核心解説
この問題は、
アレルギー反応の分類(I型~IV型)の中でも、特に
IV型アレルギー(遅延型過敏症) を理解しているかを問うています。
最重要! IV型アレルギーは、
T細胞 が関与する細胞性免疫であり、抗原曝露から症状出現までに
24~72時間 かかるのが特徴です。
正解の根拠 (Answer Rationale):
ウルシ に含まれる
ウルシオール というハプテンが、皮膚のタンパク質と結合して完全抗原となり、感作されたT細胞が皮膚に遊走・活性化されることで、接触皮膚炎(かぶれ)を引き起こします。これがIV型アレルギーの代表的な例です。
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意! ①番の
卵白、④番の
花粉、⑤番の
ダニ は、いずれも
I型アレルギー(即時型過敏症) の代表的なアレルゲンであり、IgE抗体が関与します。③番の
ペニシリン は、薬剤アレルギーとして最も有名で、I型(アナフィラキシー)からII型(溶血性貧血)、III型(血清病)、IV型(接触性皮膚炎)まで、
すべての型のアレルギーを起こしうるため、IV型の代表例としては不適切です。
関連概念の整理 (Related Concepts): アレルギー反応の分類(Gell & Coombs分類)を整理しておきましょう。I型(即時型、IgE、肥満細胞)、II型(細胞傷害型、IgG/IgM)、III型(免疫複合体型)、IV型(遅延型、T細胞)。IV型の他の例としては、
ツベルクリン反応、
金属アレルギー(ニッケルなど)、
アトピー性皮膚炎の一部 などがあります。
概念整理:
IV型アレルギー(遅延型過敏症):T細胞(特にTh1細胞)が主役。抗原曝露から24時間以上経過して症状出現。抗体は関与しない。
一目で比較!:
| 項目 | I型アレルギー | IV型アレルギー |
|---|
| 主な免疫担当 | IgE抗体、肥満細胞 | T細胞(Th1) |
| 発症時間 | 即時(数分~数十分) | 遅延(24~72時間後) |
| 代表例 | 花粉症、食物アレルギー、気管支喘息 | 接触性皮膚炎(ウルシ、金属)、ツベルクリン反応 |
| 治療 | 抗ヒスタミン薬、アドレナリン | ステロイド外用薬、抗原回避 |
看護過程ポイント: 接触性皮膚炎の患者さんをケアする際は、
問診(アセスメント) で原因物質への曝露歴(例:山歩きをした、新しいアクセサリーを着けた)を詳細に聴取します。看護診断としては「皮膚統合性の障害(Impaired Skin Integrity)」や「痒み(Pruritus)」が優先されます。計画では、原因物質の回避方法の指導と、掻爬防止のためのスキンケアが重要です。
暗記のコツ: 「
接触 = セル(T細胞)」と覚えましょう!接触性皮膚炎は細胞(T細胞)が主役のアレルギーです。I型は「即座に = 抗体(IgE)」、IV型は「ゆっくり = 細胞(T細胞)」とイメージすると記憶に残りやすいです。
国試頻出ポイント: アレルギーの型分類は、看護師国家試験で繰り返し出題されるテーマです。特に「原因物質とアレルギーの型の組み合わせ」や「症状出現時間の違い」が問われます。事例問題では「接触皮膚炎の患者に、まず行う看護介入は何か」という形で出題されることもあります。
出題パターン注意!: 単純な知識問題として「IV型アレルギーに該当する疾患はどれか」だけでなく、状況設定問題(事例問題)に発展する可能性があります。例えば、「庭仕事をした後に手や顔に赤い発疹が出現した患者。痒みを訴えている。この症状を起こしているアレルギーの型はどれか」という形式です。