看護のポイント解説
本問は手術体位のうち
側臥位(Lateral Position)の適応を問うものである。図に示された体位は患者が横向きに寝た姿勢であり、主に
胸部や側腹部(側面)へのアプローチを要する手術で用いられる。
正答の根拠(肺の手術): 肺は胸腔内の左右に位置する。肺葉切除術や肺部分切除術などの肺手術では、術側が上になるように患者を側臥位にする。これにより術者が胸部側面から肺へ到達するための最適な体位が得られる。
誤答の分析:
- 心臓の手術: 多くの心臓手術は胸骨正中切開で行われるため、患者は混同注意! 仰臥位(Supine Position)とする。
- 腹部の手術: 多くの腹部手術(胃・腸・肝・胆嚢など)は腹部前面から到達するため仰臥位をとる。
- 直腸の手術: 直腸および肛門部の手術では砕石位(Lithotomy Position)や腹臥位(うつ伏せ)が一般的である。
- 脊椎の手術: 後方アプローチでは腹臥位(Prone Position)、前方アプローチでは仰臥位が主に用いられる。
国試頻出ポイント
手術体位は術野へのアプローチと患者安全のためにきわめて重要である。主な体位と適応をセットで覚えること。
| 手術体位 | 主な適応手術 | 特徴・注意点 |
| 仰臥位 (Supine) | 腹部、心臓、甲状腺、乳房、四肢の手術 | 最も一般的な体位 |
| 側臥位 (Lateral) | 肺・腎臓の手術 | 下側の上肢・下肢の神経・血管の圧迫に注意 |
| 腹臥位 (Prone) | 脊椎後方、後頭部、殿部の手術 | 呼吸、顔面の圧迫、眼球保護が必須 |
| 砕石位 (Lithotomy) | 直腸、肛門、婦人科、泌尿器科の手術 | 下肢の循環障害、神経損傷に注意 |
| トレンデレンブルグ位 | 下腹部、骨盤内の手術 | 呼吸機能の制限、頭痛を生じうる |