核心解説
この問題は、
障害者雇用促進法(障害者の雇用の促進等に関する法律)に基づく
法定雇用率の最新の数値を問うています。この法律は、障害者の雇用を促進するために、事業主に対して一定割合以上の障害者を雇用する義務を課すものです。看護師国家試験では、医療機関や社会福祉施設を運営する法人も対象となることから、重要な法規知識として頻出します。
正解の根拠 (Answer Rationale):
最重要! 2024年4月1日以降、民間企業(常用労働者43.5人以上)に義務付けられている法定雇用率は
2.5% です。これは、従来の2.3%から引き上げられました。さらに、2026年7月からは2.7%に段階的に引き上げられることが決定しています。常用労働者数が43.5人以上である点も、問題文で問われやすい重要な条件です(以前は56人以上でした)。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
①番3.0%は、国及び地方公共団体の法定雇用率(2024年4月時点では2.8%ですが、2.5%を超える数字として誤りです)。
②番2.3%は、2024年4月の改正前の民間企業の法定雇用率です。
混同注意! 過去の数値と現在の数値を混同しないようにしましょう。
③番1.8%は、法定雇用率ではなく、障害者雇用納付金制度の対象となる企業規模の基準などと混同しやすい数値です。
④番2.0%は、過去の法定雇用率や特定の業種の基準と誤認しやすい数値です。
関連概念の整理 (Related Concepts):
- 法定雇用率の対象となる障害者: 身体障害者、知的障害者、精神障害者(精神保健福祉法第5条に規定する精神障害者を含む)です。
- 障害者雇用納付金制度: 常用労働者100人以上の事業主は、法定雇用率未達成の場合、1人当たり月額5万円の納付金を納める義務があります(逆に達成超過の場合は調整金・報奨金が支給されます)。
- 障害者雇用調整金・報奨金: 法定雇用率を達成・超過した事業主に対する助成金制度です。
概念整理:
障害者雇用促進法の目的は、障害者の職業の安定を図ることです。法定雇用率は、事業主に課される最低限の障害者雇用義務の割合です。2024年4月改正により、対象企業規模が常用労働者43.5人以上に拡大され、雇用率は2.5%に引き上げられました。2026年7月には2.7%への更なる引き上げが予定されています。
一目で比較!:
| 区分 | 2024年4月時点の法定雇用率 | 今後の予定 |
|---|
| 民間企業 | 2.5% | 2026年7月→2.7% |
| 国・地方公共団体等 | 2.8% | 2026年7月→3.0% |
看護過程ポイント: 直接的な看護ケアに使用する知識ではありませんが、病院などの医療機関の看護管理者は、障害者雇用計画の立案や職場環境の整備において、この法定雇用率を意識する必要があります。看護師としても、同僚やスタッフに障害のある方がいる場合、合理的配慮の提供について理解を深めておくことが求められます。
暗記のコツ: 「民間は2.5%(にてんご)、2024年からスタート」と覚えましょう。2026年には2.7%に上がる予定なので、「2.5→2.7(にてんなな)」の流れを意識してください。国や自治体の方が率が高い(2.8%)こともセットで覚えると、混乱しにくくなります。
国試頻出ポイント: 看護師国家試験では、「障害者雇用促進法に基づく民間企業の法定雇用率として正しいものを選べ」という単純知識問題として出題されるほか、事例問題の中で「精神障害者を雇用している病院の法定雇用率の計算」や「障害者雇用納付金の納付義務の有無」を問う問題に発展する可能性があります。特に、精神障害者も対象に含まれる点は、法改正の流れとともに必ず押さえておきましょう。
出題パターン注意!: 「常用労働者43.5人以上の民間企業」という条件を忘れて、「56人以上」という古い条件で答えてしまうミスが多発します。問題文の「常用労働者数」の条件を必ず確認する習慣をつけましょう。