こんな問題があと475問挑戦 ›
看護の役割と機能を支える仕組み
保健師助産師看護師法において、看護師の欠格事由に該当するのはどれか。
-
1
破産手続き中の者
-
2
視力が0.1未満の者
-
3
過去に交通事故を起こした者
-
4
禁錮以上の刑に処せられた者
✓ 正解
-
5
高等学校を卒業していない者
解説
保助看法第14条では、看護師の欠格事由として「禁錮以上の刑に処せられた者」が規定されている。ただし、刑の執行が終了した日から起算して2年を経過した者や、執行猶予中の者については、欠格事由に該当しない場合がある。
同じテーマの次の問題日本の看護師国家試験の受験資格を得るために必要な要件はどれか。この問題が収録された問題集看護師の基本となる基礎看護学KRW 12,900
核心解説
この問題は、保健師助産師看護師法(保助看法)に規定された看護師の欠格事由(Disqualification Requirements)に関する知識を問うています。欠格事由とは、看護師免許を取得できない、または取得後に剥奪される可能性がある事由のことで、保助看法 第14条に明記されています。この条文の理解が、医療従事者としての適格性を判断する上で極めて重要です。単なる暗記ではなく、「なぜこのような事由が定められているのか」という視点で、公衆衛生の保護と医療安全の担保という観点から考えましょう。
正解の根拠(Answer Rationale)
最重要! 正解は④「禁錮以上の刑に処せられた者」です。これは保助看法 第14条第1号に規定されている代表的な欠格事由です。禁錮(Imprisonment without forced labor)または懲役(Imprisonment with forced labor)といった、自由刑(身体拘束を伴う刑罰)に処せられた者は、一定期間、看護師としての適格性を欠くと判断されます。ただし、刑の執行が終了した日から起算して2年を経過した者や、執行猶予中の者については、欠格事由に該当しない場合がある点も併せて押さえておきましょう。これは、社会復帰を促進するための配慮です。
誤答の分析(Distractor Analysis)
①「破産手続き中の者」:混同注意! 破産は民事上の手続きであり、看護師としての資質や業務能力に直接関係しません。免許取得や業務遂行を妨げる事由には該当しません。弁護士や公認会計士などの特定の士業では欠格事由となることがありますが、看護師法では規定されていません。
②「視力が0.1未満の者」:混同注意! 身体的な障がい(視力障がい)は、それ単独では欠格事由にはなりません。ただし、特定の業務を安全に行うために必要な能力が保障されない場合は、就業制限の対象となる可能性はあります(例:視力が著しく低下し、メガネやコンタクトレンズでも矯正が困難で、注射の調剤や患者の観察に支障をきたす場合など)。しかし、保助看法の欠格事由としては規定されていません。
③「過去に交通事故を起こした者」:混同注意! 交通事故の有無や内容は、看護師の業務適格性を直接判断する基準ではありません。ただし、飲酒運転やひき逃げなど、悪質な違反行為により禁錮以上の刑に処せられた場合は、④の欠格事由に該当する可能性があります。単なる事故歴ではなく、刑罰の有無が判断基準です。
⑤「高等学校を卒業していない者」:混同注意! 看護師国家試験の受験資格として高等学校卒業(または同等以上の学歴)が必要ですが、これは受験資格であり、欠格事由ではありません。欠格事由は、資格取得後または取得時に、その人の属性や過去の行為に基づいて判断されるものです。
概念整理: 保助看法 第14条 欠格事由
| 区分 | 内容 |
| 第1号 | 禁錮以上の刑に処せられた者(執行終了後2年経過、執行猶予中は除く) |
| 第2号 | 看護師の業務に関し、罰金以上の刑に処せられた者(執行終了後2年経過は除く) |
| 第3号 | 心身の障害により業務を適正に行うことができない者として政令で定めるもの |
| 第4号 | 麻薬、大麻、あへんの中毒者 |
| 第5号 | 看護師の免許の取消処分を受け、その日から起算して3年を経過しない者 |
一目で比較!: 欠格事由 vs 受験資格 vs 就業制限
- 欠格事由:免許取得・維持に関する禁止事項(保助看法第14条)。
- 受験資格:国家試験を受けるための条件(学校教育法に基づく看護師養成課程の修了等)。
- 就業制限:特定の業務(例:感染症患者への対応、放射線業務)に従事する際の制限(労働安全衛生法、感染症法など)。
看護過程ポイント: 法律知識は直接的な看護過程には組み込まれませんが、医療安全と法的倫理的な判断の基盤となります。例えば、同僚看護師が薬物依存(麻薬中毒)の可能性がある場合、報告義務や患者安全の確保という観点から、適切な行動を取る必要があります。
暗記のコツ: 「欠格事由」は「資格を欠く(失う)理由」と覚えましょう。「刑(禁錮以上)・病(心身の障害)・毒(麻薬中毒)・取消(免許取消後3年)」の4つをセットで記憶すると効率的です。
国試頻出ポイント: 保助看法の欠格事由は、第14条の条文がそのまま出題されることが多いです。特に、「禁錮以上の刑」と「執行終了後2年経過」の条件の組み合わせは頻出です。また、混同注意! 医師法や薬剤師法など、他の医療職の欠格事由と比較する問題も出題される可能性があります。
出題パターン注意!: 単純な「条文の穴埋め」だけでなく、「事例で示された看護師が欠格事由に該当するかどうかを判断させる」という応用問題も想定されます。例えば、「禁錮2年の判決を受け、執行が終了してから1年が経過した看護師は、現在欠格事由に該当するか?」といった形です。執行終了後2年未満は該当するため、答えは「該当する」となります。
臨床実践ガイド
臨床シナリオ(Clinical Scenario)あなたは病棟の師長です。ある日、新人看護師から「先輩看護師Aさんが、勤務中に挙動不審で、注射器の紛失が頻発している」という報告を受けました。また、Aさんのロッカーから使用済みの注射針と、鎮痛薬のアンプルが複数見つかりました。Aさんは以前から腰痛を訴えており、自己注射をしていた可能性が疑われます。
看護介入と判断戦略(Nursing Intervention & Clinical Judgment)最重要! この事例は、麻薬及び向精神薬取締法や保助看法の欠格事由(麻薬中毒)に関わる深刻な問題です。まずは、患者安全の最優先です。Aさんが関わった患者に鎮痛薬が適切に投与されていない可能性、またAさん自身の健康被害(針刺し事故、感染症、薬物依存)のリスクをアセスメントする必要があります。直ちに医師と看護部管理者に報告し、Aさんの業務からの一時的な隔離(患者ケアから外す)と、産業医や医療安全管理者による事実確認と支援を依頼します。Aさんに対する懲戒だけでなく、依存症治療へのアクセスを提供することが、再発防止とAさんの社会復帰にとって重要です。
患者安全・注意事項(Patient Safety & Precautions)- 絶対にやってはいけないこと:状況を放置すること。同僚間で秘密裏に処理すること。Aさんを一方的に非難すること。- KYT(危険予知トレーニング):この事例から、薬剤管理のダブルチェック体制の徹底、使用済み麻薬の廃棄手順の確認、スタッフのメンタルヘルスサポート体制の見直しなど、システム全体の改善点を検討する必要があります。- 特定集団の特殊性:この問題は、医療従事者自身が患者になるという、二重のケアの難しさを示しています。倫理的にも、法的にも、そして看護師としての共感のバランスが問われます。
看護プロトコル: 医療従事者の薬物依存が疑われる場合の対応フロー1. 観察:行動変化、薬剤の紛失状況、本人の体調や発言を客観的に記録。2. 報告:直属の上司(師長)→ 看護部長 → 医療安全管理者・産業医へ、SBAR形式で報告。3. 介入:本人への事実確認(非難せず、支援の姿勢で)。業務制限(患者ケアからの一時的離脱)。4. 評価:依存症治療の開始状況、職場復帰プログラムの策定。再発防止策の実施と効果測定。
先輩看護師の一言: 「国試では、欠格事由の条文そのものを覚えることも大事だけど、現場で『もし自分の同僚が…』と考えた時に、法律が何を守ろうとしているのかを理解しておくことが本当に大切です。法律は決して看護師を罰するためのものではなく、患者さんと医療従事者の安全を守り、信頼される医療を提供するための基盤なんです。難しい条文も、『なぜこのルールがあるのか』を考えながら勉強すると、記憶に残りやすいですよ!」
- 保健師助産師看護師法 — 保健師、助産師、看護師の資格、業務、責任を定める日本の法律。通称「保助看法」。看護師の欠格事由(第14条)や業務範囲(第5条、第37条)などが規定されている。
- 欠格事由 — 特定の資格を取得したり、業務を行うことができない事由。保助看法では、禁錮以上の刑、心身の障害、麻薬中毒、免許取消処分などが該当する。
- 禁錮 — 刑事罰の一種で、刑事施設に収容される自由刑。懲役と異なり、特定の作業が課されない。保助看法の欠格事由では「禁錮以上の刑」が該当する。
- 執行猶予 — 刑の執行を一定期間猶予し、その期間を無事に経過すれば刑の言い渡しが効力を失う制度。執行猶予中の者は、欠格事由に該当しない場合がある。
- 受験資格 — 国家試験などを受験するために必要な資格や条件。看護師の場合、高等学校卒業または同等以上の学歴と、指定された養成課程の修了が必要。欠格事由とは別の概念。
MyMerciで看護師国家試験を完全対策
過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。
無料で始める
学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。