核心解説
この問題は、
看護師等の人材確保の促進に関する法律(通称:看護師等人材確保法)に基づき設置される
都道府県ナースセンターの業務内容を問うています。ナースセンターは、看護職員の
就業促進・再就業支援・無料職業紹介を主目的とする機関であり、免許の交付や直接的な介護サービス提供とは異なります。国家試験では「誰が何をするのか」という法令上の役割分担が頻出です。保健師助産師看護師法との業務範囲の違いを整理しておきましょう。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! ④「看護師等への無料の職業紹介」が正解です。
都道府県ナースセンターは、看護師・准看護師・保健師・助産師を対象に、求職者と求人施設をマッチングする
無料職業紹介事業を実施しています。これは同法第14条に基づく法定業務であり、離職者の再就職支援や潜在看護職の掘り起こしを目的としています。併せて、就業相談や研修の実施も行っています。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
①「訪問看護業務」は、
混同注意! 訪問看護ステーションや
病院が提供する医療サービスであり、ナースセンターの直接業務ではありません。ナースセンターは訪問看護の事業所情報提供など間接的な支援は行いますが、自ら訪問看護を提供するわけではありません。
②「看護師免許証の交付」は、
混同注意! 厚生労働大臣(国家免許)または
都道府県知事(業務登録)の権限です。ナースセンターには免許発行権限は一切ありません。
③「訪問入浴サービスの提供」は、
介護保険法に基づく
訪問介護事業所または
訪問入浴介護事業所が提供するサービスであり、ナースセンターの業務ではありません。
関連概念の整理 (Related Concepts)
ナースセンター(都道府県レベル)と
日本看護協会(全国レベル)の関係も押さえましょう。日本看護協会は都道府県ナースセンターの運営を支援し、全国的な就業データの収集・分析を行います。また、
保健師助産師看護師法第2条では看護師の業務(療養上の世話・診療の補助)が規定されており、ナースセンターの職業紹介業務とは全く異なることを理解しておきましょう。
概念整理
| 機関/法令 | 主な業務 | 根拠法 |
| 都道府県ナースセンター | 無料職業紹介、就業相談、研修、潜在看護職の掘り起こし | 看護師等人材確保法 |
| 厚生労働大臣 | 看護師免許証の交付、国家試験の実施 | 保健師助産師看護師法 |
| 都道府県知事 | 准看護師免許の交付、保健所業務 | 保健師助産師看護師法 |
| 訪問看護ステーション | 訪問看護サービス(医療行為)の提供 | 介護保険法・健康保険法 |
一目で比較!
| 比較項目 | ナースセンター | ハローワーク(公共職業安定所) |
| 対象者 | 看護職(看護師・准看護師・保健師・助産師)に特化 | すべての職業 |
| 料金 | 無料 | 無料 |
| 運営主体 | 都道府県(日本看護協会が支援) | 厚生労働省 |
| 専門性 | 看護分野に特化した相談・研修あり | 一般職業紹介が中心 |
看護過程ポイント
この問題は看護過程の「計画」段階に関連します。特に
退院支援や
再就業支援において、ナースセンターを活用した社会資源の調整を看護計画に組み込むことが重要です。患者・家族への情報提供として「看護師の無料職業紹介機関がある」ことを覚えておきましょう。
暗記のコツ
「
ナースセンター=看護職の専門ハローワーク」とイメージしてください。免許交付は「国(大臣)」、職業紹介は「センター」と、役割をセットで覚えましょう。
国試頻出ポイント
看護師等人材確保法の内容は、
法改正の動向と併せて出題されます。特に、潜在看護職員の再就業促進策(ナースセンターの役割)は、近年の働き方改革・地域医療構想と絡めて出題される傾向があります。都道府県の役割との区分を問う形式が多いです。
出題パターン注意!
単純な「誰が何をするか」の知識問題から、事例問題への発展もあります。
例:「Aさん(50歳、看護師)は子育てのために10年間離職していました。再就職を希望しています。Aさんに最も適切な情報提供機関はどれか。」→ 答えはナースセンター(無料職業紹介+復職支援研修あり)となります。