視野欠損のパターンと障害部位の組み合わせで正しいものはどれか。 | MyMerci
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感覚器系
問題

視野欠損のパターンと障害部位の組み合わせで正しいものはどれか。

解説
視交叉中心部 (交叉線維) が障害されると、両眼の鼻側網膜からの情報が遮断され、両耳側半盲が生じる。同名半盲は視索以降の障害で生じ、一側性全盲は視神経または眼球の障害で生じる。
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詳細解説

核心解説 この問題は、視野欠損 (Visual Field Defect) のパターンと、それを引き起こす視覚路 (Optic Pathway)上の障害部位の対応関係を問う、神経解剖学の頻出テーマです。視覚情報が眼球から大脳皮質に至る経路を理解することが鍵となります。視交叉 (Optic Chiasm) では、両眼の鼻側網膜からの線維が交叉(交差)するため、視交叉中心部 (Central Part of Chiasm) が障害されると、両眼の鼻側からの情報が遮断され、結果として両耳側の視野が欠損する両耳側半盲 (Bitemporal Hemianopsia)が生じます。これは下垂体腫瘍などで視交叉が圧迫されることで典型的に出現する所見です。 正解の根拠 (Answer Rationale) 選択肢5「両耳側半盲 - 視交叉中心部」が正解です。最重要! 視交叉中心部は、両眼の鼻側網膜からの神経線維が交叉する部位です。この部位が障害されると、左眼では左側(耳側)、右眼では右側(耳側)の視野が欠損するため、両耳側半盲が生じます。 誤答の分析 (Distractor Analysis) 混同注意! 各選択肢の誤りを、視覚路の解剖に基づいて分析します。 - ① 同名半盲 - 視交叉外側部:同名半盲(両眼の同じ側の視野が欠損)は、視索 (Optic Tract) 以降(外側膝状体、視放線、後頭葉)の障害で生じます。視交叉外側部は交叉しない(同側の)線維が通る部位で、ここが障害されると一側性の鼻側半盲を生じることがありますが、同名半盲は生じません。 - ② 同名四半盲 - 外側膝状体:同名四半盲(同名半盲のうち、1/4の視野が欠損)は、主に視放線 (Optic Radiation) の部分的な障害や後頭葉 (Occipital Lobe) の一部障害で生じます。外側膝状体は中継核であり、障害されると同名半盲を生じますが、四半盲はあまり特徴的ではありません。 - ③ 一側性全盲 - 視索:一側性全盲(片眼の全視野が欠損)は、視神経 (Optic Nerve) または眼球 (Eyeball) 自体の障害で生じます。視索は両眼からの線維が合流した後なので、障害されると同名半盲を生じます。 - ④ 中心暗点 - 視神経乳頭:中心暗点(視野の中心部が見えにくい)は、黄斑 (Macula Lutea)乳頭黄斑線維束 (Papillomacular Bundle) の障害で生じます。視神経乳頭には視細胞がなく、盲点(生理的暗点)に対応する部位であるため、障害されても中心暗点とはなりません。中心暗点の原因としては、球後視神経炎などが代表的です。 関連概念の整理 (Related Concepts) 視覚路の障害部位と視野欠損のパターンを整理しましょう。この知識は、脳腫瘍や脳血管障害の局在診断に非常に重要です。 - 視神経 (Optic Nerve) 障害:一側性全盲(片眼失明) - 視交叉中心部 (Central Chiasm) 障害:両耳側半盲 - 視交叉外側部 (Lateral Chiasm) 障害:一側性鼻側半盲 - 視索 (Optic Tract) 障害:対側の同名半盲(例:右視索障害 → 左同名半盲) - 視放線 (Optic Radiation) 障害:同名半盲(部分的な障害で同名四半盲) - 後頭葉視覚野 (Primary Visual Cortex) 障害:同名半盲または四半盲(黄斑回避を伴うことが多い)
概念整理: 視覚路の障害部位と視野欠損の対応。特に視交叉レベルでの線維の交叉(鼻側網膜由来)と非交叉(耳側網膜由来)の区別が最重要。
一目で比較!:
障害部位視野欠損パターン代表的疾患
視神経一側性全盲視神経炎、外傷
視交叉中心部両耳側半盲下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫
視索・視放線対側同名半盲脳血管障害、脳腫瘍
後頭葉同名半盲 (黄斑回避)脳梗塞、脳出血

看護過程ポイント: 視野欠損を認める患者のアセスメントでは、まず欠損のパターンを正確に評価します(対座法、ゴールドマン視野計など)。両耳側半盲の患者は周囲の物に気づきにくく、転倒リスクが高いため、環境整備(歩行路の確保、ベッド周囲の安全確認)と見え方の説明が重要です。また、原因疾患(例:下垂体腫瘍)に応じた術前・術後看護が必要となります。
暗記のコツ: 「耳側=外側」と覚えましょう。「両耳側半盲」は、両方の「耳」の側の視野が見えません。この欠損パターンは「視交叉の中心(真ん中)」の障害で起こります。逆に「同名半盲」は「同じ名前の側」(右なら右同士、左なら左同士)の視野が欠けます。これは視交叉以降の障害で、「同側の経路」をイメージすると覚えやすいです。
国試頻出ポイント: 視野欠損と障害部位の組み合わせは、頻出中の頻出です。特に「両耳側半盲=視交叉中心部」「同名半盲=視索以降」「一側性全盲=視神経」の3パターンは必ず押さえましょう。解剖図を見ながら、線維の走行をトレースできるようにしておくと確実です。
出題パターン注意!: 「下垂体腫瘍の患者にみられる視野障害はどれか」というように、疾患名を絡めた出題や、「頭部外傷後の患者の視野検査で両耳側半盲を認めた。障害が疑われる部位はどこか」という状況設定問題に発展することがあります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 50代女性、下垂体腺腫 (Pituitary Adenoma) による両耳側半盲で入院。視力低下を自覚し、周囲の物によくぶつかるようになったと訴えています。MRIで視交叉の圧迫が確認され、経蝶形骨洞下垂体腺腫摘出術 (Transsphenoidal Surgery) が予定されています。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 術前は転倒予防が最優先です。最重要! 患者の視野欠損の状態を評価し、ベッドサイドやトイレまでの経路に障害物がないかを確認します。必要に応じて杖歩行を促し、ナースコールの位置も伝えておきます。術後は、髄液漏 (CSF Leakage) のサイン(鼻汁の糖反応陽性、後鼻漏、低髄液圧性頭痛)の観察が極めて重要です。また、下垂体ホルモンの分泌不全に注意し、尿崩症 (Diabetes Insipidus) の有無(多飲多尿、尿量・尿比重のモニタリング)を厳重に行います。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 経蝶形骨洞手術後は、くしゃみ、咳、嘔吐、いきみなどの頭蓋内圧上昇動作を避けるよう指導します。歯磨きは術後1週間は控え、含嗽のみとします。頭部の安静を保ち、ベッドの角度も30度以下に保つなどの管理が必要です。
看護プロトコル: 術前は視力・視野のベースライン評価と転倒予防。術後はバイタルサイン、神経学的サイン(意識レベル、瞳孔、視力)、髄液漏、尿崩症の有無を観察。SBAR報告では、視野欠損の有無、尿量、電解質バランス、頭痛の有無を必ず含めます。
先輩看護師の一言: 「視野欠損の患者さんは、自分では気づいていない危険も多いんです。『ぶつかる』という訴えは重要なサイン!『見えにくい』を『見えない』と捉え直して、徹底的に安全な環境を作ってあげてください。術後は合併症サインを見逃さない観察力が看護師の腕の見せ所です!」

重要概念

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