関節の運動方向の名称とその説明の組み合わせで正しいものはどれか。 | MyMerci
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運動系
問題

関節の運動方向の名称とその説明の組み合わせで正しいものはどれか。

解説
回外は解剖学的正位で手掌が前方を向くように前腕を回外する運動である。屈曲は関節角度が減少する運動、伸展は関節角度が増加する運動、内転は正中線に近づく運動、回旋は骨の長軸を中心とした回転運動である。円錐状の運動は環運動である。
同じテーマの次の問題関節の構造と機能に関する記述として正しいものはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、関節運動 (Joint Movement)の基本用語とその定義を正しく理解しているかを問う、基礎看護学・解剖学の頻出テーマです。運動方向の名称は、患者の体位変換やリハビリテーション、関節可動域訓練(ROM訓練)の指示を正確に理解・実施するために必須の知識です。最重要!「屈曲と伸展」「内転と外転」「回外と回内」は特に混同しやすいので、解剖学的正位(手掌が前方を向く立位)を基準にイメージしながら覚えましょう。 正解の根拠 (Answer Rationale)
②番の「回外 (Supination) - 手掌が前方を向くように前腕を回す運動」が正解です。解剖学的正位(直立し手掌が前方を向いている状態)から、前腕を回外させる運動は手掌を前方に向ける動作であり、定義通りです。例えば、スープをすくう動作やドアノブを回す動作が該当します。 誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!回旋 (Rotation): 骨の長軸(縦軸)を中心とした回転運動です。例えば、首を横に振る運動や腕を内側・外側に捻る運動が該当します。関節を軸にした円錐状の運動は「環運動 (Circumduction)」であり、混同しないようにしましょう。肩関節や股関節で可能な複合運動です。
屈曲 (Flexion): 関節角度が減少する運動です。例えば、肘を曲げる(肘関節の角度が小さくなる)動作が該当します。
内転 (Adduction): 体の正中線に近づける運動です。腕を体の横に下ろす、脚を揃える動作が該当します。
伸展 (Extension): 関節角度が増加する運動です。屈曲した関節を元に戻す、伸ばす動作です。 関連概念の整理 (Related Concepts)
回外 (Supination) と対になる運動は 回内 (Pronation) です。回内は手掌が後方を向くように(手のひらを下に向ける)前腕を回す運動です。解剖学的正位からの「回外・回内」の動きを、実際に自分の腕で確認しながら覚えると理解が深まります。また、足部の「回外・回内」は距腿関節(足関節)の運動で、足底が内側を向くか外側を向くかを指すため、前腕とは異なる点に注意が必要です。
概念整理: 関節運動の基本名称 - 屈曲 (Flexion): 関節角度の減少(曲げる) - 伸展 (Extension): 関節角度の増加(伸ばす) - 外転 (Abduction): 正中線から遠ざける - 内転 (Adduction): 正中線に近づける - 回旋 (Rotation): 長軸を中心とした回転 - 環運動 (Circumduction): 円錐状の複合運動 - 回外 (Supination): 手掌が前方を向く回転(前腕) - 回内 (Pronation): 手掌が後方を向く回転(前腕)
一目で比較!:
運動定義具体例
屈曲角度が減少肘を曲げる
伸展角度が増加肘を伸ばす
回外手掌が前方スープをすくう
回内手掌が後方タイピングの手の位置
環運動円錐状腕を大きく回す

看護過程ポイント: 関節可動域訓練 (Range of Motion Exercise) の指示を受けた際、各運動の方向を正確に理解していないと、誤った方法で訓練を実施し、患者の関節を痛めたり、効果が得られない可能性があります。観察時には「どの関節の、どの方向の運動が制限されているか」を具体的に記録し、医師や理学療法士に報告することが重要です。
暗記のコツ: 「回外は『外を向く』と覚えましょう。解剖学的正位で手掌は前方(外側)を向いています。回内は『内を向く』で、手掌が体の内側(後方)を向きます。」「屈曲と伸展は『角度の増減』で覚え、『曲げる=角度が減る』とセットでイメージしてください。」
国試頻出ポイント: このテーマは解剖学の基礎として、また看護技術(体位変換、移乗介助、ADL拡大のためのケア)の理解のために頻出です。誤った選択肢として「屈曲と伸展の定義の逆」「回旋と環運動の混同」がよく使われます。用語の定義を正確に暗記しておきましょう。
出題パターン注意!: 単純な用語の定義問題から、「片麻痺患者の肩関節拘縮予防のためのROM訓練の指示内容を選べ」といった状況設定問題に発展します。例えば「右上肢の屈曲・伸展・外転・内転・回旋を行う」と書かれている場合、各用語の意味を正確に理解していないと、訓練内容を誤解する可能性があります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario)
50代女性、左片麻痺(Brunnstrom stage III)の患者様に対して、肩関節の関節可動域訓練(ROM訓練)を実施するよう指示がありました。「左肩関節の屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋を、痛みのない範囲で各10回行う」という指示内容です。患者様は「肩が硬くて動かしにくい」と訴えています。看護師として、どのように運動を実施し、何を観察すべきでしょうか? 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察 (Observation): まず患者様の表情や発言から痛みの有無を確認。肩関節の可動域を他動的に確認し、どの方向の運動が特に制限されているかをアセスメントします。最重要! 麻痺側の肩関節は脱臼(肩関節亜脱臼)のリスクが高いため、無理な牽引は絶対に避け、関節窩内で上腕骨頭が適切に動いているかを確認しながら行います。
2. 報告と介入 (Reporting & Intervention): 疼痛が強い場合は無理に訓練を続けず、医師または理学療法士に報告し、指示を仰ぎます。訓練は患者様のペースに合わせ、呼吸を止めさせずに(バルサルバ現象の予防)、ゆっくりと行います。屈曲は前方に腕を上げる(角度が減少する)、伸展は元に戻す(角度が増加する)というように、一つ一つの運動を言葉で説明しながら実施すると、患者様の安心感にもつながります。
3. 評価 (Evaluation): 訓練後の可動域の変化や、患者様の「動かしやすくなった」という主観的評価、疼痛の程度を記録します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)
- 禁忌: 麻痺側の肩関節を無理に挙上したり、強い外力を加えることは関節包や靭帯を損傷する危険があります。痛みを訴えたら即時中止。
- 混同注意! 外旋運動は特に可動域が狭く、無理に行うと関節包を損傷しやすいため注意が必要です。
- 感染対策: 手指衛生を徹底し、清潔な状態で訓練を実施します。皮膚の状態(発赤、びらんの有無)も併せて観察します。
看護プロトコル: ROM訓練の際は、①患者の状態(痛み、バイタルサイン、表情)の観察、②訓練の内容(運動の種類、回数、範囲)の正確な実施、③訓練前後の関節可動域の評価と記録、④異常時(疼痛増強、発赤、腫脹)の報告基準(SBAR)をチームで共有しておくことが重要です。
先輩看護師の一言: 「関節運動の用語は、国試のためだけでなく、リハビリの指示を正しく理解し、患者さんに安全なケアを提供するために絶対に必要です!『屈曲と伸展』『回内と回外』は特に間違えやすいので、自分の体で動きを確認しながら覚えましょう。患者さんの安全を守るのは、基礎をしっかり押さえたあなたの観察力と判断力です!」

重要概念

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