核心解説
この問題は、日本の
感染症法 (Infectious Diseases Control Law)における感染症の分類と、特に小児期に多い疾患の位置づけを問うています。
最重要!感染症法では、疾患の感染力や重症度に応じて一類から五類、さらに新型インフルエンザ等感染症などに分類され、それぞれに異なる対策(入院勧告、就業制限、発生届の義務など)が定められています。小児に多い疾患の分類は国試で頻出のため、正確に押さえましょう。
正解の根拠 (Answer Rationale):
最重要!選択肢4の
麻疹 (Measles)は、感染力が非常に強く、重症化リスクもあることから、感染症法で
二類感染症 (Category II Infectious Disease)に指定されています。二類感染症に分類される疾患は、患者の入院勧告や特定の職種への就業制限の対象となります。麻疹は小児期に罹患することが多い疾患ですが、ワクチン接種(MRワクチン)が定期接種化され、予防が徹底されています。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意!
- ①番の
百日咳 (Pertussis):五類感染症(全数把握対象)です。小児に多い呼吸器感染症ですが、二類ではありません。
- ②番の
インフルエンザ (Influenza):五類感染症(全数把握対象)です。小児に多い疾患ですが、分類が異なります。
- ③番の
流行性耳下腺炎 (Mumps):五類感染症(全数把握対象)です。おたふくかぜとして知られ、小児に多いですが、二類ではありません。
- ⑤番の
水痘 (Varicella / Chickenpox):五類感染症(全数把握対象)です。水ぼうそうとして知られ、小児に多いですが、二類ではありません。
これらの疾患はいずれも小児に多いものの、感染症法上の分類は五類(全数把握対象)であり、二類感染症である麻疹と混同しないようにしましょう。
関連概念の整理 (Related Concepts):
感染症法の分類を整理しておきましょう。
| 分類 | 主な疾患 | 主な対策 |
| 一類感染症 | エボラ出血熱、ペスト、痘そうなど | 即時届出、入院勧告、就業制限 |
| 二類感染症 | 急性灰白髄炎(ポリオ)、結核、麻疹、ジフテリア、SARS、鳥インフルエンザ(H5N1など) | 診断後直ちに届出、入院勧告、就業制限 |
| 三類感染症 | コレラ、赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、チフス、パラチフス | 診断後直ちに届出、就業制限 |
| 四類感染症 | A型肝炎、E型肝炎、狂犬病、マラリア、デング熱など(動物・飲食物媒介) | 診断後直ちに届出 |
| 五類感染症 | インフルエンザ、百日咳、水痘、流行性耳下腺炎、風疹、性感染症、MRSA感染症など | 全数把握(全疾患)または定点把握(一部) |
概念整理:
感染症法 (Infectious Diseases Control Law)に基づく分類。小児に多い疾患では、
麻疹が
二類感染症であることが最重要ポイント。五類感染症には多くの小児疾患が含まれるが、麻疹の分類は特別に記憶する。
一目で比較!:
| 疾患名 | 感染症法分類 | 小児期の特徴 |
| 麻疹 (Measles) | 二類 | コプリック斑、全身の発疹、高熱。ワクチンで予防可能。 |
| 百日咳 (Pertussis) | 五類 | 特徴的な咳発作(レプリーゼ)。乳児は重症化リスク。 |
| 水痘 (Varicella) | 五類 | 水疱性発疹。ワクチン接種で予防。 |
看護過程ポイント: 麻疹の看護では、
飛沫感染対策 (Droplet Precautions)と
空気感染対策 (Airborne Precautions)の両方が必要。個室隔離、N95マスク着用が基本。発熱や発疹に対するケア、二次感染予防も重要。
暗記のコツ: 「二類(にるい)は『に(2)』のつく怖い病気」と覚えましょう。結核(と)、ポリオ(急性灰白髄炎)、SARS、鳥インフルエンザ、ジフテリア。そして小児に多い「麻疹」!他の五類は「五(ご)は『ご(5)』く一般的な小児感染症」とイメージすると整理しやすい。
国試頻出ポイント: 感染症法の分類と、それぞれの届出義務、入院勧告、就業制限の有無は頻出。特に「小児に多い二類感染症=麻疹」という組み合わせは国試の定番。分類だけでなく、麻疹の症状(コプリック斑、発疹の順序)やワクチン(MRワクチン)との関連も合わせて学習しておくと良い。
出題パターン注意!: 「A君(5歳)が麻疹と診断されました。保育園への登園はいつから可能ですか?」のような応用問題(出席停止期間の基準)や、「麻疹患者の入院時に必要な感染対策はどれか」といった実践的な問題にも発展します。