エリクソンの発達段階において、幼児期(1歳半~3歳)に達成すべき発達課題はどれか。 | MyMerci
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小児の成長と発達
問題

エリクソンの発達段階において、幼児期(1歳半~3歳)に達成すべき発達課題はどれか。

解説
エリクソンの発達段階では、幼児期(1歳半~3歳)は「自律性 対 恥・疑惑」の段階であり、自律性を獲得することが発達課題である。基本的信頼感は乳児期、積極性は遊戯期(3~6歳)、勤勉性は学童期、同一性は青年期の課題である。
同じテーマの次の問題フロイトの心理性的発達理論において、肛門期にあたる年齢と主な発達課題の組み合わせで正しいものはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、エリク・エリクソン (Erik Erikson) の 心理社会的発達理論 (Psychosocial Development Theory) における各発達段階の課題を理解しているかを問うています。
エリクソンは、人間の一生を8つの発達段階に分け、各段階で乗り越えるべき「心理社会的危機 (Psychosocial Crisis)」があると提唱しました。この危機をうまく解決することで、健全な自我が発達します。
本問の「幼児期(1歳半~3歳)」は、「しつけ」や「自分でやりたい」という欲求が芽生える時期であり、この段階のテーマは 自律性 (Autonomy) です。この時期に、親や養育者から適切な見守りと励ましを得ることで、子どもは自信と自己コントロール感を獲得します。逆に、過度に制限されたり否定されたりすると、「恥・疑惑」の感情が強く残ります。
最重要! 各段階の年齢区分と発達課題(危機)の対をしっかり暗記しましょう。特に幼児期は「自律性 vs 恥・疑惑」です。 正解の根拠 (Answer Rationale)
② 自律性 (Autonomy) が正解です。エリクソンの発達段階表において、幼児期(1歳半~3歳)は「自律性 対 恥・疑惑」の段階であり、達成すべき課題は「自律性」の獲得です。この時期の子どもは「自分でする」ことに強いこだわりを持ち始め、排泄の自立や着脱などの基本的な生活動作を身につけていきます。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! 「基本的信頼感 (Basic Trust)」は 乳児期(0~1歳半) の課題です。養育者との安定した愛着関係により、世界は安全で信頼できるものという感覚が育まれます。
③ 「勤勉性 (Industry)」は 学童期(6~12歳) の課題です。学校で学習や集団活動を通じて、努力してやり遂げる力や有能感を獲得します。
④ 「積極性 (Initiative)」は 遊戯期/幼児期後期(3~6歳) の課題です。自発的に活動し、目標を立てて行動する力が育ちます。「幼児期(1歳半~3歳)」と「遊戯期(3~6歳)」は異なる段階です。
⑤ 「同一性 (Identity)」は 青年期(12~20歳) の課題です。自我同一性の確立、つまり「自分とは何か」という問いに向き合い、一貫した自己像を形成します。 関連概念の整理 (Related Concepts)
エリクソンの全8段階は以下の通りです。他の理論(フロイトの心理性的発達理論、ピアジェの認知発達理論)と混同しないよう、年齢区分と課題を整理しておきましょう。
段階おおよその年齢発達課題(心理社会的危機)
1. 乳児期0~1歳半基本的信頼感 vs 基本的不信感
2. 幼児期1歳半~3歳自律性 vs 恥・疑惑
3. 遊戯期(幼児期後期)3~6歳積極性 vs 罪悪感
4. 学童期6~12歳勤勉性 vs 劣等感
5. 青年期12~20歳同一性 vs 同一性拡散
6. 若い成人期20~40歳親密性 vs 孤立感
7. 成人期40~65歳生殖性 vs 停滞感
8. 老年期65歳以上統合性 vs 絶望感
概念整理: エリクソンの発達理論の根幹は、「各発達段階には乗り越えるべき『危機』があり、その解決が健全な人格形成に不可欠である」という点です。看護では、患者の年齢や発達段階に応じた心理社会的ケアを提供するために、この理論が活用されます。 一目で比較!: エリクソン vs フロイト vs ピアジェ
- エリクソン: 心理社会的発達。生涯発達を重視。自我の発達。
- フロイト: 心理性的発達。幼児期の性的欲動に焦点。
- ピアジェ: 認知発達。思考様式の質的変化に焦点。
看護師国試では、特にエリクソンとピアジェの年齢区分と発達課題の混同に注意が必要です。 看護過程ポイント: アセスメント: 患者がどの発達段階にあり、その段階の危機がどの程度解決されているか(または葛藤を抱えているか)をアセスメントします。看護計画: 例えば幼児期の子どもには、「自分でできた」という成功体験を積めるよう、見守りながら選択肢を与え(「どっちの靴を履く?」)、過度な介入や叱責を避ける看護介入が重要です。高齢者では、老年期の「統合性」を支援するため、回想を用いたケア(ライフレビュー)が有効です。 暗記のコツ: 「自基積 同(じきせき どう)」と覚えましょう。
- : 自律性(幼児期)
- : 基本的信頼感(乳児期)
- : 積極性(遊戯期)
- : 同一性(青年期)
年齢順に並べ替えると、乳児期(0~1歳半)→ 幼児期(1歳半~3歳)→ 遊戯期(3~6歳)→ 青年期(12~20歳)となり、「基・自・積・同」の順です。この語呂合わせで主要な4つの課題をまず押さえ、残りを埋めていくと覚えやすいでしょう。 国試頻出ポイント: エリクソンの発達段階は、看護師国家試験で非常に頻出です。特に以下のパターンに注意しましょう。
1. 年齢と課題の直接的な組み合わせ: 「幼児期の発達課題は?」という本問のような形式。
2. 危機の対概念: 「自律性 vs 恥・疑惑」のように、課題と対になる感情もセットで問われます。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
小児科病棟で、2歳の男児が肺炎で入院しています。採血や点滴の際に、男児は激しく泣き叫び、看護師の手を振り払おうとします。母親は「いつもはおとなしいのに…」と困惑しています。この男児の発達段階を考慮すると、看護師はどのように関われば良いでしょうか? 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
この男児はエリクソンの発達段階で「幼児期(自律性 vs 恥・疑惑)」にあります。
1. 観察とアセスメント: 子どもが示す「イヤ」という拒否行動は、発達段階に即した正常な反応です。これは「自律性」を獲得しようとする現れであり、単なるわがままではありません。
2. 計画と介入: 最重要! 処置の際は、できるだけ子どものペースを尊重した関わりが重要です。
- 選択肢を与える: 「どっちの腕にする?」「お母さんと一緒にやる?それとも看護師さんとやる?」など、可能な範囲で選択させることで、コントロール感(自律性)を守ります。
- 事前の説明と見通し: プレパレーション (Preparation) の原則に基づき、年齢に応じた方法で「これから何をするか」「どんな感じがするか」を伝えます。
- ポジショニングと身体的抑制: 安全な処置のための身体的抑制は必要ですが、それは「子どもを押さえつける」という否定的な体験にならないよう、優しく包み込むような抱っこを心がけます。可能であれば、母親の膝の上で処置を行う「セミファウラー位での母子同室での処置」も検討します。
3. 評価: 処置後は、「頑張ったね!」と具体的に褒め、シールやスタンプなどで成功体験を強化します。子どもの表情やその後の行動を観察し、トラウマになっていないかを評価します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 危険! 幼児の急な拒否行動は、誤った固定による抜針や転落リスクを高めます。安全な固定方法を習得し、常に子どもの動きに注意を払ってください。
- 感染対策上、泣き叫ぶ子どもの飛沫に注意し、必要に応じてマスクやフェイスシールドを着用します。
- 家族への関わり: 母親が「子どもの反応=自分の育て方が悪い」と感じないよう、「これはこの年齢の子どもにとって自然な反応で、むしろ成長の証ですよ」と肯定的に説明し、不安を軽減します。 先輩看護師の一言
「小児看護で一番大切なのは、『子どもは小さな大人ではない』ということを常に意識することです。幼児期の『イヤイヤ』は、単なる反抗ではなく、『自分は自分だ』と主張する大切な成長の過程。国試では理論として覚えますが、現場ではその理論が子ども一人ひとりの表情や行動に現れているのを感じられますよ。処置一つとっても、子どもの発達を支援する看護ができるって、すごくやりがいのある仕事です!」

重要概念

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