自我の発達段階において、エリクソン(Erikson,E.H.)の発達課題「基本的信頼感」が獲得されるのはどの時期か? | MyMerci
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問題

自我の発達段階において、エリクソン(Erikson,E.H.)の発達課題「基本的信頼感」が獲得されるのはどの時期か?

解説
エリクソンの発達段階理論では、乳児期(0~1歳)の発達課題は「基本的信頼感 対 不信感」であり、養育者からの一貫した応答とケアを通じて基本的信頼感が獲得される。これはその後の発達の基盤となる。
同じテーマの次の問題フロイトの精神分析理論において、自我が発達する段階として正しいのはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、エリクソン (Erikson, E.H.) の心理社会的発達理論における「基本的信頼感」の獲得時期を問うています。発達課題は全8段階にわたりますが、この「基本的信頼感」はその全ての基盤となる極めて重要な概念です。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): この問題の核心は、エリクソンの発達段階理論における「基本的信頼感 (Basic Trust)」です。これは、乳児が養育者 (Caregiver)から一貫した愛情と応答を得ることで、「世界は安全で信頼できる場所である」という感覚を獲得することを指します。この感覚は、その後の人生における健全な人格形成や対人関係の基盤となります。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 正解は⑤番の「乳児期」です。エリクソンは、乳児期(0~1歳頃)の発達課題を「基本的信頼感 対 基本的不信感」と定義しました。この時期に、泣いたり、空腹を訴えたりする乳児の要求に対して、養育者が温かく一貫して応えることで、乳児は「自分は大切にされている」「世界は安全だ」という基本的な信頼感を獲得します。この獲得が不十分だと、生涯にわたって他者や世界に対して不安や不信感を抱きやすくなるとされています。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis): 混同注意! 各発達課題は特定の年齢とセットで覚える必要があります。 - ①番の「青年期」: 発達課題は「自我同一性 (Identity) 対 役割混乱 (Role Confusion)」です。「私は何者か」を問い、自己の連続性と一貫性を確立する時期です。 - ②番の「幼児期」: 発達課題は「自律性 (Autonomy) 対 恥・疑惑 (Shame and Doubt)」です。排泄の自立や「イヤイヤ期」に代表されるように、自分の意志で行動する力を獲得する時期です。 - ③番の「老年期」: 発達課題は「統合性 (Integrity) 対 絶望 (Despair)」です。自らの人生を振り返り、受け入れ、意味を見出す最終段階です。 - ④番の「学童期」: 発達課題は「勤勉性 (Industry) 対 劣等感 (Inferiority)」です。学校などの集団生活で、勉強やスポーツを通じて有能感や達成感を獲得する時期です。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): エリクソンの理論は、フロイト (Freud, S.) の心理性的発達理論と比較されることが多いです。フロイトが「口唇期」「肛門期」など生物学的な欲動に焦点を当てたのに対し、エリクソンは社会的・文化的な相互作用に着目している点が異なります。また、発達課題は「危機 (Crisis)」を伴い、その葛藤をうまく解決することで次の段階へと進むことができます。 概念整理: エリクソンの8段階は、「基本的信頼感(乳児期)→ 自律性(幼児期)→ 積極性(遊戯期)→ 勤勉性(学童期)→ 同一性(青年期)→ 親密性(初期成人期)→ 世代性(成人期)→ 統合性(老年期)」の順番です。各段階の肯定的な獲得と否定的な獲得の両方をセットで覚えましょう。 一目で比較!:
発達段階発達課題(肯定的 vs 否定的)重要な他者
乳児期 (0-1歳)基本的信頼感 (Basic Trust) vs 不信感母親(養育者)
幼児期 (1-3歳)自律性 (Autonomy) vs 恥・疑惑両親
遊戯期 (3-6歳)積極性 (Initiative) vs 罪悪感家族
学童期 (6-12歳)勤勉性 (Industry) vs 劣等感学校・近隣
青年期 (12-20歳)同一性 (Identity) vs 役割混乱仲間集団
看護過程ポイント: 小児看護学では、入院中の乳幼児の発達支援が重要です。アセスメントでは、患者の年齢に応じた発達課題を評価し、入院による発達の退行や遅れを予防する看護計画を立案します。例えば、乳児期の子どもには、一定のケアを提供して基本的信頼感を損なわないよう、タッチングやアイコンタクトを積極的に行うなどの介入が効果的です。 暗記のコツ: 各段階の「キーワード」を覚えるのが最も効果的です。「乳児は信頼 (Trust)」「幼児は自律 (Autonomy)」「青年は同一性 (Identity)」のように、年齢と発達課題の核となる単語を結びつけて覚えましょう。「信頼」の「信」と「乳児」の「乳」を「しんにゅうじ」と語呂合わせするのも良いでしょう。 国試頻出ポイント: この問題は、発達心理学の基礎を問うもので、毎年のように出題されます。単に段階と課題の暗記だけでなく、各発達課題が「なぜその時期に重要なのか」、そして「看護師としてどのようにその発達を支援できるか」という視点が、状況設定問題に発展した際に必要となります。 出題パターン注意!: 「エリクソンの発達段階の順番を並べ替えよ」という問題や、「青年期の看護で特に重視すべき発達課題は何か」という応用問題、あるいは「高齢患者の『人生の統合』を支援する看護介入はどれか」といった老年看護と結びついた問題も頻出です。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): NICU(新生児集中治療室)に在胎週数32週で出生した低出生体重児が入院しています。母親は初産で、子どもに触れることに不安を感じており、面会時間も短いです。看護師として、この母子関係の形成と乳児の基本的信頼感の発達をどのように支援すべきでしょうか? - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 1. 観察 (Observation): 母親の表情や発言、児への関わり方(タッチ、声かけ、抱っこの仕方)、面会時間の長さ、児の生理的状態(バイタルサイン、SpO2)と行動(泣き方、覚醒状態)を観察します。 2. アセスメント (Assessment): 母親の不安や児への愛着形成の段階を評価します。児が母親の声やタッチに対してどのように反応するか(安定するか、かえって興奮するか)も重要なアセスメントポイントです。 3. 介入 (Intervention): 最重要! 母親の気持ちに寄り添い、小さな成功体験を積み重ねられるように支援します。まずは児の頭や手足を優しく撫でる「タッチング」から始め、児の状態が安定している時に抱っこ(カンガルーケア)を提案します。児の良い反応(血中酸素飽和度が安定する、リラックスした表情になる)を具体的に伝え、母親の自信を育みます。 4. 評価 (Evaluation): 母親が主体的に児に関われるようになったか、児の成長発達が順調かを継続的に評価します。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 未熟児は感染に弱いため、厳格な手指衛生と感染予防策を徹底します。また、過度な刺激は児にストレスとなるため、児の行動サイン(しゃっくり、四肢の震え、視線をそらすなど)を読み取り、ケアを調整する「個別的発達ケア (Developmental Care)」が重要です。 先輩看護師の一言: 「『基本的信頼感』は、単なる心理学の用語じゃありません。毎日のオムツ交換やミルクの時間、そして『痛かったね、ごめんね』という優しい声かけの積み重ねそのものなんです。患者さんが小児であれ高齢者であれ、『この人は自分を守ってくれる』という信頼関係を築くことこそ、看護の基本中の基本。国試で『発達課題』と聞いたら、『じゃあ看護師はどう動く?』までセットで考えてみてくださいね。」

重要概念

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