栄養サポートチーム (NST) が栄養アセスメントを行う際の役割として適切なものはどれか。 | MyMerci
栄養代謝機能障害のある患者の看護
問題

栄養サポートチーム (NST) が栄養アセスメントを行う際の役割として適切なものはどれか。

解説
栄養サポートチーム (NST) は、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師などの多職種で構成され、患者個別の栄養状態をアセスメントし、総合的な栄養管理計画を立案・実施・評価する。単独の職種で行うのではなく、多職種協働が重要である。

詳細解説

核心解説 この問題は、栄養サポートチーム (NST: Nutrition Support Team) の役割と、多職種協働 (Interprofessional Collaboration) の重要性を問うています。NSTは、栄養状態の評価から栄養計画の立案、実施、評価までを一貫して行う専門チームであり、単一の職種がすべてを担うのではなく、各専門職がその専門性を発揮し、連携して患者個別の栄養管理を実現することが基本です。 正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! NSTの最大の特徴は、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士(ST)など、多様な専門職で構成される点です。各職種がそれぞれの視点から患者の栄養状態をアセスメントし、カンファレンス等で情報を共有・統合することで、安全で効果的な個別化された栄養管理計画を作成します。⑤番の「多職種で協働し、患者個別の栄養管理計画を作成する」は、このNSTの本質を正しく捉えています。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ①番「栄養状態の評価と栄養計画の立案を医師のみで行う」は誤りです。医師は医学的見地から指示を出しますが、評価や計画立案は多職種で行います。
②番「経腸栄養剤の種類を決定するのは薬剤師のみの役割である」は誤りです。薬剤師は栄養剤の成分や相互作用のチェックなどで重要な役割を担いますが、最終的な種類の決定は、医師の指示のもと、管理栄養士の栄養計算や看護師の投与経路の観点も含めたチーム全体で検討されます。
③番「栄養管理計画の評価は栄養士のみが担当する」は誤りです。栄養管理の効果や問題点の評価は、チーム全体で行い、次の計画に反映させます。
④番「栄養アセスメントは看護師のみが実施する」は誤りです。看護師は食事摂取量の確認や体重測定、嚥下状態の観察などを主に担当しますが、血液データの評価(医師・検査技師)、栄養必要量の計算(管理栄養士)など、他の職種もそれぞれの専門分野からアセスメントを実施します。 概念整理: NSTは多職種チーム医療の代表例です。各職種の役割を明確にしつつ、共通の目標(患者の栄養状態改善)に向かって協働する点が重要です。
一目で比較!: NST(栄養管理)と 緩和ケアチーム (Palliative Care Team)感染対策チーム (ICT: Infection Control Team) は、いずれも多職種で構成される代表的な医療チームです。各チームの目的と構成メンバーを比較して覚えましょう。
看護過程ポイント: NSTにおける看護師の役割は、アセスメント(食事摂取状況、嚥下機能、体重変化、皮膚状態の観察)、計画(看護計画への栄養管理の組み込み、患者・家族への指導計画)、実施(食事介助、経腸栄養の管理、口腔ケアの実施)、評価(栄養状態の経過観察、チームへのフィードバック)です。
暗記のコツ: 「NST = 多職種で栄養ケア」と覚えましょう。各職種が単独で行うのではなく、『みんなで』考えるというイメージが重要です。
国試頻出ポイント: NSTの目的(栄養状態の改善、治療成績の向上、QOLの向上)、構成メンバー、各メンバーの役割、活動内容(栄養スクリーニング、アセスメント、計画立案、実施、経過観察)が頻出です。特に、特定の職種だけが行う業務という選択肢(今回の①~④のようなもの)は、ほぼ誤りと判断してよいでしょう。
出題パターン注意!: 「NSTが介入する際、最初に行うべきことはどれか(栄養スクリーニング)」、「NSTの医師の役割はどれか(医学的指示)」など、より具体的な状況設定問題に発展します。各職種の専門性を正しく理解しておくことが大切です。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
70代男性、胃がん術後。経口摂取が不十分で、体重が術前より5kg減少。アルブミン値も低下しており、主治医からNSTに栄養管理の依頼が出されました。あなたは病棟看護師としてNSTの一員です。初回のカンファレンスで、どのような情報を提供し、どのような提案をしますか? 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
看護師の役割は、患者の日常生活に最も近い視点から情報を提供することです。
1. 情報提供: 現在の食事摂取量(主食・副食それぞれの割合)、食事時の様子(むせの有無、食べこぼし、疲労感)、排便状況(下痢・便秘の有無)、体重測定値の推移、皮膚の状態(褥瘡リスク)などを具体的に報告します。
2. アセスメント・提案: 情報をもとに、「経口摂取量が不足しているため、経腸栄養剤の併用を検討してはどうか」「食事形態を変更することで摂取量が増える可能性がある」など、看護の視点から具体的な提案をします。
3. 実施・評価: チームで決定した栄養計画(例:朝と夕方に経腸栄養剤を追加、食事は軟菜食に変更)を患者に実施し、その後の反応(嘔気の有無、下痢の有無、体重の変化)を評価し、次のカンファレンスで報告します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
注意! 経腸栄養や中心静脈栄養の管理は、NSTのガイドラインに沿って厳密に行い、チューブの誤挿入 (Malposition of Feeding Tube)カテーテル関連血流感染症 (Catheter-Related Bloodstream Infection: CRBSI) などの合併症を予防します。 看護プロトコル: NSTカンファレンスでは、SOAP形式で情報を整理して報告できると良いです。(S: 主観的情報「食欲がない」、O: 客観的情報「食事摂取量3割、体重減少5kg」、A: アセスメント「低栄養状態」、P: 計画「経腸栄養剤の追加」)
先輩看護師の一言: 「栄養管理は治療の基本です!看護師は、患者さんが『どれだけ食べたか』『食べるときにどんな様子か』を一番近くで見られるプロフェッショナル。その情報をチームにしっかり伝えることで、栄養管理の質が格段に上がります。国試でも、チーム医療における看護師の役割はよく問われますよ!」

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