災害時における「トリアージタグ」の色と重症度の組み合わせで正しいのはどれか。 | MyMerci
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災害と看護
問題

災害時における「トリアージタグ」の色と重症度の組み合わせで正しいのはどれか。

解説
トリアージタグの色は、赤: 重症(直ちに処置が必要)、黄: 中等症(待機可能)、緑: 軽症(歩行可能)、黒: 死亡または救命困難である。3は赤色、4は黒色、5は黒色の説明であり、誤り。
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詳細解説

核心解説 この問題は、災害看護 (Disaster Nursing) における トリアージ (Triage) の基本原則を問うています。限られた医療資源を最大限に活用し、一人でも多くの傷病者を救命する という災害医療の理念を理解することが鍵となります。 1. 核心概念の分析 (Key Concept) トリアージとは、災害現場で傷病者の 緊急度・重症度に応じて治療優先順位を決定 するプロセスです。日本では主に START法 (Simple Triage and Rapid Treatment) が用いられ、呼吸・循環・意識の3要素を迅速に評価し、4色のトリアージタグ を付けて分類します。最も優先されるのは「赤」で、次に「黄」、「緑」、「黒」の順となります。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale) 正解は「黄色 - 中等症 (待機可能)」です。 最重要! 黄色タグ (Yellow Tag) は、生命に危険はないものの、早期の処置を要する中等症 に分類されます。バイタルサインが安定しており、短時間(数時間程度)の待機が可能な状態です。例えば、骨折や大きな裂傷などが該当します。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis) 混同注意! 各色の定義は国家試験で非常によく問われるため、確実に覚える必要があります。 ① 混同注意! 緑色軽症(歩行可能) です。「直ちに処置が必要」なのは赤色であり、緑色とは真逆の概念です。 ② 混同注意! 白色 は国際標準のトリアージタグには存在しません。災害現場では通常、赤・黄・緑・黒の4色が使われます。 ③ 混同注意! 黒色死亡または救命困難 を意味します。黒色タグは最優先ではなく、治療の優先順位は最も低くなります。 ⑤ 混同注意! 赤色最重症(直ちに処置が必要) です。「軽症(歩行可能)」に該当するのは緑色です。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts) トリアージ の優先順位は、通常の救急医療の「重症度順」とは異なり、「救命可能性と緊急度を組み合わせた順」になる点が最大の特徴です。したがって、黒タグ(救命困難)よりも、黄タグ(中等症)の治療が優先されることもあります。また、災害の規模や医療資源の状況によってトリアージの基準が変化すること(動的トリアージ)も理解しておきましょう。 概念整理
タグの色分類状態の目安優先順位
赤 (Red)最重症生命に危険があり直ちに処置が必要 (気道閉塞・緊張性気胸など)第1位
黄 (Yellow)中等症生命に危険はないが早期の処置が必要 (骨折・広範囲熱傷など)第2位
緑 (Green)軽症歩行可能で、待機が可能な状態 (軽度の擦過傷・打撲など)第3位
黒 (Black)死亡/救命困難すでに死亡しているか、救命の見込みがない状態第4位
一目で比較!
比較項目通常の救急外来 (ER)災害時トリアージ
目的重症度に応じた最善の医療提供最大多数の傷病者に対する救命効果の最大化
優先順位の決定要素医学的な重症度 (生命の危険)緊急度 + 救命可能性
「死亡」への対応優先順位はつけず、死亡確認を行う「黒タグ」として分類し、蘇生対象から外す
看護過程ポイント - アセスメント: START法に基づき、呼吸回数 (RR)、末梢循環 (CRT: 毛細血管再充満時間)、意識レベル (JCS/GCS) を迅速に評価する。30秒〜1分以内の評価が目安。 - 看護診断: 災害時特有の看護診断として、集団災害リスク状態 (Risk for Community Contamination)不安 (Anxiety) などが該当する。 - 看護介入: トリアージタグの正確な記載(氏名、性別、年齢、トリアージ実施者、時刻、主要な損傷など)と、継続的な再トリアージの実施が求められる。 暗記のコツ トリアージタグの色は、「赤→黄→緑」「信号機の順番」 と関連付けて覚えましょう。信号機の「止まれ(赤)」が最も緊急度が高く、「注意(黄)」が続き、「進め(緑)」が最も安全であるように、トリアージも同様の順番です。「黒」は「消灯・終了」のイメージで、最後に分類されると覚えると混同しにくくなります。 国試頻出ポイント 最重要! トリアージは毎年のように出題される必須テーマです。単純な色の組み合わせ問題だけでなく、状況設定問題として「この傷病者に付けるべきタグの色はどれか」といった実践的なアセスメント能力を問われることが多いです。START法の各評価基準(呼吸数10未満または30以上、CRT 2秒以上、簡単な命令に従えない)を正確に覚えておく必要があります。 出題パターン注意! - 知識問題: タグの色と意味の組み合わせ、優先順位を直接問う問題。 - 状況設定問題: 「歩行可能で、バイタルサインが安定している多数の傷病者」→ 緑エリアへの誘導。「意識レベルが低下し、頻呼吸のある傷病者」→ 赤タグの判断など、事例から適切なタグを選択させる応用問題。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario) 大規模地震が発生し、あなたは避難所に設置された救護所で看護師として活動しています。徒歩で来られた多数の傷病者の中に、「呼吸が苦しい」と訴え、横になって動けない30代男性がいます。顔色は蒼白で、呼吸数は36回/分、橈骨動脈の触知は微弱です。この状況で、あなたはどのようにトリアージを実施し、看護介入を開始しますか? 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment) 最重要! 観察 → アセスメント → 報告 → 介入 → 評価の流れで対応します。 1. 観察・アセスメント (START法): 歩行不可であるため、直ちに呼吸・循環・意識の評価を行います。呼吸数36回/分(30回以上)であり、頻呼吸 (Tachypnea) の基準を満たします。この時点で 赤タグ (Red Tag) の可能性が高いと判断します。 2. 判断・介入: 気道確保を最優先し、酸素投与の準備を行います(災害現場の医師や救急救命士と協働)。循環評価として橈骨動脈の触知が微弱なことからも、ショック状態を疑い、速やかな搬送の必要性を判断します。赤タグを付けて、氏名、年齢、評価時刻、状態(頻呼吸、ショック疑い)をタグに簡潔に記載します。 3. 再評価: 搬送待機中も状態が急変する可能性があるため、5〜10分ごとの動的トリアージ (再トリアージ) を継続し、呼吸状態や意識レベルの変化を見逃さないようにします。 看護プロトコル - 観察項目: 呼吸回数、努力呼吸の有無、脈拍の質と数、意識レベル (JCS)、皮膚の色調・湿潤。 - 報告基準 (SBAR): 「赤タグ該当の30代男性です (S)。地震による建物倒壊現場から救出され、頻呼吸とショック徴候を認めます (B)。気道閉塞や緊張性気胸の可能性をアセスメントしています (A)。直ちに医師の診察と、酸素投与・胸腔ドレナージの準備をお願いします (R)。」 - 記録のポイント: トリアージタグへの記載に加え、後方支援施設への引き継ぎのために、可能な範囲で時系列のメモを残す。多数傷病者がいる場合、一覧表を作成し管理する。 先輩看護師の一言 「災害現場では、一人ひとりに時間をかけられません。『この患者さんを助けるために、今、何をすべきか』を瞬時に判断する力が求められます。国試で色の順番を覚えるだけでなく、『なぜこの傷病者が赤なのか』という病態の根拠を考えながら勉強することで、いざという時に動ける看護師になれますよ。自信を持って、災害看護を学んでいきましょう!」

重要概念

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