心臓MRI検査を受ける患者への事前説明で正しいのはどれか。 | MyMerci
MyMerci — 問題も詳しい解説もすべて無料 無料で始める
循環機能障害のある患者の看護
問題

心臓MRI検査を受ける患者への事前説明で正しいのはどれか。

解説
心臓MRI検査では、撮像中にグラジエントコイルの作動により大きな騒音が発生するため、患者に事前に説明し、耳栓やヘッドホンを装着する。ペースメーカーはMRI禁忌である。検査時間は通常30〜60分程度かかる。造影剤は静脈注射で投与される。
同じテーマの次の問題心臓カテーテル検査を受ける患者への術前の看護説明として適切なのはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、心臓MRI (Cardiac Magnetic Resonance Imaging) 検査の特徴と、患者への事前説明の要点を問うています。MRI検査は 強力な磁場 (Magnetic Field)高周波パルス (Radiofrequency Pulse) を利用して体内の断層画像を描出する検査法であり、患者の安全確保と検査の質を高めるために、特有の注意点を正しく説明する必要があります。 正解の根拠 (Answer Rationale): ③「検査中は大きな音がすることがあります」が正しい説明です。MRI装置は、撮像中に グラジエントコイル (Gradient Coil) に急激な電流が流れることで、強力な振動とともに「ゴーッ」「ガンガン」といった大きな騒音(80〜120デシベル)を発生します。このため、患者には事前に「大きな音がします」と説明し、耳栓 (Earplugs)ヘッドホン (Headphones) を装着して聴覚保護を行うことが標準的なケアです。 誤答の分析 (Distractor Analysis): ①「検査時間は約10分です」→ 誤り。心臓MRIは、心臓の拍動に合わせた撮像(心電図同期)や呼吸停止が必要であり、通常は 30〜60分程度 の検査時間を要します。「10分」は単純な頭部MRIや四肢MRIでも短すぎます。
②「検査前に造影剤を内服します」→ 誤り。MRI用の ガドリニウム造影剤 (Gadolinium-based Contrast Agent) は、消化管からの吸収が不十分なため、静脈内注射 (Intravenous Injection) で投与するのが基本です。経口投与するのは、消化管検査(上部消化管や大腸)に用いる一部の経口造影剤です。
④「ペースメーカーを装着していても検査可能です」→ 最重要! 絶対に誤り! ペースメーカー(心臓ペースメーカー)は強力な磁場の影響で誤作動を起こす危険性があり、MRI禁忌 (Absolute Contraindication) です。ただし、近年ではMRI対応型ペースメーカー(MRIコンディショナル)が登場しており、厳格な条件を満たせば検査可能な場合もありますが、問題文にその条件がない限り「装着していても検査可能」という一般論は誤りです。
⑤「検査中は閉塞感を感じることはありません」→ 誤り。MRI検査装置は、円筒形(トンネル型)のガントリー(本体)の中で検査を行うため、閉所(閉鎖空間)を感じやすく、閉所恐怖症 (Claustrophobia) の患者ではパニック発作を起こす可能性もあります。そのため、事前に閉塞感があることを説明し、必要に応じて鎮静剤の使用や、開放型MRI(オープンMRI)の選択を検討します。 関連概念の整理 (Related Concepts): MRI検査の禁忌事項としては、上記のペースメーカーに加え、体内金属 (Intra-body Metal)(脳動脈瘤クリップの一部、眼内異物、人工内耳など)も重要です。また、造影剤アレルギー (Contrast Agent Allergy) や、腎機能障害 (Renal Dysfunction)(ガドリニウム造影剤は腎性全身性線維症 NSF のリスクがあるため)の確認も必須です。CT検査との比較では、CTが被曝を伴うのに対し、MRIは被曝がない点が大きなメリットですが、検査時間が長く、騒音が大きく、閉塞感がある点がデメリットです。 概念整理: 心臓MRI (Cardiac MRI) は、心臓の形態・機能・心筋性状(浮腫、線維化)を詳細に評価できる検査。安全な検査遂行のために、①騒音対策(耳栓・ヘッドホン) ②閉塞感への配慮(事前説明・鎮静・オープンMRI) ③金属・ペースメーカーの禁忌確認 ④造影剤使用時の腎機能・アレルギー確認 が重要。 一目で比較!:
検査法MRICT
原理磁場 + 高周波X線(放射線)
被曝なしあり
検査時間長い(30〜60分)短い(数分〜10分)
騒音大きい小さい(装置による)
閉塞感強い(トンネル型)やや強い(ドーナツ型)
主な禁忌ペースメーカー、体内金属妊娠(特に初期)、ヨード造影剤アレルギー
看護過程ポイント: アセスメント: 患者の閉所恐怖症の有無、体内金属・ペースメーカー・腎機能のスクリーニング、造影剤アレルギー歴。 計画・実施: 騒音・閉塞感の事前説明、耳栓・ヘッドホンの準備、必要時の鎮静剤処方依頼、検査中は患者とのインターホン連絡を確保。 評価: 検査中の苦痛の有無、検査後の造影剤副作用(悪心・皮疹・呼吸困難)の有無確認。 暗記のコツ: 「MRIは『M(マグネット/磁石)』と『R(ラウド/大きな音)』と『I(アイロン/鉄はNG)』」→ 磁石で金属は禁忌、大きな音がする、と覚えましょう。 国試頻出ポイント: MRI検査の「禁忌」「騒音」「閉塞感」「造影剤」の4点は、看護師国家試験で毎年といっていいほど出題される頻出項目です。特に「ペースメーカーはMRI禁忌」は絶対に間違えないように! 出題パターン注意!: 単純な「正しい説明はどれか」の知識問題に加え、「閉所恐怖症のある患者への対応」「ペースメーカー患者への代替検査(CTや心エコー)の提案」など、臨床判断を問う状況設定問題に発展することもあります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド あなたは心臓内科病棟の看護師。明日、心臓MRI検査を受ける60代男性患者さん(既往歴:心房細動で内服加療中)へ、検査前の最終確認と説明を行います。 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 患者さんは「明日のMRI、何か気をつけることはありますか?」と質問。あなたは検査の流れと注意点を説明する必要があります。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): まず、ペースメーカーや体内金属の有無 を再確認し、腎機能検査値(eGFR) を確認(ガドリニウム造影剤使用のため)。次に、最重要! 「検査中は大きな音がしますが、耳栓やヘッドホンで対策します。トンネルの中は少し狭く感じるかもしれませんが、いつでもインターホンで連絡できますよ」と、事前に不安を軽減する説明を加えます。閉塞感が強い場合は、医師に相談し 鎮静剤(ベンゾジアゼピン系など) の投与を検討します。検査食制限は原則不要ですが、造影剤使用の場合は 絶食 指示がないか確認します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): ① 金属製品の完全除去(アクセサリー、時計、眼鏡、義歯(磁性義歯)、カイロ、装具など。磁性体のものは飛び込み事故の原因になる)。② 医療用テープやパッチ(フェンタニルパッチなど) にアルミニウムが含まれていないか確認。③ 造影剤使用後は 腎機能障害アレルギー反応(特に 腎性全身性線維症 (NSF) に注意)を観察。 看護プロトコル: 観察項目: 検査前:閉所恐怖症の有無、体内金属の有無、腎機能(eGFR)、造影剤アレルギー歴。検査後:造影剤副作用(皮疹、悪心、呼吸困難、血圧低下)。報告基準(SBAR): 「S(状況):○○さん、心臓MRI検査終了後、造影剤発疹出現」「B(背景):造影剤使用歴なし」「A(アセスメント):造影剤アレルギーの可能性」「R(提案):抗ヒスタミン薬の投与と皮膚科コンサルトを提案」。 先輩看護師の一言: 「MRI検査は患者さんにとって、大きな音と閉塞感で『怖い』体験になりがちです。私たち看護師が、検査前にしっかりと説明し、不安を取り除いてあげることで、検査の質も患者さんの満足度も上がります。『大きな音がします』というネガティブな情報を伝えるのは勇気がいりますが、伝えておかないと検査中にパニックになって中断…という事態になりかねません。事前説明は患者さんの安全と検査成功の鍵です!」

重要概念

成人看護学 800 問 · ログイン不要

MyMerciで看護師国家試験を完全対策

過去問と詳しい解説を無料で。弱点を分析し、進捗を管理してより効率的に学習しましょう。

無料で始める

学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。