妊娠22週の妊婦。健診で子宮底長20cm、腹囲82cm。胎児心拍数140bpmで整。この時期の妊婦への指導として適切なの… | MyMerci
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周産期にある人と家族の看護
問題

妊娠22週の妊婦。健診で子宮底長20cm、腹囲82cm。胎児心拍数140bpmで整。この時期の妊婦への指導として適切なのはどれか。

解説
妊娠22週は妊娠中期であり、性器出血は常位胎盤早期剝離や前置胎盤などの異常の可能性があるため、速やかな受診が必要である。仰臥位は大静脈圧迫により子宮血流が低下するため避ける。妊娠中期の体重増加は週に0.3~0.5kg程度が目安である。腹帯は腹部の大きさに応じて装着時期は個人差がある。
同じテーマの次の問題妊娠初期のつわり(悪阻)の症状として最も適切なものはどれか?

詳細解説

核心解説 この問題は、妊娠中期(妊娠16週~27週)の妊婦健康診査における保健指導の内容を問うものです。妊娠22週は、胎盤が完成し流産のリスクが低下する一方で、妊娠高血圧症候群や前置胎盤、切迫早産などの異常が発生しうる時期です。指導内容は、母体の生理的変化と胎児の発育段階を理解した上で、異常の早期発見に重点を置く必要があります。 正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 妊娠中期の性器出血 (Vaginal Bleeding)は、前置胎盤 (Placenta Previa)常位胎盤早期剝離 (Placental Abruption)などの重篤な合併症のサインである可能性が高いです。これらの疾患は母児ともに生命の危険を伴うため、少量の出血であっても「すぐに受診する」よう指導することは、安全な妊娠経過を維持するために必須の知識です。選択肢4「性器出血があればすぐに受診するよう説明する」は、この考え方に合致し、正解となります。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!仰臥位での安静を推奨する:妊娠後期に特に問題となる仰臥位低血圧症候群 (Supine Hypotensive Syndrome)を予防するため、妊娠中期から後期にかけては左側臥位が推奨されます。仰臥位は避けるべき体位です。 ② 腹帯は妊娠28週以降に装着するよう勧める:腹帯の装着時期に一律の決まりはなく、腹部の大きさや妊婦の体型、腰痛の有無などに応じて個人差があります。妊娠28週以降でなければならない、という指導は不適切です。 ③ 妊娠中期の体重増加は週に1kgを目標とする:妊娠中期の推奨体重増加量は、週に0.3~0.5kg程度です。週1kgは増加しすぎであり、妊娠高血圧症候群や巨大児のリスクを高めます。 ⑤ 妊娠24週までは流産の危険性があるため安静にするよう指導する:妊娠22週は胎盤が完成し、流産のリスクは低下しています(流産は妊娠12週未満に多い)。過度な安静は推奨されず、日常生活は適度に送って良いことを説明するのが適切です。 関連概念の整理 (Related Concepts)
妊娠週数ごとの健康管理の要点を押さえましょう。妊娠初期(~15週)は流産と悪阻(つわり)への対応、妊娠中期(16~27週)は胎児発育と母体合併症(妊娠高血圧症候群、貧血、妊娠糖尿病)のスクリーニング、妊娠後期(28週~)は切迫早産、前期破水、胎動カウントの指導が重要です。
概念整理: 妊娠中期(特に22週)は胎児が生存可能な週数に達する前の重要な時期。性器出血は「切迫流産」よりも「前置胎盤」や「常位胎盤早期剝離」など、母体に直接的な危険を及ぼす疾患を疑う必要がある。出血量の如何を問わず、すぐに受診するよう指導することが原則。
一目で比較!:
症状妊娠中期の主な原因疾患対応
性器出血(無痛性)前置胎盤 (Placenta Previa)即時受診、安静、超音波検査
性器出血(有痛性)常位胎盤早期剝離 (Placental Abruption)緊急入院、母児の救命処置
性器出血 + 腹痛切迫早産 (Threatened Preterm Labor)安静、子宮収縮抑制薬投与

看護過程ポイント: - アセスメント: 妊婦のバイタルサイン(血圧、脈拍)、子宮底長・腹囲の推移、胎児心拍数パターン、性器出血の有無と性状(色、量、持続時間)。 - 看護診断: 「胎児へのリスク状態」「親役割準備状態の強化」「知識不足(妊娠経過と異常のサインに関する)」 - 計画・実施: 妊婦健診での保健指導では、異常の兆候(出血、腹痛、破水、胎動減少など)を具体的に伝え、迅速な受診行動を促す。 - 評価: 妊婦が異常のサインを理解し、適切な行動(すぐに受診する)をとれるようになったか確認する。
暗記のコツ: 「妊娠中の出血=全部危険!」と覚えましょう。量の多少に関わらず、妊婦からの「出血した」という報告は、常に重篤な疾患を疑う第一歩です。特に中期以降は「前置胎盤(無痛性)」と「常位胎盤早期剝離(有痛性)」の違いを押さえること。
国試頻出ポイント: 妊娠期の異常徴候(出血、腹痛、破水、胎動減少、頭痛・浮腫など)と、それぞれの原因疾患・看護介入の組み合わせは最重要! 事例問題で「妊婦が〇〇週で出血。アセスメントと優先する看護介入は?」と問われるパターンが頻出。体位変換(左側臥位)や緊急時の対応手順も合わせて学習しましょう。
出題パターン注意!: 「妊娠22週の妊婦」という設定から、流産ではなく「早産」や「前置胎盤」といった別の病態に目を向けさせる、いわゆる「ひっかけ問題」の典型です。「妊娠24週までは流産の危険」という選択肢(⑤)は、妊娠初期のリスクと混同しやすいので注意が必要です。妊娠週数ごとのリスクの変化を時系列で整理することが合格の鍵です。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド あなたは産科病棟の看護師です。妊娠22週の妊婦さんが「今朝、少し茶色いおりものが出た」と電話で相談してきました。あなたはどう対応しますか? - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 電話対応のシナリオ。妊婦は「痛みはない」「出血は下着に少しつく程度」と話します。バイタルサインは正常範囲ですが、妊婦自身は「大丈夫ですかね?」と不安そうな口調です。 - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 1. 観察(聴取): 出血の色(鮮血か暗赤色か)、量(パットの交換頻度)、持続時間、腹痛・腹部緊満の有無、胎動の感じ方、最終健診での胎盤位置の情報を聴取。 2. アセスメント: 最重要! 無痛性の出血は前置胎盤 (Placenta Previa)を強く疑う。妊娠22週では前置胎盤の診断が確定していなくても、可能性を考慮し、内診は絶対に行ってはならない。 3. 報告: SBAR(Situation: 妊娠22週妊婦、無痛性性器出血あり。Background: 最終健診での胎盤位置未確認。Assessment: 前置胎盤の可能性あり。Recommendation: 直ちに産科外来へ来院するよう指示を仰ぎたい。)を用いて医師に報告。 4. 介入: 医師の指示のもと、妊婦に「すぐに病院に来てください。安静にして、内診はしないように伝えます。」と指示。来院後の検査(超音波、NST)の準備を行う。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): - 絶対禁忌: 前置胎盤が否定されるまでは内診 (Vaginal Examination) は禁止。大量出血の誘因となる。 - 感染対策: 出血が持続する場合は、腟内感染のリスクがあるため、清潔保持と感染徴候(発熱、悪臭)の観察が必要。 - 転倒・転落予防: 出血性ショックに至る可能性もあるため、安静を指示し、歩行時の転倒に注意。
看護プロトコル: - 観察項目: バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸、体温)、出血の性状(色、量、凝血塊の有無)、子宮収縮の有無、胎児心拍数モニタリング。 - 報告基準 (SBAR): 出血の変化(量が増えた、鮮血になった)、バイタルサインの異常(頻脈、血圧低下)、胎児心拍数異常(徐脈、基線細変動の減少)。 - 記録のポイント: 出血の発見時刻、量(ガーゼやパットの枚数で表現)、性状、妊婦の訴え、行った看護介入とその反応、医師への報告内容と指示内容。 - 家族への説明: 「今は安静が第一です。出血が続くようなら、入院になる可能性がありますが、まずは検査で赤ちゃんとお母さんの状態を確認しましょう。」と、不安に寄り添いながら具体的な見通しを伝える。
先輩看護師の一言: 「妊婦さんが『少量の出血なら大丈夫かな?』と思って受診をためらうことがあります。でも、私達看護師が『少量でも出血があったら必ず連絡してね』と日頃から伝えておくことが、母子の命を救う第一歩です。国試では『どの時期にどんな出血が危険か』を問われますが、現場では『出血があったら全部危険』という姿勢で対応してくださいね!」

重要概念

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