外した後に外すことが多く、顔面への飛沫汚染を防ぐためのものです。手袋を先に外さないと、手指でフェイスシールドの内側(清潔面)を汚染する恐れがあります。
関連概念の整理 (Related Concepts)
PPE着脱は、
標準予防策 (Standard Precautions) と
感染経路別予防策 (Transmission-Based Precautions) の根幹です。着衣(ドーニング: Donning)は「ガウン→マスク→フェイスシールド→手袋」の順であり、脱衣(ドッフィング: Doffing)はその逆順ではありません。脱衣時は特に「手袋を最初に」というルールを厳守します。また、PPEを外すたびに手指消毒(アルコール擦式または流水と石けん)を徹底することが、
交差感染 (Cross-Contamination) 防止に不可欠です。
概念整理: PPE脱衣の原則は「最も汚染された部位から先に外す」であり、手袋が最優先です。手指衛生を各ステップ間で実施し、最後にマスクを外すことで自己感染を防ぎます。
一目で比較!:
| 項目 | PPE着衣(ドーニング) | PPE脱衣(ドッフィング) |
|---|
| 順序 | ガウン→マスク→フェイスシールド→手袋 | 手袋→ガウン→フェイスシールド→マスク |
| 汚染リスク | 低(清潔面に注意) | 高(汚染面に接触しやすい) |
| 重要ポイント | 手袋は最後に装着し、ガウン袖口を覆う | 各ステップ間で手指衛生を必ず実施 |
看護過程ポイント: アセスメントでは、PPEの種類と着脱手順を正しく理解しているか確認。計画では、感染予防策の遵守状況を評価し、実施時には適切なタイミングでの手指衛生を徹底。評価では、脱衣後の自己汚染がないか観察します。
暗記のコツ: 「ドーニングはガウンから、ドッフィングは手袋から」と覚えましょう。「着る時は清潔な服から、脱ぐ時は汚れた手袋から」とイメージすると記憶に残りやすいです。
国試頻出ポイント: 本テーマは感染対策の基本として毎年出題されます。特に「PPE脱衣の最初の手順」は選択肢でよく問われ、手袋が正解、マスクが最後であることが頻出パターンです。
出題パターン注意!: 単純な順序問題だけでなく、「COVID-19患者のケア後、PPEを外す際に最初に行うべき行動はどれか」のような状況設定問題に発展することがあります。必ず手袋が最初と答えられるようにしておきましょう。