正期産で出生した新生児の体重が3000gであった。生理的体重減少について正しいのはどれか。 | MyMerci
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周産期にある人と家族の看護
問題

正期産で出生した新生児の体重が3000gであった。生理的体重減少について正しいのはどれか。

解説
生理的体重減少は、出生後の胎便・尿の排泄、不感蒸泄の増加、哺乳量の不足などにより生じる。通常、出生後3~4日に最大となり、減少率は出生体重の5~8%(最大10%程度)が正常範囲である。出生後7~10日で出生時体重に回復するのが一般的である。10%を超える減少や回復の遅れは病的な可能性があるが、生理的範囲内の減少であれば哺乳量不足とは一概に判断しない。
同じテーマの次の問題正期産で出生した体重3200gの新生児。出生後2時間で体温36.5℃であった。新生児の体温調節に関する記述で正しいのはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、新生児生理的体重減少 (Physiological Weight Loss in Newborns) の基本的なメカニズムと正常範囲を問うています。出生後、全ての新生児に生理的に起こる現象であり、その原因と経過を正しく理解することが、新生児の健康アセスメント の第一歩となります。

核心概念の分析 (Key Concept)
生理的体重減少は、胎外生活への適応過程で必ず生じる生理現象です。主な原因は、胎便 (Meconium) と尿の排泄、皮膚や呼吸からの水分喪失(不感蒸泄)、そして出生直後の哺乳量がまだ少ないことによる一時的な脱水傾向です。これは病的なものではなく、正常な適応反応であることを理解しましょう。

正解の根拠 (Answer Rationale)
選択肢1が正解です。生理的体重減少の主な原因は、最重要! ①胎便の排泄、②尿量の増加(出生後の利尿)、③不感蒸泄(皮膚・呼吸からの水分喪失)による水分の喪失です。出生直後は経口哺乳量がまだ少ないため、摂取よりも排泄と喪失のバランスが大きくなり、体重が減少します。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! ②「出生後24時間以内に最大となる」→ 誤り。生理的体重減少は出生後3~4日目に最大となるのが一般的です。
③「出生後7~10日で出生時の体重に回復する」→ 正しい経過の説明ですが、この問題は「原因」を問うているため、本問の正解ではありません。
④「減少率は出生体重の10~15%が正常である」→ 誤り! 正常範囲は出生体重の5~8%(最大でも10%以内)です。10~15%は病的な可能性が高く、脱水や哺乳不足の評価が必要です。
⑤「哺乳量が不足している場合は病的体重減少と判断する」→ 生理的範囲内(5~8%)の減少であれば、哺乳量不足とは一概に判断せず、経過観察を行います。10%を超える減少や回復の遅れがあって初めて病的な可能性を疑います。

関連概念の整理 (Related Concepts)
生理的体重減少は、新生児の水分バランスアセスメントの基本です。体重減少が10%を超える場合は、病的体重減少 (Pathological Weight Loss) として、哺乳不足や脱水(特に高ナトリウム血症性脱水)の評価が必要となります。

概念整理
項目生理的体重減少病的体重減少
主な原因胎便・尿排泄、不感蒸泄哺乳不足、脱水、疾患
最大となる時期出生後3~4日時期は不定
正常減少率5~8%(最大10%)10%以上
回復時期出生後7~10日回復の遅延

看護過程ポイント
アセスメントでは、毎日の体重測定が最も重要です。哺乳量・排泄状態(尿量・胎便の回数と性状)と合わせて総合的に評価します。生理的範囲を超える体重減少や、哺乳不良、元気のなさ、皮膚のツルゴール低下などがあれば、医師へ報告し、補足栄養(ミルク追加や経静脈輸液)の検討が必要です。 暗記のコツ
「3-4-7-10」と覚えましょう!「3~4日目に最大減少、7~10日で出生時体重に回復」。正常減少率は「5~8%(ゴロ:ごーや(5~8%)が生理的)」。 国試頻出ポイント
生理的体重減少は、新生児の健康状態を評価する基本項目として頻出です。特に「正常範囲(5~8%)」「最大となる時期(3~4日)」「回復時期(7~10日)」は、数値と時期をセットで正確に覚えておきましょう。また、病的体重減少(10%以上)との鑑別ポイントもよく出題されます。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
あなたは産科病棟の看護師です。正期産で出生した体重3200gの新生児が、生後4日目で体重が2900g(減少率約9.4%)になっています。母親は「母乳が足りていないのではないか」と心配しています。どのようにアセスメントし、対応すべきでしょうか?

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察: まず、新生児の全身状態(活気、哺乳状態、啼泣、皮膚のツルゴール、大泉門の陥没の有無)と排泄状況(尿量、胎便の回数)を確認します。バイタルサイン(体温)も測定し、脱水の兆候がないか評価します。
2. アセスメント: 減少率9.4%は、正常範囲の上限(10%)に近いため、生理的範囲内ですが、注意深く観察が必要な状態です。混同注意! この時点ではすぐに「病的」と判断せず、経過を評価します。
3. 対応: 母親には「生理的体重減少の範囲内ですが、もう少し様子を見ましょう」と説明し、不安を軽減します。同時に、哺乳指導(授乳の頻度、姿勢、ラッチオンの確認)を丁寧に行い、必要に応じてミルクの追加を提案します。
4. 報告・評価: 引き続き毎日の体重測定と哺乳・排泄状態の観察を継続し、減少率が10%を超えたり、全身状態に異常が認められた場合には、医師へ報告します。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
最重要! 生理的体重減少が10%を超えた場合は、病的体重減少として、高ナトリウム血症性脱水のリスクを考慮し、医師へ報告の上、補液や哺乳量の調整が必要です。また、母親の母乳育児への不安は強いため、心理的サポートも看護師の重要な役割です。 先輩看護師の一言
「生理的体重減少は、赤ちゃんがお母さんのお腹の外で生きていくために必要な適応プロセスです。ただ、減少率が10%に近づいてくると、私たち看護師の観察力と母親へのサポートが試される場面です。数値だけに振り回されず、赤ちゃんの全身状態とお母さんの気持ちを両方見てあげてくださいね!」

重要概念

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