橈骨動脈での脈拍触知において、正常な脈拍の特徴として最も適切なものはどれか。 | MyMerci
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問題

橈骨動脈での脈拍触知において、正常な脈拍の特徴として最も適切なものはどれか。

解説
正常な脈拍は規則的で、弾力性があり、容易に圧迫で消失する。不規則な脈拍や強弱は不整脈、脈拍の途絶は期外収縮や心房細動、微弱な脈拍はショック、動脈壁が硬いのは動脈硬化を示唆する。
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詳細解説

核心解説 この問題は、橈骨動脈 (Radial Artery) における正常な脈拍の触知所見を問う、基礎看護学の基本中の基本です。脈拍の評価は、バイタルサイン (Vital Signs) の一部として循環動態を把握する上で極めて重要であり、正常と異常の違いを明確に理解しておく必要があります。正常な脈拍は、規則正しいリズムと適度な弾力性を持ち、指で軽く圧迫すると消失するという特徴があります。この問題では、この正常像を正しく選択できるかが問われています。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): この問題のテーマは、脈拍の触知 (Palpation of Pulse) とその評価基準です。脈拍の評価では、リズム(規則性)、強さ(脈圧)、頻度(回数)、動脈壁の性状、弾力性 を総合的に観察します。正常な橈骨動脈脈拍は、リズムが整っており(規則的)、指に均等な力で伝わり(強さが一定)、適度な弾力性と柔らかさを持つことが特徴です。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 正解は ④: 規則的で弾力性がある です。これは正常な脈拍の定義そのものです。最重要! 正常脈拍は、心臓の収縮が規則正しく行われている証であり、動脈壁が健康で十分な伸展性と弾力性を持っている状態を反映しています。触診すると、指の腹で「トン、トン」と規則正しく、しっかりとした拍動を感じることができます。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis): - ①: 混同注意! 「脈拍が非常に微弱である」は、ショック (Shock)心拍出量 (Cardiac Output) の低下を示唆する異常所見です。正常では触知は明瞭です。 - ②: 「脈拍が不規則で強弱がある」は、不整脈 (Arrhythmia)、特に 心房細動 (Atrial Fibrillation) などの特徴です。正常では規則的です。 - ③: 「動脈壁が硬く索状に触れる」は、動脈硬化 (Arteriosclerosis) の所見で、高齢者や動脈硬化性疾患の患者に多く見られます。正常では動脈壁は柔らかく弾力があります。 - ⑤: 「脈拍が途切れることがある」は、期外収縮 (Extrasystole / Premature Contraction)心房細動 (Atrial Fibrillation) などで見られる欠脈(Pulse Deficit)の状態です。正常では脈拍は連続的です。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): 脈拍評価では、触知部位(橈骨動脈、頚動脈、大腿動脈など)による違いや、脈拍の異常パターン(頻脈、徐脈、不整脈、微弱脈、硬い脈など)をそれぞれの病態と結び付けて覚えることが重要です。例えば、大動脈弁閉鎖不全症では脈圧が大きくなり「水脈 (Water-Hammer Pulse)」と呼ばれる特徴的な脈拍が触知されます。
概念整理: 正常脈拍の定義(規則的、弾力性がある、容易に圧迫で消失する)と異常脈拍のパターン(不整脈、微弱脈、硬い脈、欠脈)を対比して理解することが重要です。触診の基本は「リズム」「強さ」「弾力性」「頻度」の4点です。
一目で比較!:
評価項目正常所見異常所見(例)
リズム規則的不規則(心房細動、期外収縮)
強さ(脈圧)適度で均一微弱(ショック)、強大(高血圧、大動脈弁閉鎖不全症)
弾力性あり(柔らかい)硬い、索状(動脈硬化)
頻度60~100回/分頻脈(>100)、徐脈(

臨床シナリオ

臨床実践ガイド あなたが外科病棟で働く看護師だとします。術後1日の患者さんの朝のバイタルサイン測定を行います。患者さんは「少し気分が悪い」と訴えています。 - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 50代女性、胃がん術後1日目。バイタルサイン測定のため、橈骨動脈で脈拍を触知したところ、脈拍が非常に微弱で、触知が困難 です。同時に血圧も低下傾向(収縮期血圧 80 mmHg)が見られます。患者の顔色は蒼白で、冷汗が出ています。 - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 最重要! この状況では、出血性ショック (Hemorrhagic Shock) または 敗血症性ショック (Septic Shock) など、循環血液量の減少を疑います。まずは 頚動脈 (Carotid Artery) などより中枢側の脈拍を確認し、全身の循環状態を評価します。直ちに医師へ SBAR(Situation: 術後1日目の患者でバイタルサインが不安定、Background: 胃がん術後、Assessment: 脈拍微弱、血圧低下、顔面蒼白でショック状態と判断、Recommendation: 緊急の対応が必要)で報告し、酸素投与、輸液ラインの確保、ベッドの頭部水平または下肢挙上などの初期対応を開始します。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 危険所見! 術後の脈拍微弱と血圧低下は、術後出血や縫合不全など緊急手術が必要な状態の可能性があります。決して「様子を見よう」と放置せず、すぐに報告・対応することが医療安全上極めて重要です。また、動脈ラインが留置されている場合は、その圧波形からも循環動態を評価できます。
看護プロトコル: 脈拍異常を発見した場合の報告基準(SBAR)、観察項目(バイタルサイン全て、意識レベル、顔色、尿量、創部の状態)、記録のポイント(脈拍のリズム、強さ、弾力性、測定部位を正確に記載)を整理しておきましょう。
先輩看護師の一言: 「脈拍の触知は、ただ『何回』と数えるだけじゃないんです。『どんな触り心地か』を感じ取ることが、患者さんの状態を早期に発見する鍵です!普段から正常な脈拍の感触をしっかり身体で覚えておくと、『あれ?いつもと違う』という違和感にすぐ気づけるようになりますよ。国試でも現場でも、五感をフルに使った観察が看護師の力です!」

重要概念

  • 脈拍 — 心臓の拍動に伴い、動脈壁に伝わる波動。橈骨動脈、頚動脈、大腿動脈などで触知できる。
  • 橈骨動脈 (Radial Artery) — 前腕の橈骨側(親指側)を走行する動脈。脈拍測定で最も一般的に用いられる部位。
  • 欠脈 (Pulse Deficit) — 心尖拍動数と末梢脈拍数の差。心房細動などで見られる。
  • ショック — 循環血液量の減少や心拍出量の低下により、組織灌流が低下した状態。脈拍は微弱・頻脈となる。
  • バイタルサイン (Vital Signs) — 生命徴候。体温、脈拍、呼吸、血圧の4つを基本とし、意識レベルやSpO2を含めることもある。
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