核心解説
この問題は、遺伝子の突然変異の種類のうち、最も基本的で頻出する
点突然変異 (Point Mutation) の定義を問うています。DNAの塩基配列において、たった1つの塩基が別の塩基に置き換わる現象を指し、これによりコードされるアミノ酸が変化するミスセンス変異や、終止コドンが出現するナンセンス変異を引き起こすことがあります。
正解の根拠 (Answer Rationale):
正解は⑤番の「点突然変異 (Point Mutation)」です。問題文にある「DNA塩基配列の1つの塩基が別の塩基に置き換わる」という定義に完全に合致します。この変異は、遺伝病やがんの発生において重要な役割を果たします。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
①番の重複変異 (Duplication) は、染色体や遺伝子の一部が重複して存在する変異であり、1塩基の置換ではありません。
②番の挿入変異 (Insertion) は、塩基配列の一部に新たな塩基が挿入される変異です。1塩基の置換とは異なります。
③番の
混同注意! フレームシフト変異 (Frameshift Mutation) は、塩基の挿入や欠失により、その後の3塩基単位の読み枠(コドン)がずれてしまう変異です。1塩基の置換では読み枠はずれません。
④番の欠失変異 (Deletion) は、染色体や遺伝子の一部が失われる変異であり、1塩基の置換ではありません。
関連概念の整理 (Related Concepts):
点突然変異の結果、アミノ酸が変化しないサイレント変異、別のアミノ酸に変わるミスセンス変異、終止コドンが生じてタンパク質合成が途中で止まるナンセンス変異があります。これらの違いも国試では頻出です。
概念整理: 点突然変異は「1塩基置換」。他の変異(挿入・欠失・重複)は「構造異常」または「フレームシフト」を伴うものと分類すると整理しやすい。
一目で比較!:
| 変異の種類 | 定義 |
|---|
| 点突然変異 | 1塩基が別の塩基に置き換わる |
| 欠失変異 | 塩基配列の一部が失われる |
| 挿入変異 | 塩基配列の一部が挿入される |
| フレームシフト変異 | 挿入/欠失により読み枠がずれる |
暗記のコツ: 「点」という漢字は「点を打つ」=「1点だけ変わる」とイメージ。「フレームシフト」は「枠 (frame) がずれる (shift)」と訳すと覚えやすい。
国試頻出ポイント: この問題は遺伝学の基本であり、
がん遺伝子や
遺伝性疾患の学習の土台となります。点突然変異とフレームシフト変異の違いは特に狙われやすいです。