体性感覚の一次体性感覚野は大脳皮質のどの部位に位置するか? | MyMerci
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感覚器系
問題

体性感覚の一次体性感覚野は大脳皮質のどの部位に位置するか?

解説
一次体性感覚野(S1)は頭頂葉の中心後回に位置し、体性感覚の受容と処理の中枢である。中心前回は一次運動野、側頭葉上側頭回は聴覚野、後頭葉鳥距溝周囲は視覚野である。
同じテーマの次の問題体性感覚のうち、皮膚に加えられた機械的刺激の強さや持続時間を伝える感覚として正しいものはどれか?

詳細解説

核心解説 この問題は、大脳皮質 (Cerebral Cortex) における各機能局在を正確に理解しているかを問うものです。体性感覚(触覚、圧覚、痛覚、温度覚、固有感覚など)の中枢は、頭頂葉 (Parietal Lobe)中心後回 (Postcentral Gyrus) に位置する 一次体性感覚野 (Primary Somatosensory Cortex, S1) です。この領域は、身体各部位からの感覚情報を対側性(反対側)に受容・統合し、感覚の種類や強度を識別する役割を担います。

正解の根拠 (Answer Rationale): ⑤番が正解です。中心後回は中心溝の後方に位置し、ここに体性感覚情報が投射されます。身体部位の機能的な配列(ホムンクルス)が存在し、手指や口唇など感覚の鋭い部位ほど広い面積を占めていることが特徴です。したがって、「頭頂葉の中心後回」が一次体性感覚野の正しい位置となります。

誤答の分析 (Distractor Analysis): ① 島皮質の前部: 混同注意! 島皮質 (Insula) は味覚(一次味覚野)や内臓感覚、情動に関連します。体性感覚とは異なります。 ② 後頭葉の鳥距溝周囲: 混同注意! ここは 一次視覚野 (Primary Visual Cortex, V1) です。視覚情報の処理を担当します。 ③ 側頭葉の上側頭回: 混同注意! ここは 一次聴覚野 (Primary Auditory Cortex) です。聴覚情報の処理を担当します。ウェルニッケ野(感覚性言語野)も側頭葉の上側頭回後方に位置します。 ④ 前頭葉の中心前回: 混同注意! ここは 一次運動野 (Primary Motor Cortex, M1) です。随意運動の指令を出す領域で、体性感覚野とは機能が全く異なります。中心前回と中心後回は「中心溝 (Central Sulcus)」を挟んで前後に位置しており、この2つを混同しやすいため要注意です。

関連概念の整理 (Related Concepts): 大脳皮質の機能局在は、運動野(前頭葉・中心前回)、体性感覚野(頭頂葉・中心後回)、視覚野(後頭葉)、聴覚野(側頭葉)の4つを確実に押さえましょう。さらに、ブローカ野 (Broca's Area)(運動性言語野:前頭葉)、ウェルニッケ野 (Wernicke's Area)(感覚性言語野:側頭葉)の位置も併せて覚えると、失語症の理解にもつながります。

概念整理: 体性感覚 (Somatosensory)頭頂葉 (Parietal Lobe)中心後回 (Postcentral Gyrus)一次体性感覚野 (S1)

一目で比較!:
脳葉主要な皮質領域機能
前頭葉中心前回一次運動野 (M1) / ブローカ野
頭頂葉中心後回一次体性感覚野 (S1)
後頭葉鳥距溝周囲一次視覚野 (V1)
側頭葉上側頭回一次聴覚野 / ウェルニッケ野
島皮質前部一次味覚野 / 内臓感覚


看護過程ポイント: 脳血管障害(脳梗塞や脳出血)患者の看護では、病変部位から出現する症状を予測・アセスメントすることが重要です。例えば、頭頂葉(中心後回)の損傷では、対側の感覚障害(触覚・痛覚・温度覚の低下)や、感覚性失認(物体を触っても何かわからない)が生じます。患者の安全確保(感覚消失部位の保護、やけど・外傷予防)と、リハビリテーション(感覚刺激の入力)が看護のポイントになります。

暗記のコツ: 「前(中心前回)は運動、後(中心後回)は感覚」と覚えましょう。中心溝を堺に「前(Motor)・後(Sensory)」です。

国試頻出ポイント: 大脳皮質の機能局在は毎年と言っていいほど出題される超頻出分野です。特に、中心前回(運動野)と中心後回(体性感覚野)の対比、および後頭葉(視覚野)と側頭葉(聴覚野)の位置は確実に正答できるようにしておきましょう。事例問題では「脳梗塞後の症状から病変部位を推定する」問題もよく出ます。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 65歳の男性患者が、左片麻痺と左半身の感覚鈍麻を主訴に救急搬送されました。頭部CTにて右頭頂葉の脳梗塞と診断されました。夜勤帯の巡視中、患者が「左手がどこにあるかわからない」「左手が冷たく感じる」と訴えています。また、左手に点滴ルートが挿入されています。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 1. 観察 (Assessment): 患者の左半身の感覚障害の程度(触覚、痛覚、温度覚、固有感覚)を簡易的に評価します。バイタルサインと意識レベル(JCS/GCS)の変動がないか確認します。 2. アセスメント (Analysis): 右頭頂葉(中心後回)の障害により、左半身の体性感覚が障害されています。特に「左手がどこにあるかわからない」という訴えは、感覚性失認 (Sensory Agnosia)病態失認 (Anosognosia) の可能性も考慮します。点滴ルートがあるため、自己抜去のリスクが高いとアセスメントします。 3. 報告 (Report: SBAR): 「S (状況): 右頭頂葉梗塞の患者が左半身の感覚鈍麻を訴えています。B (背景): 左半身の感覚障害あり。A (アセスメント): 自己抜去や転倒のリスクが高い。R (提案): 左手の保護と監視の強化、必要に応じて抑制の検討をお願いします。」 4. 介入 (Intervention): 点滴ルートの固定を強化し、保護帯(ミトン)の使用を検討します。患者の安全のため、ベッド柵を上げ、コールボタンの位置を確認します。患者には「左手はここにありますよ」と優しく声をかけながら、視覚で位置を確認できるように促します。 5. 評価 (Evaluation): 患者が自己抜去や転倒を起こさなかったか、左手の皮膚に損傷がないかを確認します。

患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): - 最重要! 感覚障害のある部位は、圧迫や熱傷(やけど)のリスクが高いため、観察を徹底します(褥瘡予防、温罨法の温度管理)。 - 患者自身が障害に気づいていない場合(病態失認)、無理に自覚を促さず、安全を最優先に対応します。 - 転倒・転落予防のため、歩行時は必ず介助し、環境整備を行います。

看護プロトコル: 観察項目は、感覚障害の範囲と程度、皮膚の状態(発赤・熱傷・褥瘡の有無)、患者の訴え(しびれ・痛み・違和感)、安全行動の可否。報告はSBAR形式で迅速に。

先輩看護師の一言: 「国試では『部位と機能』の単純暗記になりがちですが、現場では『この患者さんは頭頂葉が障害されているから、左半身の感覚が鈍くて、点滴を触っていても気づかないかもしれない』というように、解剖生理を患者さんの症状と結びつけて考えることが大切です。患者さんの『いつもと違う』に気づける看護師になりましょう!」

重要概念

人体の構造と機能 491 問 · ログイン不要

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