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細胞・組織
問題

ゴルジ装置の機能として最も適切なものはどれか。

解説
ゴルジ装置は粗面小胞体から運ばれてきたタンパク質に糖鎖を付加する修飾を行い、その後、タンパク質を選別して分泌小胞やリソソームなど適切な目的地へ輸送する役割を担う。
同じテーマの次の問題細胞小器官のうち、タンパク質の合成を担うリボソームが多く付着し、粗面小胞体として機能するものはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、細胞小器官であるゴルジ装置 (Golgi Apparatus)の機能について問うています。ゴルジ装置は、粗面小胞体 (Rough Endoplasmic Reticulum)で合成されたタンパク質を受け取り、糖鎖修飾 (Glycosylation)を施した後、タンパク質を選別・輸送 (Sorting and Transport)する役割を担います。この選別過程を経て、タンパク質は分泌小胞 (Secretory Vesicle) として細胞外へ放出されたり、リソソーム (Lysosome) や細胞膜へと運ばれます。つまり、ゴルジ装置は細胞内の「物流センター」とも呼ばれる重要な器官です。 正解の根拠 (Answer Rationale) ②の「タンパク質の糖鎖修飾と選別輸送」が最も適切です。ゴルジ装置は、粗面小胞体から輸送小胞で運ばれてきたタンパク質に糖鎖を付加して修飾し、その後、タンパク質の行き先を決定する選別を行い、適切な小胞に積み込んで輸送します。この機能により、ホルモンや酵素などの分泌、細胞膜タンパク質の供給、リソソーム酵素の運搬が可能になります。 誤答の分析 (Distractor Analysis) ①番の「細胞分裂時の染色体分配」は、混同注意! 紡錘体 (Spindle Apparatus)中心体 (Centrosome)の機能です。ゴルジ装置は分裂期には断片化しますが、染色体分配には直接関与しません。
③番の「細胞外物質の取り込みと消化」は、リソソーム (Lysosome)エンドサイトーシス (Endocytosis)に関連する機能です。ゴルジ装置はリソソームに分解酵素を供給しますが、取り込みと消化自体は行いません。
④番の「アミノ酸からのタンパク質合成」は、リボソーム (Ribosome)粗面小胞体 (Rough ER)の機能です。
⑤番の「細胞内のエネルギー産生」は、ミトコンドリア (Mitochondria)の機能です。 関連概念の整理 (Related Concepts) - 粗面小胞体 (Rough ER): リボソームが付着し、タンパク質を合成。合成されたタンパク質は輸送小胞でゴルジ装置へ運ばれる。 - リソソーム (Lysosome): ゴルジ装置から運ばれた加水分解酵素を含み、細胞内外の物質を消化する。 - 小胞輸送 (Vesicular Transport): ゴルジ装置を中心に、タンパク質が細胞内の各所へ運ばれる仕組み。
概念整理: ゴルジ装置は、粗面小胞体からのタンパク質に「糖鎖修飾(糖を付ける)」を行い、そのタンパク質を「選別」して「目的地(分泌、リソソーム、細胞膜など)」へ「輸送」する。これら3つの機能をセットで覚えることが重要です。
一目で比較!:
細胞小器官主な機能
ゴルジ装置タンパク質の修飾・選別・輸送
粗面小胞体タンパク質の合成
リソソーム細胞内外の物質の消化
ミトコンドリアエネルギー産生(ATP産生)
中心体/紡錘体細胞分裂時の染色体分配

看護過程ポイント: ゴルジ装置の機能は、薬物動態ホルモン分泌の理解に直結します。例えば、インスリンや甲状腺ホルモンなどはゴルジ装置で修飾・分泌されるため、これらのホルモンに関連する疾患(糖尿病やバセドウ病など)の病態を理解する基礎となります。
暗記のコツ: 「ゴルジは『ゴ』ウカ(糖鎖修飾)・『ル』イベツ(選別)・『ジ』ュソウ(輸送)」と語呂合わせで覚えましょう!
国試頻出ポイント: 他の細胞小器官(ミトコンドリア、リボソーム、リソソーム、小胞体)との機能の混同を防ぐ問題が頻出です。各器官の機能を1つずつ明確に言えるようにしておきましょう。
出題パターン注意!: 「ゴルジ装置とリソソームの関係は?」というように、複数の小器官の連携を問う問題や、「ある薬剤がゴルジ装置の機能を阻害した場合、どのような影響が出るか?」といった応用問題にも発展します。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド この知識は、看護師が薬理作用を理解する上で非常に重要です。例えば、モノクローナル抗体薬(例: リツキシマブ、トラスツズマブ)の多くは、細胞内のゴルジ装置で修飾・合成されたタンパク質を標的としています。また、抗ウイルス薬の中には、ウイルスタンパク質のゴルジ装置での修飾を阻害するものもあります。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 看護師が直接ゴルジ装置の機能を評価することはありませんが、この知識は検査値の解釈や薬剤の副作用予測に役立ちます。例えば、ゴルジ装置の機能が低下する疾患(一部の先天性糖鎖修飾異常症など)では、多臓器にわたる症状が出現する可能性を考慮した観察が必要です。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 特に該当する直接的な注意事項はありませんが、細胞生物学の基礎知識として、細胞毒性を持つ抗がん剤(例: タキサン系薬剤)が微小管に作用し、ゴルジ装置を含む細胞内小胞輸送を阻害する可能性があることを理解しておくと、副作用(末梢神経障害など)のメカニズムを深く理解できます。
先輩看護師の一言: 「『ゴルジ装置って何のためにあるんだろう?』って最初は思うかもしれませんが、インスリンや消化酵素といった体に必要なタンパク質が、ちゃんと形を整えられて、正しい場所に届けられるために、この『物流センター』が動いているんだとイメージすると覚えやすいですよ!」

重要概念

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