核心解説
この問題は、
デオキシリボ核酸 (DNA) の基本構成成分を問うものです。DNAは、
リン酸 (Phosphate)、デオキシリボース (Deoxyribose)、および4種類の塩基 (Bases) からなるヌクレオチド (Nucleotide) が鎖状に連結した高分子です。ここで、DNAに含まれる塩基は
アデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、チミン (T) の4種類です。一方、
混同注意! ウラシル (Uracil) は
リボ核酸 (RNA) に特有の塩基であり、DNAには含まれません。したがって、DNAの構成成分として誤っているのは「ウラシル」です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! DNAとRNAの構成糖と塩基の違いを正確に把握することが鍵です。
- DNAの構成糖:
デオキシリボース (Deoxyribose)
- RNAの構成糖:
リボース (Ribose)
- DNAの塩基:アデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、
チミン (T)
- RNAの塩基:アデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、
ウラシル (U)
ウラシルはRNAにしか存在しないため、DNAの構成成分としては誤りです。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
① リン酸: DNAのヌクレオチドを連結する骨格成分であり、正しい構成成分です。
③ アデニン: DNAの4塩基の1つであり、正しい構成成分です。
④ シトシン: DNAの4塩基の1つであり、正しい構成成分です。
⑤ デオキシリボース: DNA特有の5炭糖であり、正しい構成成分です。
関連概念の整理 (Related Concepts)
混同注意! この問題では「DNAの構成成分」と「RNAの構成成分」の違いが頻出です。また、
ヌクレオチド と
ヌクレオシド の違い(ヌクレオシド = 塩基 + 糖、ヌクレオチド = 塩基 + 糖 + リン酸)も併せて覚えておきましょう。塩基の相補性(A-T、G-C)も国試でよく問われます。
概念整理: DNAはリン酸、デオキシリボース、A・G・C・Tの4塩基からなる。RNAはリボース、A・G・C・Uの4塩基からなる。ウラシルはRNAに特有。
一目で比較!:
| 項目 | DNA | RNA |
|---|
| 構成糖 | デオキシリボース | リボース |
| 塩基 (プリン) | アデニン(A)、グアニン(G) | アデニン(A)、グアニン(G) |
| 塩基 (ピリミジン) | シトシン(C)、チミン(T) | シトシン(C)、ウラシル(U) |
| 主な機能 | 遺伝情報の保存 | タンパク質合成 (mRNA, tRNA, rRNA) |
看護過程ポイント: 直接的な看護介入はありませんが、遺伝性疾患(例:
遺伝性乳癌卵巣癌症候群 (HBOC)、
ハンチントン病 (Huntington Disease))の病態理解の基礎となります。遺伝カウンセリングや遺伝子検査に関する看護倫理の知識が問われる場合もあります。
暗記のコツ: 「
DNAはT(チミン)、RNAはU(ウラシル)」と覚えましょう。語呂合わせ:「
DNAはタフ(T)な遺伝子、RNAはウー(U)痛い(痛風と関係あるわけではありませんが)タンパク質合成」。また、糖の名前は「デオキシ=酸素が1つ少ない」とイメージすると覚えやすいです。
国試頻出ポイント: この問題は、基礎医学(生化学・分子生物学)の必須知識です。看護師国家試験では、塩基の組み合わせ(相補性)やDNA複製、転写・翻訳の過程と関連付けた出題が頻出です。特に「
抗がん剤の作用機序(DNA合成阻害)」など臨床応用問題への発展も多いため、確実に押さえましょう。
出題パターン注意!: 単純な構成成分の知識問題だけでなく、「ある塩基配列が与えられ、相補的なDNA鎖やmRNAの塩基配列を答えよ」という計算・記述式に近い問題や、「抗ウイルス薬(アシクロビルなど)がDNAポリメラーゼを阻害する機序」など、薬理・病態と融合した問題にも対応できるようにしておきましょう。