Rh式血液型において、最も抗原性が強い因子はどれか。 | MyMerci
MyMerci — 問題も詳しい解説もすべて無料 無料で始める
血液
問題

Rh式血液型において、最も抗原性が強い因子はどれか。

解説
Rh式血液型の中でD抗原は最も抗原性が強く、臨床的に最も重要である。D抗原を持つ個体をRh陽性、持たない個体をRh陰性と定義する。
同じテーマの次の問題ABO式血液型において、A型の赤血球表面に存在する抗原はどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、Rh式血液型 (Rh Blood Group System) における各抗原の特徴、特に臨床的に最も重要な「抗原性 (Antigenicity)」の強さを問う基礎知識問題です。
最重要! Rh式血液型の中で、D抗原 (D Antigen) は他のC、c、E、e抗原と比較して圧倒的に抗原性が強く、輸血医療や周産期医療(新生児溶血性疾患)において最も重要な因子とされています。
D抗原の有無によって「Rh陽性 (Rh-positive)」と「Rh陰性 (Rh-negative)」が定義されます。Rh陰性の患者さんにRh陽性の血液を輸血すると、抗D抗体 (Anti-D Antibody) が産生され、次回の輸血時に重篤な溶血性輸血副作用 (Hemolytic Transfusion Reaction) を引き起こす可能性があります。また、Rh陰性の母体がRh陽性の胎児を妊娠した場合、母体に抗D抗体が産生され、次回以降の妊娠で新生児溶血性疾患 (Hemolytic Disease of the Newborn, HDN) を発症するリスクがあります。
したがって、最も抗原性が強い因子はD抗原であり、正解は⑤番です。 正解の根拠 (Answer Rationale)
D抗原は、Rh血液型システムにおいて約50種類以上存在する抗原の中で最も免疫原性が高く、臨床的に最も頻繁に問題となる抗原です。そのため、輸血前の血液型検査では、ABO式血液型と並んで必ずD抗原の有無を確認します。D抗原が陽性であればRh陽性、陰性であればRh陰性と判定します。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
①~④番は、いずれもRh式血液型を構成する抗原ですが、D抗原と比較すると抗原性は低く、臨床的に問題となる頻度も少ないです。特に、混同注意! C抗原とc抗原、E抗原とe抗原は対立遺伝子の関係にありますが、D抗原のように「有無」で血液型を大きく二分するほどの重要性はありません。 関連概念の整理 (Related Concepts)
- ABO式血液型 (ABO Blood Group System): こちらはA抗原、B抗原の有無と、それに対する自然抗体(抗A抗体、抗B抗体)が存在する点がRh式との大きな違いです。Rh式では、D抗原に対する抗体(抗D抗体)は自然には産生されず、輸血や妊娠をきっかけに産生される「免疫抗体」です。 - Rh陰性妊婦の管理: Rh陰性の妊婦さんには、妊娠28週前後や分娩後72時間以内に抗Dヒト免疫グロブリン (Anti-D Immunoglobulin) を投与することで、抗D抗体の産生を予防し、次回以降の妊娠での新生児溶血性疾患を予防します。
概念整理: Rh式血液型において、D抗原の有無が「Rh陽性・陰性」を決定し、その抗原性の強さゆえに輸血や妊娠管理で最も注意を要する。他のC/c、E/e抗原は補助的に分類される。
一目で比較!:
血液型システム主要抗原抗体の種類臨床的意義
ABO式A抗原, B抗原自然抗体(抗A, 抗B)輸血不適合の即時型反応
Rh式D抗原免疫抗体(抗D)溶血性輸血副作用, 新生児溶血性疾患

看護過程ポイント: 輸血療法の看護では、ABO式とRh式の両方を確認し、患者さんの血液型を正しく把握することが第一歩。Rh陰性の患者さんには、Rh陽性の血液が誤って投与されないよう、ダブルチェックを徹底する。
暗記のコツ: 「DはDominant(優性)」と覚えましょう。D抗原が他の抗原より「圧倒的に強い(Dominant)」というイメージです。Dの有無でRhが決まる、と単純化して記憶すると良いでしょう。
国試頻出ポイント: 「Rh式血液型で最も抗原性が強いのはどれか」という単純知識問題としてだけでなく、「Rh陰性妊婦の看護」「輸血時の副作用予防」などの事例問題の前提知識として頻出します。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド この知識は、輸血を行う全ての場面で必須となります。 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
あなたが勤務する外科病棟に、胃がん (Gastric Cancer) の手術目的で70代の女性が入院してきました。術前検査で血液型を確認したところ、AB型、Rh陰性 (AB Negative) であることが判明しました。手術に備えて交差適合試験(クロスマッチ)用の採血を行う必要があります。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察と情報収集: 患者さんの過去の輸血歴、妊娠・出産歴を確認します。Rh陰性の女性の場合、過去の妊娠で抗D抗体が産生されている可能性があるため、抗体スクリーニング (Antibody Screening) の結果を確認することが重要です。 2. アセスメントと判断: 最重要! Rh陰性の患者さんに輸血が必要な場合は、原則として Rh陰性の血液製剤 を準備する必要があります。緊急時などでRh陽性の血液をやむを得ず輸血する場合は、事前に医師の指示と患者さんへの説明・同意が必要です。 3. 報告と介入: 輸血が必要と判断された場合、医師や輸血部門に「AB型、Rh陰性」であることを明確に伝え、血液製剤の手配を依頼します。看護師は、患者さんにRh陰性であることの説明と、輸血に関する今後の注意点(例:将来、輸血が必要になった際は、必ず「自分はRh陰性である」と伝えること)を指導する役割も担います。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 絶対に避けるべきこと: 輸血のダブルチェックにおいて、患者さんの血液型(ABO式+Rh式)と輸血用血液のラベルを照合する際、Rh式の確認を怠らないこと。特に、Rh陰性の患者さんに誤ってRh陽性の血液を投与すると、溶血性副作用を引き起こす危険があります。 - 高齢者や意識障害のある患者さんでは、自己申告による血液型情報が不正確な場合があるため、必ず過去のカルテやIDバンドで確認します。
看護プロトコル: 輸血実施前の最終確認(患者ID、氏名、生年月日、血液型(ABO・Rh)、血液製剤の種類、有効期限、外観)は、必ず2名の医療従事者(看護師2名、または看護師と医師)でダブルチェックを行う。この時、Rh式の確認も忘れずに行う。
先輩看護師の一言: 「輸血のダブルチェックでは、ABO式ばかりに気を取られがちだけど、Rh式も命に関わる重要な情報です!特に『Rh陰性』の患者さんは、その後の人生にずっと影響する情報ですから、正確に伝えて、記録に残すことが大切です。国試でも頻出事項なので、D抗原の重要性はしっかり押さえておきましょうね!」

重要概念

人体の構造と機能 491 問 · ログイン不要

MyMerciで看護師国家試験を完全対策

過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。

無料で始める

学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。